■ 音が苦史2017 ■

音楽の歴史にまつわる話題と、日々の出来事の考察

熊本のお酒のお勉強

本日午後、熊本市内中心部で熊本のお酒の講義を受けてきました。
これで私も一通りのことは頭に入れることができました。

熊本市中央区万町(よろずまち)、昔からの街並みが残る一角、
川上酒店 を訪ね、一人から受け付けていただける地酒口座を受講。

店主の川上社長から、清酒と焼酎の両方を生産する全国でも稀な
熊本のお酒事情を詳しく教えていただきました。

熊本で昔からのお酒というと、発酵の仕上げ段階で木灰を入れ
発酵を止める(発酵が進むと気温の高い夏場に酒が腐敗する)
「赤酒」が有名ですが、それ以前に雑穀を発酵させた酒があった
と思われるとのこと。要するに昔から飲んべえは居たんですね(笑)。

熊本に清酒が普及するのは「火入れ」によって発酵を止める
(腐敗防止)技術が確立する明治期になってからとのこと。

熊本の酒造の柱は2つ。一つは県南の人吉盆地を中心とする旧相良藩の焼酎。
もう一つが熊本を中心とする清酒。

両方とも醸造技術が科学的に確立したのはこの60年のこと。
山田錦に代表される酒造好適米の開発と、酵母の開発が重要。

熊本県酒造研究所は、日本酒醸造の神様と称えられる野白金一博士を迎えるために
立ち上げられた組織ときいて吃驚!任期が終わると次の赴任地に転出されることを
憂慮して税務所勤務の野白博士を三顧の礼を以て新たに立ち上げた研究所に迎えた由。
当時の熊本の酒造関係者の熱い心意気が伝わってきます。

ビールがピルスナー系一辺倒に集中するのと対照的に日本酒醸造はあらゆる味付けの
方向性が模索されているところが興味深い。まあ食材・調理法とも幅広い現在の日本
ならではのことなのかもしれませんね。

球磨焼酎は泡盛などと共に appelation d'origine controlée (保護原産地呼称)
が認められた日本で最初の産品の一つなのですが、宣伝が下手で芋焼酎の後塵を拝して
いますが、狭い地域の中で30に迫る多数の蔵が独自性を保ちながらも共存する
極めて特殊な酒造り事情は今後もっと注目を集めてしかるべきではなかろうかと
個人的には思います。大変良質な温泉もあるし、美味しいものにも事欠きません。
人吉観光を広めたいですねぇ。

朝日のあたる家

朝日を浴びて黒光りする C59 1 蒸気機関車

JR九州、門司港駅に隣接する 「九州鉄道記念館」、九州で初めての鉄道を開業した
九州鉄道株式会社 (傘下の路線は後に国有化) の本社社屋として 1891 (明治24) 年
に建てられた煉瓦造りの建物の内外に、九州に縁のある鉄道車両や資料を集めて
通年公開する鉄道博物館です。

ここに、かつて旅客列車牽引機として活躍した 1941 (昭和16) 年製の蒸気機関車
C59 形の1号機が展示されています。 1965 (昭和40) 年と比較的早い時期に
引退したこのSL、幹線優等列車の牽引を想定して製作されたため、幹線から始まった
動力近代化 (電化) のあおりを食ってまだまだ走れるコンディションにもかかわらず
引退した、という事情を知っているからかもしれませんが、朝日を浴びて黒光りする
機体を眺めていると今にも動き出しそうな気がしてきます。

この光具合には一つ秘密があって、職員の方が入れ替わり立ち替わりしょっちゅう
油を含ませた布で磨いていらっしゃるのです。 私が知る限り、博物館の展示車両で
これほど丁寧に日々磨かれているものはありません。 その磨き方も静態保存のそれ
ではなく、いつでも動かせるような磨き方で光を放っています。
なんかいいなあ!

隣接する門司港駅の方は現在完全解体修理中で、2018年3月完成予定とのこと。


軟着陸の臨終

医療の発達により人間の寿命はどんどん延びていますが、
愚かな人間はその一方で戦争を収める術を知らず、
延びた寿命に感謝できる年金・保険システムすら
未だに構築できていません。

老後の生活に対する金銭面(年金)、健康面(医療・介護保険)
の展望がハッキリすれば、爺婆は貯め込んだ預貯金を安心して消費に回せるだろうし、
若者は結婚して少子化を脱し労働市場の人手不足も短期間で解消されるのに、
なんとも勿体ないことです。

先月、伯母(私の母の姉)が亡くなり、従兄弟同士で話をする機会があったのですが、
亡くなった伯母も私の両親も穏やかな最期を迎えることができてよかったとしみじみ
語り合いました。

事故や病気あるいは犯罪に巻き込まれて予期せぬ最期を迎える人が少なくない昨今、
天寿を全うして穏やかに旅立つことはある意味で大変貴重なことなのかもしれませんね。
医療技術の進歩も、そろそろ寿命の絶対年数を増やすのではなく、最期の瞬間を
いかに穏やかにスッと終わらせるのか、いわば 「軟着陸の臨終」 を実現させる
方向に舵を切ってもらえると有難いですね。

人間いつかは死ぬ訳ですから、その最期は健康なまま年老いて元気に就寝、
そして翌朝穏やかに旅立てたらいいなあ。。。 ま、絶対ムリだろうけど (笑)。


いちふじ…

富士山のバーズアイビュー

先日東京からの帰りに乗った飛行機が富士山の真上を通過した時に撮影した画像です。
高度38,000フィート=11,582.4m、
山頂より7,806.3メートル上空からの (富士山:3776.12m)
バーズアイビュー (俯瞰図) ということになります。

鳥がそんなに高いところを飛ぶことはないでしょうが、
同じ高さから見る物事と、高いところから全体を見渡す物事では、
やはり見え方が全く違ってくるようですね。

源氏物語絵巻のように日本画で特徴的な 「消失点を持たない斜め上から眺める」 構図、
実際に上から見た訳ではないのに、そんな場所から見たように描くことで得られる
新鮮な視点を私たちは昔から知っていたようです。

国際宇宙ステーションから中継される地球の映像は 「正立」 していますが、
そういう見え具合の映像を撮影するために、撮影者は (地上から見ると) 逆立ちして
撮らなければいけない。

もしそんな逆立ちして撮影している様子を地上から見ていたら、
「さぞや頭に血が上るのではないか」 などと余計な心配をして
しまうかもしれませんが、
宇宙ステーション内部では重力が皆無に近いので
逆立ちしても頭に血が上ることはないでしょう。

昨年、イグノーベル賞を受賞した 「股のぞき効果」
無重力空間でも認められるのかどうか?
ぜひ実験してほしいですなぁ。


「やませみ/かわせみ」 のサービス内容が判明!

JR九州、肥薩線の人吉と熊本を結ぶ新しい特急列車 「やませみ/かわせみ」、
来る 2017/3/04(土) から運行が始まります。

車両は従来から使っていたキハ40系気動車を改装したもので、内外装とも
これまでJR九州の多くの車両デザインに関わってきた水戸岡鋭二氏が手がけて
います。

今回新たに発表されたのは車中で提供されるケータリング・サービスを中心としたもので、
左党の皆さんお待ちかねの 「球磨焼酎」 と 「弁当/おつまみ」 に関するもの!

焼酎は 「球磨焼酎 (米焼酎)」 が提供される由。 28蔵が作る3タイプ : 減圧、常圧、樽熟成
の焼酎を季節毎に入れ替えて提供 (各400円)。 これとは別に不定期で蔵元が列車に乗り込み
古酒をはじめプレミアム焼酎を提供 (600円) というサプライズもあるとか。

焼酎に合わせて地元食材のおつまみセット (燻製鹿肉他 800円)、温かい汁物付き弁当
(1300円)、スイーツ2種盛 (720円) なども提供されるそうです。

サービス詳細はこちらをご覧下さい。

「やませみ」、「かわせみ」 というのは列車名であるとともに、2両編成で列車を構成する
それぞれデザインの異なる 「車両そのもの」 の名前です。 つまり1両目が 「やませみ」、
2両目が 「かわせみ」 といった感じ。 熊本〜人吉の所要時間は1時間半強、もし上り列車と
下り列車とで異なる焼酎が提供されるのなら、日帰りで人吉まで往復するなどという
内田百里 「阿呆列車」 的利用も考えられますね?

人吉や球磨焼酎はこれまで宣伝下手がたたって全国的にはあまり知られていませんでしたが、
温泉 (抜群の泉質を誇る炭酸泉) よし、グルメよし、観光よし、焼酎よし、の隠れた桃源郷です!
気兼ねなくお酒を飲める列車での旅を見直すチャンスになるかもしれません。



「寝過ごし」 初め

昨晩、熊本市内中心部から帰宅するバスで…

久しぶりにやっちまいました。
今年初めての 「寝過ごし」 です!
本来降りるべき自宅最寄りのバス停の3つ先
の直前で目覚め、反射的に降車ボタンを押して下車。

2km程の道のりを歩いて帰宅。
雨が止んでいてよかった!
それにバスの終点(自宅から25km)まで行かなくて本当によかった。
下手に車内が空いていて着席したのが間違いか?
暖房も効いているしなぁ…。


Keith Jarett / Hymns Spheres

キース・ジャレットが ECM レーベルから 1976年にリリースした2枚組LP

"Hymns Spheres"

をご存じでしょうか?

キースといえば本業のピアノはもとより様々な楽器を演奏することでも知られていますが、
このアルバムでは 「パイプオルガンの即興演奏」 を披露しています。

リリースされた当時高校生だった私は勿論LP2枚組アルバムを購入、
盤面が擦り切れるほど繰り返し聴いたものです。

1982年に世界がCD時代に突入し、このアルバムのCD化を待望していたのですが、
1985年にCD化され、早速買い求めたCDのタイトルが "Spheres" と変わっていることに
気付いたのは再生してからのことでした。

肝心の最初のトラック "Hymn of rememberance" がカットされているばかりか、
収録曲はたった4曲のみ (オリジナル11曲のうち、第2・5・8&10の4曲のみ収録)!
この時の私はきっと 「ムンクの叫び」 のような顔をしていたものと思います (笑)。

この落胆から立ち直るには…(たった?) 数日かかりました。

同様に落胆していた音楽ファンは少なくなかったのでしょうが、
殿様商売を続けてきたレコード会社も、CDがだんだん売れなくなってきて
旧盤のCD再発売くらいしか道が残されていない状況で、
ようやく 2013年1月に2CD、11曲収録という本来のかたちで
リリースされていた、ということを知ったのがつい先日のこと。

はやる気持ちを抑えながらオーダーし、本日到着!
さっそく聴いております。

このアルバムのオルガニスト的関心は…
1.ドイツ南部オットボイレン修道院にある名人リープ作の聖三位一体オルガンで録音
2.音色選択スイッチのストップを on / off だけでなく、徐々に on / 徐々に off という
  通常とは異なる流儀で使う箇所があり、独特の効果を上げていること

この2点に尽きるでしょう。 やっぱりアルバム全体を聴かないとピンとこないことも
多々あることをあらためて痛感しております。
即興演奏のアルバムではありますが、最初の "Hymn of rememberance" と
最後の "Hymn of release" の2曲は 「作品」 寄りの即興演奏、これら2曲で挟まれた
"Spheres" 9曲は自由即興、といった感じです。

また暫くはこのアルバムを繰り返して聴くことになるでしょうなぁ。
楽しみ、たのしみ!


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