季語の「薊」が春季とされているのはノアザミが5月に咲き始めるせいですが、他の種はほとんど全てが今頃山野を彩る秋の花です。中でも関東地方でごく普通に見られるのはタイアザミ、別名トネアザミです。

タイアザミ (別名 トネアザミ(利根薊)) 

 キク科アザミ属の多年草で、ナンブアザミの変種。アザミは種間で雑種ができやすく、他にイガアザミ、ヨシノアザミ、オオバアザミなどのナンブアザミの変種がある。関東地方と中部地方南部に分布。
高さ1~2メートル、とくに林縁に多くみられる。深く切れ込んだ葉と総苞片には長くて太い刺がある。

タイアザミ1
タイアザミ2
 アザミの頭花はすべて両性の筒状花が集まったもの。花期は9~11月。白い葯筒から伸びた花柱の途中にある丸いふくらみが集粉毛で、雄しべの葯筒から花粉を押し出す役割を果たしている(下の写真参照)。

タイアザミ3
タイアザミ4
 アザミの見分け方のポイントは、頭花の咲く向き、総苞の形や総苞片の反り返りの有無など。

参考文献:「野に咲く花」(山と渓谷社)
撮影場所はいずれも印西市内  (文・写真 K.M.)