2007年07月19日

学校だよりへの想い(12) 教育再生会議 第二次報告から(2) 地域の教育力への感謝4

77f140ba.JPG 今回、記事は一つなのだが、標題を二つにさせてもらった。わたしの気持ちのなかで、軽重をつけられなかったためである。ご了承いただきたい。

 わたしは、これまで、『地域に生きる』立場として、地域の教育力をつちかうことを中心に、記事にしてきた。

 それに対し、今回は、学校の立場から書いてみたい。

 
 わたしが校長として勤務した3つの学校は、幸いなことに、地域の教育力の豊かなところばかりだった。このことは、学校の立場からしても、大変ありがたいことだった。


 ところで、地域の教育力に何を期待するか。

 教育再生会議は、『放課後子どもプラン』『土曜スクール』など、地域の人が、家庭教育や、学校教育の補完をしてあげることが大切と言っているようだ。
 さいわい、わたしの地域では、どちらも行っている。特に、『放課後子どもプラン』は、全校で実施している。
 

 しかし、本来、地域の教育力といった場合、それが主眼だろうか。わたしは、それも大切だが、それ以上に大切なものがあると思う。


 わたしは、地域の教育力に感謝する思いを学校だよりにまとめたことがある。そこに、上記、『それ以上に大切なもの』を記載したつもりだ。


 それでは、以下、学校だより本文を掲載しよう。





   地域の教育力のありがたさ

 「最近は地域の教育力が低下した。子どもは学校と家庭と塾を往復するだけだ。」
よくそのような声を耳にします。でも、我がA小学校の地域では、このような言葉は無縁だなと実感しました。

 この夏休み、地域のお祭りを見させていただく機会がありました。どの町会にうかがっても、はっぴ姿の子どもたちに出会いました。どの子もみんなうれしそう。

「うわあ。校長先生だ。」
「どうして、来たの。」
「お祭りを見に来たの。」
「どう。校長先生。似合うでしょう。」
 まあ、子どもたちが、どんどん声をかけてきてくれました。もちろん、どの子もみんなすてき。学校で見る姿とは大きく違います。かわいらしかったし、よく似合っていましたよ。

 子どもたちは、ただ集まっていただけではありません。いろいろな場面で活躍させてもらっていました。地域の皆様に大変お世話になっている様子がよく分かり、ありがたいなあと思いました。


 ちょうど、おみこしやだしの行列が出発しました。

「子どもたちがおおっぴらにお化粧できるのは、こういうときだけね。」
「ほんとう。でも、きれいだわ。どの子もみんなかわいい。」

 見物の人たちの、そんな声を聞きました。

 子どもたちは、大人の人たちのかけ声に合わせ、必死の形相で行進していきます。真剣そのものでした。


『地域が子どもを育てる。』

 そういう側面は確かに大事です。こうした行事に参加できる喜びは、人生の大きなかてとなっていくことでしょう。


 しかし、それは、何も、このように、子どもに直接的にご指導いただくことだけを指しているのではありません。地域の大人の方たちが、大人同士、こうした行事を通して、また、日ごろの何気ない交流のなかで、心豊かに親交を深めてくださるその姿を、子どもは日々見ているわけですから、そうしたものが無言の教育になっていると思われます。

 わたしの経験でも、子ども時代のそういうふれ合いが、人生のなかで大切な位置を占めていると感じます。

 いじめ、暴力など、現在の教育がかかえる諸問題をみるにつけても、心のふれ合いの欠如を強く感じるわけですが、そういう時代だけに、こうした地域の教育力のありがたさを痛感する次第です。

 『学校もうかうかできないぞ。』そんな思いを強くしました。





 いかがだっただろうか。

 
 
 地域の行事もさることながら、近隣の大人同士の日々の何気ない交流、何気ないふれ合いなど、それが一番大切なのではないか。

 それは、何も子どもの存在を意識していなくてもよい。日常、まちで見かける、大人同士の豊かな心のふれ合いが、あたかも、遺伝子であるかのように、無意識の世界で、子どもにしみこんでいく。それこそが、最大の教育環境なのだろう。

 地域は、家庭や学校の補完と限定するのではなく、

 地域は、地域として生きるなかで、教育を完結させる。

 そうした考えも大切にしてほしい。


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 こんな話があります。

 まちのなかでも、問題行動の多い中学生がいました。しかし、まちや学校の協力体制のもと、まちの行事に、彼らがすすんで参加するようになり、それがほこり、生きがいとなった結果、問題行動は解消していったそうです。

 ごめんなさい。これ以上、具体的には、・・・、ちょっとね。

 それでは、今日も、皆様の清き1クリックをよろしくお願いします。


rve83253 at 09:57│Comments(6)TrackBack(0)教育風土 | 学校だより

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この記事へのコメント

1. Posted by ai   2007年07月19日 11:23
私の地域では、夜の時間帯のお祭りでは、小・中学校の男性の先生方が進んで見回りをしてくださいます。
自校の生徒がトラブルに巻き込まれないようにとの配慮からだと思いますが、勤務時間外と思われますし、感謝の気持ちを忘れないようにしています。

地域とのかかわりを大切にしてくれる学校であれば、地域も子供の教育に対し、より積極的になれると思います。
地域と学校との連携や一体感は、子供にとって重要なことなのですね。
2. Posted by toshi   2007年07月19日 13:39
aiさん
 地域と学校の連携、ほんとうに大切です。地域は、生活科、社会科などでいえば、授業の舞台でもあります。日ごろいろいろお世話になっているところです。
 それだけに、地域の行事に、学校も協力しなければなりませんね。
 いずれ、このことは記事にしたいと思います。どうぞ、よろしく。
3. Posted by yoko   2007年07月19日 15:06
以前住んでいた地域では、夏休み中に連合自治会主催のお祭りがあります。各子供会で山車を作成し披露したり、2日間にわたって夜店を出したりと盛況です。
この山車作りですが、高学年が何を作るか意見を出し合い、作成します。山車作りの話し合いの司会、作成にあたっての準備等は大人がサポートします。子供達が集まり、意見を出してくれるか最初は心配でした。しかし、大人の心配をよそに低学年の子も来てくれたり、それなりに集まってくれて意見も沢山出て、進んで作成してくれました。一緒にやっていて本当に楽しかったですよ。(続く)
4. Posted by yoko   2007年07月19日 15:06
(続き)他にもいくつか行事があったのですが、思った以上に子供達は子供会の行事に参加してくれました。しかし、子供の人数の減少や、子供会未加入家庭の増加から連合の大きな行事はだんだん運営が難しくなり、そこがまた悩みどころですね。自治会の協力なくしては出来ない事も多くあります。
子供会の役員をしたおかげで、(役員同士のもめごとがなかったせいもありますが)母同士の輪が広がりとても楽しかったです。親同士の連携も本当に大切ですね。これは多分に子供に影響しているなと実感しています。
5. Posted by toshi   2007年07月19日 16:53
yokoさん
 《大人の心配をよそに低学年の子も来てくれたり、それなりに集まってくれて意見も沢山出て、進んで作成してくれました。》

 すごい取組ですね。地域の子ども会であっても、ここまでできるのですね。
 わたしは先の記事で、子ども会の運営、企画等は、すべて大人の手で行われていたと書きましたが、これは、もう、子どもの主体性で活動しています。敬服しました。
 連合町内会主催というのもいいですね。宗教色がないのでしょう。ですから、山車も、子どもの発想が生きるのですね。
 大変ですが、皆さんの取組が目に浮かぶようです。ありがとうございました。
6. Posted by toshi   2007年07月19日 17:01
《子供の人数の減少や、子供会未加入家庭の増加から連合の大きな行事はだんだん運営が難しくなり、》
 そうなのですね。こういうところにも、地域住民の多様化がうかがわれます。
 もう一つ。多くの子ども会は、中学生になると抜けると思うのですが、中学生にどう地域とかかわってもらうかは、どこも悩みだと思います。

《親同士の連携も本当に大切ですね。これは多分に子供に影響しているなと実感しています。》
 これぞ、わたしが一番主張したかったことです。
子どもも地域の大人の人ときっと親しくなっていると思います。有形無形の教育力ですね。

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