2007年10月08日

『名簿登載』、おめでとう。5

3c289e75.JPG この時期、教員採用試験がらみで、若い人からメールをいただく。我がホームページやブログを通して知り合った方々だ。だから、もちろん面識はない。

 そういう方々からも、『おかげさまで、○○都道府県(市)の教員採用試験を受け、名簿登載されました。』という報告をいただく。

 ほんとうにうれしく思う。と同時に、わたしのような面識(『面』はお互いに知らないものね。)のない者にまで報告してくださることをありがたく思う。よく、『○○冥利に尽きる。』というが、まさに、『ブロガー冥利』に尽きるといった感じだ。

 採用後の奮闘を祈らずにはいられない。


 ただ、ブログを始めさせていただいてあらためて実感しているのだが、ほんとうに、学校事情というものは、全国各地、さまざまだ。

 さまざまなこと自体は、大変けっこうなのだが、問題のある事例も多々あることを考えると、よけい、彼らの前途が明るく健やかであることを祈らずにはいられない。


 そんな機会に、ブログを通し、全国の『名簿登載』なった方々にお祝いを申し上げたいと思う。

 また、今回は不幸にして登載がならなかった方のなかにも、来年度、臨時的任用職員として教壇に立たれ、次期を目指す方がいらっしゃると思うので、その方にも、ご奮闘を祈る気持ちを申し上げたい。



 そう。そう。その前に、

 一般の方のなかには、我々、教員の、『名簿登載』なるものについて、分からない方もいらっしゃると思うので、お祝いの前に、その点にふれておきたい。

 『名簿登載』というのは、教員採用候補者の名簿に名前が載るということだ。一般で言うところの『内定』を意味すると言っていいだろう。

 ご承知のように、教員採用数は、退職者数と新年度の学級数とによって決まる。定数は厳密で余分な採用は許されない。だから、学校の配属が決まるのは、どうしても3月になってしまう。そういう意味で、今の時期は、『名簿登載者』にとどまるのだ。



 さて、来年度、教壇に立たれる予定の皆さん。まずは、おめでとうございます。

 期待と決意を胸に秘めて、来春、教壇に立つ姿を思い浮かべていることでしょう。

 これからの約半年は、充電期間ですね。

 教育論や実践の本を読んだり、残りの大学生活を満喫したり、あるいは、すでに、臨時的任用職員として教壇に立たれている方は、実践のなかで教員生活を充実させるなど、それぞれの道でがんばっていることでしょう。

 また、今は、採用前研修などというのもありますから、それらに積極的に参加し、夢をふくらませていくことと思います。


 ただし、研修を積まれるにあたって、お願いしたいことがいくつかあります。

 まず、最初に、・・・、

 実は今、わたしは、気になることがあるのです。それは、『安易な道に走らないで』ということです。『こうすれば、だれでも授業がうまくできる。』などというのは、まやかしです。そういう道にはまり込まないでください。

 わたしは、自分の学校の若い職員が言っているのを聞いたことがあります。
「あんな、『こうすれば、クラス全員、跳ばすことができる。』などというのは、うそですよ。絶対跳ばすことはできません。やっぱり、学級経営ですよ。子どもを意欲的にして、初めてできることだと思います。」


 子どもの個性を見つめ、自分の目の前にいる子ども一人ひとりを大切にし、自ら意欲的に学ぶ子どもにしようと思えば、そんな、虎の巻のような安直な道があるわけはないのです。

 ぜひ、真摯に学ぶ姿勢をもってほしいと思います。



 昨日、NHKの全国学校音楽コンクールが行われました。わたしは、テレビを見ていたのですが、思い出したことがあります。わたしが若かったときの先輩教員の言葉です。
「すばらしい合唱にしようと思ったら、まず自分がすばらしい合唱を聴きに行かなければいけない。生で聴くのだよ。」

 そう。授業をしっかりやろうと思ったら、すばらしい実践をみなければいけない。全国には、子どもと一体感をもち、意欲的に学ぶ子どもを育て、価値ある学びを追求する、すばらしい実践家の教員が大勢います。ぜひそういう授業をみてほしい。そう思います。

 今、我が地域では、『名簿登載者は、採用前に、学校の参観をしなさい。』という指示がでているようです。また、秋も深まり、全国各地で、研究発表会が行われていると思います。ぜひそうした研究会に積極的に参加してほしいと思います。


 次に、日ごろから、言葉を大切にしてほしいと思います。


 ある落語家が怒っていました。
「昨日。落語を見に行ったよ。」
一般の人の、この言葉に対してです。何を怒ったか分かりますか。

「落語は見るものかよ。とんでもない。きくものだろう。テレビ時代の悪影響かな。」


 教壇に立つと、相手は子どもです。

 伸びようとしている子どもたちの学力を保障する意味でも、指導者の言葉づかいは的確でなければなりません。
 ほめていても何をほめているのか分からないとか、しっかり学習内容をおさえているつもりが、ばくぜんとした言葉でしかおさえていないので、『あれでは、学力の低い子は混乱してしまうのではないか。』とか、そういうことは、ありがちです。


 また、聞く力も身につけてほしいと思います。わたしもそうですが、日ごろは、ばくぜんとした感じでしか人の話を聞いていません。そこから、行き違いや誤解が生じます。
 授業において、これをやると、学習を深める契機となる子どもの言葉を聞きのがしてしまいます。

 いつもいつも気をつけるのは無理ですが、一日一回は、こうした努力をつんでほしいと思います。


 次に述べることは、教職に限ったことではありません。どんな仕事についても同じだと思いますが、初めは、何が大切なのかがなかなか分からないので、ずっと緊張状態に身をおくことになり、かなり疲れると思います。どうぞ、健康には十分留意してください。


 今の時代は、シビアです。教育問題が社会問題になることも珍しくありません。そういう意味では、不安を覚えることもあろうかと思います。

 しかし、健康と、子どもへの愛情と、努力する姿勢さえあれば、大丈夫ですよ。

 どうか、その点は自信をもって、精進してほしいと思います。


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 今日の記事はすみません。多くの方には関係ない記事となってしまいました。でも、心から、未来の教員に拍手を贈っていただければ幸いです。
 結果的に保護者が初任者を育てているということもあります。どうぞ、若くはつらつとした教員を、よろしくお願いします。

 それでは、申し訳ありません。初老(?)を迎えたわたしにも、あたたかな1クリックを、よろしくお願いします。気持ちは若いつもりですよ。


rve83253 at 10:34│Comments(4)TrackBack(0)エッセイ | 教育観

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この記事へのコメント

1. Posted by 今日   2007年10月08日 12:11
 わたしは、自分の学校の若い職員が言っているのを聞いたことがあります。
「あんな、『こうすれば、クラス全員、跳ばすことができる。』などというのは、うそですよ。絶対跳ばすことはできません。やっぱり、学級経営ですよ。子どもを意欲的にして、初めてできることだと思います。」

 子どもの個性を見つめ、自分の目の前にいる子ども一人ひとりを大切にし、自ら意欲的に学ぶ子どもにしようと思えば、そんな、虎の巻のような安直な道があるわけはないのです。

 ぜひ、真摯に学ぶ姿勢をもってほしいと思います。・・・・・・・・・・・


* このこと、まったく、その通りですね。
でも、今は、そのような事が言われ、そのような本が、本屋で平積みになって、売られています。
参考にするのもいいですが、批判的に読まないと、自分が、教師として、小さく固まってしまいますね。

2. Posted by toshi   2007年10月09日 10:43
今日様
 そうですね。一つの資料として教材研究に役立てるという姿勢で読むのなら、かまわないでしょう。
 しかし、『こうすればできるように(分かるように)なる。』という部分を信じてしまうと、とんでもないしっぺ返しがくると思います。
 わたしは、初任者に言っているのです。
 子どもをみとる努力は永遠であると。子どもの実態を把握した上での指導計画作りも同様であると。 そして、初任者がよくその心を生かして、実績をつみつつあることを、大変うれしく思っています。
3. Posted by くるみ   2007年10月09日 23:39
名簿登載、はじめて聞く言葉でした。
先生方の内定、なのですね。
いつもながら勉強になります。

団塊の世代の大量退職で、毎年初任の先生の赴任がありますよ、と数年前に聞きました。

お若い先生との出会いが続いたこの数年間。みなさん、聞く耳を持った方々でした。スキルやテクニックはなくてもハートがありました。そこを子どもを通して保護者達があたたかく支えて、スキルやテクニックはベテラン先生が厳しくもゆったりと支えて、子ども達と一緒に先生として大きくなっていただきたい、心から思っています。
4. Posted by toshi   2007年10月10日 05:59
くるみさん
 名簿登載者、初任者にとって、大変ありがたい言葉をいただきました。いえ。いえ。わたしにとってもです。ありがとうございます。
 わたし、初任の先生に言うことがあります。
「先生は、子どもの言葉を聞いていないときがあったよ。」
 子どものいい発言を黙ってやり過ごしたり、学習を深めるきっかけになる子どもの言葉があるのに、それと関係なく発問したりするようなときに、そう言います。
 でも、どんどん、しっかり聞くようになります。ほめたり、とり上げたりするようになるのです。
 それと、ほんとうに、保護者の支えはうれしいものです。
《団塊の世代の大量退職で、毎年初任の先生の赴任がありますよ。》
 今日、これに関連した記事を書きたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。

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