2008年06月19日

制服というもの4

8af68742.JPG ここのところ、重たい話題が続いているので、今日は少し、気軽に読める話題を提供したい。ただし、たぶんに私事にわたってしまうことを、お許しいただきたいと思う。

 保護者の皆さんに、『ううん。そのようなこともあるのか。』と思っていただけたら幸いである。



 我が地域では、教育委員会主催とは別に、小中学校合同の自主的な校長研修会が、年間7・8回もたれる。だいたいは、学校経営にかかわる専門的な話し合い、研修などだが、年1回だけ民間人を講師にお願いしての講演が行われる。

 職域が異なり、いろいろな分野で活躍されている方のお話は、大変興味をそそられるものだ。


 あるとき、我が地域ではちょっと有名な洋菓子店を経営する企業の社長さんの講演を拝聴した。



 今どきの保護者の、問題となること、また、学校への要望も兼ねて、こういう話をされた。


「〜。

 我が社が、ある女子を採用しました。その女子用の制服ができたので、うちへ持たせました。

 翌日その女子の制服姿を見て、わたしはびっくりしてしまいました。

 なんと、制服のスカート丈を、その子が気に入る長さにまでつめていたのです。超ミニスカートになっていたということですね。

 問いつめると、『こんな丈の長いのはいや。』と母親に言ったら、母親がつめてくれたとのこと。


 いったい、会社の制服を何と心得ているのでしょう。私服とは違いますよね。制服は会社の信用にかかわる問題でもあるのです。娘がそう言ったらたしなめるのが親だと思うのに、まったく私服同様に扱ったのには、あきれてしまいました。

〜。」



 なお、そのことに付随し、学校への要望も話された。

「ここには、中学校の校長先生もいらっしゃるということなので、お願いなのですが、中学校の多くは、学校としての制服を採用されていますよね。

 制服ですから、服そのものは決められていると思いますが、スカート丈はどうなのでしょう。自由なのでしょうかね。
 そうだとすれば、親子とも、制服とはそういうものだという意識に、ならされてしまうのでしょう。

 少なくとも、制服として採用しているのならば、それは、学校の信用にもかかわるのですから、スカート丈が自由というのはいかがなものでしょう。

 もしそうなら、その辺もしっかり指導していただけたらと思います。」



 わたしは小学校だし、小学校は私服通学だから、そのようなことは気にしたこともない。よそ事として、『ああ。なるほどなあ。そのようなものかなあ。』という気軽さで話を聞いていた。



 しかし、その直後、我が家で、気軽ではすまない事態が出来した。



 長女が客室乗務員に採用され、その制服が家に届いた。試着をし、親として、その姿を見て、『ああ。娘の長年の夢がかなったのだなあ。よくがんばったものだ。』そのような感慨をもった。

 そのようなとき、次女が、
「お姉さん。お願い。一回でいいから、わたしにも着させて。写真を撮って友達に見せたい。」
と言った。

 わたしは、少し、驚いた。上記、校長研修会での社長さんの話を思い出したのだ。

 これはスカート丈の話ではない。しかし、企業の制服を妹が着るなどということは、やはり、企業の信用問題にかかわるのではないか。妹があこがれる気持ちは分かるが、決して許されることではない。

 長女は着せてやってもいいと思ったようだが、わたしは横から口をはさんだ。

「それはダメだよ。企業の制服を、採用されていないものが着るなどということは許されることではない。」

 断固として言いはしたが、しかし、次女にはかわいそうな思いもした。

 第一、上記、社長さんの話を聞いていなかったら、わたしは、深く考えず、たぶん、妹のお願いに対して、何も言わなかったと思うのだ。そのくらい、わたしの意識にしても、気軽でいい加減なものだった。



 それから数年後、長女の結婚式のとき、職場の先輩や同僚が、お祝いにかけつけてくれた。彼女たちは、お祝いの余興では、制服に着替えて、楽しく笑いの絶えない機内アナウンス(?)をやってくれた。


 あとで、長女が言うには、

「ああいうときに、制服を着るでしょう。でも、それは、空港とか機内とか、そういう職場ではないところで着ることになるから、事前に、使用願いを会社に出すのよ。使用する場所とか、使用の目的とかを届けるの。」

 ああ。やっぱり、企業にとっての制服は、その着用についても、厳格なのだね。たとえ採用になったものでも、その着用は、『いつでも、どこでも』というわけにはいかない。


 

 それにしても、親としては、

「何か事情はあるのだろうが、そのように大事なものなら、洋菓子店にしても、航空会社にしても、制服を家庭に持ち帰らせたり、送り届けたりしてはまずいのではないか。」

そのような思いももった。


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 今回、次女にとってはあまりいい話題ではありませんから、掲載許可をお願いしました。快くではないでしょうが、『いいよう。』と言ってくれました。

 さらに、

「そんなことあったかなあ。覚えていないけれど。

 でも、そのとき、お父さんが何も言わないで着させてくれたら、今でも覚えているのだろうね。

 そして、やっぱり、今となったら、その写真を見て、きっと自分が恥ずかしい思いをしていると思う。お父さんが言ってくれてよかったわ。」

と続けてくれました。そう言ってもらって、わたしとしても、ほっと胸をなでおろしたのでしたが、・・・、

rve83253 at 08:22│Comments(2)TrackBack(0)保護者 | エッセイ

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この記事へのコメント

1. Posted by ベア   2008年06月21日 11:58
お久しぶりです。
この記事を見て思い出したのですが、私も高校生の頃スカート丈を短くしたいと思ったことがありました。
今思えば浅はかだったなと思いますが・・・。
恥ずかしながら社会人になってみて分かりましたが、企業にとって制服はとても重要なのですよね。たとえスカートの丈のほんの数センチでも大きな違いです。
学校の制服も同じ。勝手に変えてはいけないものだと今は分かりますが、中高生にはなかなか理解しづらいかもしれませんね。
洋菓子店の社長さんの話は、社員の制服でしかも親がということですから、なおさら驚きですね。
厳しすぎるのも良くないですが、親として大人として、きちんと子供に教えるべきことは教えたいと、今は思っています。

2. Posted by toshi   2008年06月22日 15:54
ベアさん
 わたしは、基本的に、私立の学校ならいざ知らず、公立中学校がなぜ制服を着用させるのだろうという思いをもっています。
 我が地域で、きわめて少数ですが、制服のない公立中があります。私服通学でも、いっこうに問題はないようですよ。私服なら、スカート丈の問題などありえないわけで、会社の制服とのけじめもしっかりつこうというものだと思います。
 記事を書いた後で思ったことがあります。同じ制服とは言え、学校と企業とでは、お金の出所が違いますね。学校の場合は、保護者が出していますよね。しかし、だからと言って、それが、スカート丈自由の理由にはならないなと思いました。

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