2008年05月13日

アンケートの問題点4

b153def6.JPG 近年、全国的に、学校経営改善に資する目的をもって、外部評価制度がとり入れられていると思う。教育再生会議もこれは提言していて、わたしは、かつて、記事にしたこともある。

   教育再生会議の提言に思う。(3) 外部評価制度について


 上記記事で、
『国など、第三者機関による外部評価は不要。』
『地域・保護者による外部評価は必要だが、それは、自然に聞こえてくる声に謙虚に耳を傾け対応すればいい話であって、統一された質問項目によるアンケート形式は、不要。』
と書いた。今日の記事は、その補足になる。


 どうして補足しようと思ったかというと、あるPTA役員の方からメールをいただいたからである。それがヒントになった。

『今年、新しく、あるPTA行事を開催しました。少数の反対の声はありましたが、開催してみると好評でした。保護者、地域の方が大勢参加してくれました。父親の参加も多かったです。学校も協力的でした。

 しかし、アンケートを求める声があり、それへの対応については、どうしたものかと思っています。

 参加者が多く好評だったのだから、それでいいのではないかと思うのです。アンケートをとった場合、いくら多く参加したとか好評だったとか言っても、絶対数としては不参加者の方が多いのですから、不参加者は、行事の様子は分からないまま、ただ単にやる必要はないという理由だけで×とし、その結果、数字の上では反対多数となってしまわないかというおそれを感じています。』

 この不安は、すごくよく分かるのだ。


 あまりいい例ではないので、恐縮してしまうのだが、このようなことがあった。


 多くの学校が、長期休業などに、職員旅行を行っているのではないか。

 ある学校で、幹事さんが、職員にアンケートをとった。

 その趣旨は、

「毎年、一泊旅行を続けているが、だんだん参加人数が減ってきた。子育て中の職員がふえているから、日帰りにすれば、参加者が増えるかもしれない。そこで、どちらがいいか、アンケートをとってみよう。」

 アンケートの結果は、圧倒的に日帰りを希望する声が多かった。それで幹事は、日帰りで計画を進めたのだが・・・、

 いざ、旅行となると、なんと、前年の一泊のときと参加人数はほとんど変わらなかった。

 この結果は、参加者にとっては不満だった。
『こんなことになるのなら、アンケートなどとらなければよかったのだ。』
そういう思いになったのは無理もない。


 つまりこういうことだ。

 是非にという人も、どちらでもいいやという人も、アンケートの上では、同等になってしまうのだよね。

 上記、PTA役員の方も、心配のタネは、これと一緒ではないかなと思った。(それにしても例示がよくありません。ごめんなさいね。)


 さて、それが、冒頭述べた、外部による学校評価制度となると、ことは重大である。

 学校改革について、切実な思いをもっている方もいらっしゃるだろう。逆に、風評のみしか情報はないので、それで回答する方もいらっしゃるだろう。さらには、どちらでもいいのだけれど、聞かれたからとりあえずこっちに答えておこう。

 いろいろな方がいると思われる。


 風評というのはたよりないものだ。

 学校選択制をとっているところの校長から聞いたことがある。

 教職員一致して、学校運営の改善に努力した。だから、その様子がよく分かるPTAの皆さんなどからは、認めてもらえたり感謝されたりするようになった。ところが、風評はいっこうによくならず、相も変わらぬ入学状況だという。


 さもありなん。そのくらい風評というのは根強く尾を引いてしまうのだ。


 
 前述の通り、多くの学校が、外部による学校評価をとり入れている。かなりの数の質問項目を設け、それに回答いただき、それぞれパーセンテージを出し、表にして公表する。そういうことを多くの学校がやっていることと思う。

 しかし、その数値は、以上述べてきたような含みがあることを承知しておいた方がいい。

 言葉を変えれば、労多くしてどこまで信頼度があるか、疑問なのである。



 それよりは、日々聞こえてくる、地域・保護者の皆さんの声を大事にする。しっかり受け止め、できることはやる。できないことはできない理由を説明させていただく。そのことに全力を尽くす。

 そういう姿勢を大切にした方がいい。それの方が、信頼もますというものだ。

 

 だから、わたしは、アンケートそのものを否定するのではない。数値化されたものはあまり意味がない。そういうことが少なからずある。やはり、切実な思いをもっている方の声を引き出す、そのようなアンケートにしたいものである。


 わたしには、かつて、校長時代、保護者の声を聞き、自分の考えを訂正して、保護者の声の通りに学校運営に取り組んだ例がある。

 かつて記事にしたことがあるので、まだお読みでなかったら、お読みいただければ、幸いである。

   保護者の声に応えて


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ninki



 今日の話ですが、学校運営段階では、こうした考えでいいと思います。

 しかし、悩ましい部分もありますね。だって、一番重要である国政選挙については、どうでしょう。

 たいした考えもなく投じる一票もあるのだから、選挙結果は重要ではない。そのようなことは言えるでしょうか。

 そう。そう。山口県の補欠選挙で示された結果について、『あれは民意ではない。』と言った政治家がいましたね。

 それは許されないですよね。

 次回はこのことにふれたいと思います。

 それでは、『切実な声』の方も、『まあ、いいや、どちらかと言えば〜、』というお気持ちの方も、どちらも、上記バナーに1クリックいただければ、うれしく思います。



rve83253 at 09:05│Comments(0)TrackBack(0)学校経営 

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