2007年08月04日

教室訪問(2)4

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 今日の記事は、ちょっととりとめのない、エッセイ風になってしまうことをお許しいただきたい。


 わたしは、今、初任者の教室に入るとき、必ず礼をして入る。

 失礼するときも、必ず礼をしてから失礼するようにしている。(あれ。変な言い回しになってしまった。でも、意とするところは、理解していただけますね。)


 あるとき、子どもから聞かれたことがある。
「toshi先生は、どうして、教室に入ったり出たりするとき、礼をするの。」
「それはね。みんながいっしょうけんめい勉強しているところだからだよ。」

 すると、別な子が、
「そうだよね。おすもうさんが、入場するときも退場するときも、土俵に向かって礼をするでしょう。あれと同じだよね。」

 なるほど。そう言えばそうだ。野球の選手だって、球場に向かって礼をするよね。


 わたしは思う。それは、担任と子どもたちとの真剣勝負の場だからだ。価値あるものを求め、真理を追求する場ということもできる。

 そこに敬意を表する。


 教室に入らないまでも、廊下を回っていて、気づくことがある。

「ああ。あの教室は、いつ通っても、担任の声しか聞こえてこないな。子どもは一方的に話を聞かされるばかりだ。あれでは、『子どもが生きている。』とは言えない。」
 そういう教室に入るときも、子どもに罪はないのだから礼はするけれど、でも、上記趣旨からして、礼をする気持ちが失せるのは確かだ。
 
 ああ。そういう教員に対しては、折々に、指導はしますよ。



 さて、話は変わる。

 あるとき、我が地域の、ある先輩が校長の学校へ、ときの総理大臣が視察に訪れたことがある。その方は、支持率一ケタ台の総理大臣だったが、その先輩校長は、視察後、大変尊敬していらした。
「あれは、多分に、マスコミがつくり上げた虚像でしょう。お会いしてみると、とってもすばらしい方だったわ。」
とのことだった。


 授業中の教室をまわった。

 しかし、一瞬、教室へ入るのをちゅうちょされたそうである。そして、校長に尋ねた。
「子どもたちがこんなに真剣に学習している場へ、入ってもいいものかね。」

 校長は笑顔で、手で、『どうぞ。』と会釈。首相は、子どもたちと担任のやり取りを邪魔しないように、おつきの者は廊下で待たせ、自分だけで、そおっと入ったという。
 そのとき、礼をしたかどうかは聞かなかったが、そういう心もちであったことは間違いないだろう。

 子どもたちもすばらしかった。総理大臣が入ってくるというのに、後ろには影響されず、ふだんどおり、授業を進めたという。



 給食も子どもたちとともに召し上がったようだ。

 5年生の子どもが質問した。
「総理大臣て、どういう仕事をしているのですか。」

 その先輩校長も、首相がどう答えるか、興味津々だったようだ。

「総理大臣というのはね。どうしたら日本人みんなが幸せになるか、それをいっしょうけんめい考えるのが仕事なのだよ。」

 これはすごい。なるほど。そうか。

 それは、考え方はいろいろあるから、ある人が幸せと考えることを他の人も幸せと考えるかどうかは分からない。それはそうだが、でも、相手が小学生ということを考慮においたとき、これは、名回答ではないか。そう思った。

 子どもとも、気さくに話されたようである。


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 この首相の答えは、わたしたち、校長の仕事にも通用しますね。(あっ。いけない。わたしはもう、退職したのでした。)

 この首相の人柄を示す話はまだまだありましたが、それは多分にプライバシーにかかわるので、割愛させていただきました。

 今の総理大臣も、大敗したところではありますが、この精神でがんばってほしいものです。

 それでは、今日も、1クリックをどうぞ、よろしく。

rve83253 at 12:50│Comments(2)TrackBack(0)エッセイ | 自己啓発

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この記事へのコメント

1. Posted by yoko   2007年08月05日 00:09
『担任と子どもたちとの真剣勝負の場』そうですね。何だかちょっぴり反省させられました。そんな気持ちを持って授業参観に行った事がなかったなぁ。
さすがに私はしませんが、こんな事がありました。先生と子供達は、本当に熱心に授業をしていました。見ている保護者も静かに見守っていました。それなのに、その中の2名だけ終始大きな声でおしゃべり。私は、まだ越してきたばかりで知人は一人もいなかったので、横にいたのですが注意できませんでした。家で娘がポソッと「うるさかったね。大人なのに…」と言ってました。見る側の心構えも大切ですね。
2. Posted by toshi   2007年08月05日 12:13
yokoさん
 大部分の保護者の皆さんは、しっかりと授業を見てくださいます。そして、我が子に限らず、子どもの発言に感心したり、うなづいたり、首をかしげたりしてくださいます。
 でも、中には、いるのですよね。おしゃべりばかりしている方が。
 授業参観などでは、『お相撲で言えば、土俵の中に立って見ているのと同じなのですよ。』と、言ったこともありました。
 たとえ相手は子どもであっても、人間が真剣に生きている姿への敬意の念は、ぜひもち続けていきたいものだと思います。

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