秋月の新商品に面白そうな基板が掲載されていました。
トライパスの10Wデジタルアンプチップが搭載されている基板で、USB-DACにはMICRONAS社のUAC3552Aが使われています。
イジって遊べるかな?と思い、買ってみた。

68-1


68-2

基板にはAPPLE COMPUTER INC.のコピーライト表示があり、PowerMac G4の外付けUSBスピーカー用アンプ基板がジャンク扱いで放出された模様です。

Windowsマシンで利用するには注意点があり、説明書によると
・基板の小改造が必要
・別途外部電源が必要
とのことです。

改造点はチップジャンパの除去とGND配線の追加というもの。
パターンを追ってみると、UAC3552Aのmute出力からTA1101Bのmute入力へ繋がっている箇所を切り離して、mute入力ピンをGNDに接続、さらにTA1101Bのsleep入力ピンをGNDに接続するよう指示されていましたが、sleepは元々15kΩでプルダウンされているので要らんかなという感じ。
リード線を這わせなくて済むように、基板上のR33(0Ω)とR500(15kΩ)を取り外し、その15kΩをR16の空きランドに付ける方法で問題なく動作しました。

※追記
MUTEはIC内部で5Vプルアップがあるため、R16に15kを取り付けた状態で約0.2Vのレベルになりました。Lowレベル最大(VIL)は1Vなので大丈夫だと思いますが、念のためR16は0Ωを取り付けた方がよさそうです。

アンプの出力フィルタに使うキャパシタ(Co)はスピーカーのインピーダンスに応じて調整する必要があります。
確認のため基板からCoを1個剥がして実測してみました。
結果、0.27μFということで・・・このアンプの純正スピーカーはたぶん8Ωなのだと思います。

外部電源についてはUSB規格を超える電力が必要になるためACアダプタ等で5Vを外部から供給せよ、との事です。
電源投入直後で約190mA、USBデバイス認識後は450mAとたしかに馬鹿喰い。
なぜそんなに電力を喰うのかなと調べてみると、スイッチングDCDCコンバータLTC1735CSを昇圧方式で使い、電源の5Vを12Vに昇圧してTA1101Bの電源にするとともに、78M05で5Vに降圧してUAC3552Aの電源にするという使い方になっていました。
何となく馬鹿馬鹿しいので基板上のスイッチング電源部は切り離して、外部のアダプタから質の良い(?)12Vを供給するように改造しようと考えています。
DAC側の電源は現状のレギュレータを使い12Vから5Vにして供給するか、あるいはバスパワーにしても大丈夫かもしれません。

それにしても基板には一切スイッチやボリュームが無く、コントロールはWindows側で行わなければならないのでこのままでは使い難いです。
改造の計画としては
・アンプの入力をライン入力とUSBDACの2系統に切り替えられるようにする
・アンプの入力にボリュームを追加
なんて感じで妄想しています。経過は失敗しなければUpします(笑

68-3

DACのGPIOにスイッチを付けるとボリュームUP/DOWN、ミュート、バスブーストの操作が出来るようですが必要性は少ないかな。