2007年09月12日

ベニシジミかな?4

  理科の時間に、初任のA先生と子どもたちと校舎の外に出た。秋の草花と虫の観察だ。

 

子どもたちが三々五々、散ったとき、わたしは、花壇できれいなチョウを見つけた。

 

ヒメアカタテハ1携帯を持参していたので、撮影欲が出た。

 

 

最初は、1メートルくらいの間隔で撮った。

だんだん近づける。50cmくらいになっただろうか。それでもチョウは逃げない。

最後は、10cmくらいだったかな。だんだん興奮する自分に気づく。今度は、手ぶれしないように、慎重に撮った。

 

 よく逃げないものだ。蜜がそんなにおいしかったのかな。

 

 

 子どもが寄ってきた。

toshi先生。何、撮っているの。」

「お花、撮ってるの。」

 

ヒメアカタテハ2 そうしたら、気づいたのだろう。急に静かになって、

「あっ。チョウチョウだ。」

ささやくように言い出した。

 

チョウは、やっと人間の存在に気づいたようだ。逃げ出した。

 

「ああ。逃げちゃった。」

toshi先生。写真撮れなくなっちゃって、ごめんなさい。」

「ああ。いいよ。・・・。いや。そんなことない。写真、いっぱい撮れたから、見せてやるよ。」

 

 そう言いながら、携帯画面を見せる。

「うわあ。きれい。」

「ほんとうだ。本物よりきれいだね。」

 

 そんな声に混ざって、

ベニシジミかな。」

 

ヒメアカタテハ3 びっくりした。チョウチョウの名前が、子どもから出てくるとは思わなかった。

 

 わたしは、こういうことは分からないので、

「あっ。そうなの。すごくくわしいね。・・・。よし。これ、印刷して、教室にはってもらえるように、A先生にたのむから、そうしたら、調べてね。」

 

 放課後、以上のいきさつをA先生に話した。そして、A先生は隣の席だが、送信する。

 

 さっそく、インターネットで調べた。

「大きさ的にはベニシジミかもしれないけれど、ちょっと模様は違いますね。」

 

 判断に迷った。

 

「よし。わたし、大学時代の友人で、チョウチョウの趣味がこうじて、チョウチョウ博士になったような人がいるから、メールで聞いてみるよ。」

 

ヒメアカタテハ4 すぐ返信が届いた。

 

『写真のチョウは、ヒメアカタテハといいます。タテハチョウ科のチョウで、亜熱帯から亜寒帯まで世界中に分布するたくましいチョウです。

 ベニシジミはもっと小型で、温帯アジアにしかいないチョウです。』

 

 ああ。やっぱり彼はくわしいな。このくらいのことは、朝飯前なのだろう。

 

 A先生に言う。

「子どもには、ヒメアカタテハの名は言わないで、『さあ、Bちゃんが言うように、ベニシジミかな。図書室で調べてみようよ。』と言いなさい。チョウにくわしいBちゃんをたてながら、Bちゃんのおかげで、チョウの調べ学習ができるのだと、子どもたちに感じさせることが大切だ。」

 

 

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  それにしても、携帯でこんなにシャープに撮れるとは、驚きました。大満足です。

 

 ただ、わたしは簡単に友人に聞いてしまったのに、子どもには、『調べようね。』と言うのは、なんかちょっと、気が引ける思いです。

 

 子どもたちへ。ごめんね。

 

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rve83253 at 23:14│Comments(2)TrackBack(0)理科指導 | 総合的な学習の時間の指導

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この記事へのコメント

1. Posted by くるみ   2007年09月15日 05:46
とても鮮明で、ぎゅっと秋が詰まったようなお写真「蝶とお花のデート」みたいですね・・・。

子どものつぶやきに耳を傾けて学び合いにつなげるとはこういうことなのですね。正誤という2分化された価値観だけでない、その先の広がりがあるということを改めて感じました。

大人は耳を澄ましていたいものだとしみじみ感じました。

2. Posted by toshi   2007年09月15日 08:54
くるみさん
 ああ。「蝶とお花のデート」。いいなあ。この記事のタイトルを変更したくなりました。ありがとうございます。
 まじめな話になりますが、本記事のような学習を、『教科の学習の総合化』と言います。
 チョウの名前まで、小学校3年生に教える必要はありません。そういう意味では、理科の学習のはんちゅうを超えています。
 でも、子どもがそういうことへの関心、意欲をもったのなら、総合的な学習のはんちゅうとして、ぜひとり上げたいということですね。
《子どものつぶやきに耳を傾けて学び合いにつなげるとはこういうことなのですね。正誤という2分化された価値観だけでない、その先の広がりがあるということを改めて感じました。》
 いやあ。もう、おっしゃるとおりです。深いところでのご理解を賜り、ほんとうにうれしく思いました。本来なら、わたしが記事にすべき内容でしたね。学ばせていただきました。

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