2009年06月20日

お友達になろうね。4

182f0f1e.JPG 本記事は、前々記事の『その2』にかかわっている。3校の合同音楽会でのことである。もしお読みでなかったら、そちらを先にお読みいただければ幸いである。

    『初心にかえる』ことの意味は、


 この合同音楽会。

 3校の校長は、それぞれ、初めのあいさつ、終わりのあいさつ、および、指導講評をするのが慣例となっていた。 


 ある年のこと。わたしはそのときは、『終わりのあいさつ』をすることになっていた。


 見ると、合同音楽会の舞台には、『お友達になろうね。』と書かれた大きな看板が掲げられている。

 わたしは、
『よし。今日の終わりのあいさつでは、一つ、この看板にかこつけた話をさせていただこう。』
そう思った。


 しかし、それには、ある秘密を暴露することになる。その方には申し訳ないが、『まあ。いいや。後でお詫びすれば。』と思うことにした。


 さて、会はどんどん進行し、いよいよ終わりのあいさつとなった。


『〜。

 A小はB小やC中の音楽を、B小はA小やC中の音楽を、そして、C中はA小やB小の音楽を、それぞれ、とても楽しそうに聴いていました。にこにこ笑顔で音楽に合わせ手拍子を打ったり、体をゆすってリズムにのったり、ほんとうにすばらしい交歓がみられたと思います。

 わたしは、そうした姿を見て・・・、

 ここに、『お友達になろうね。』って書いてありますよね。でも、もう、みんなは、『お友達になったよ。』『お友達になっているよ。』って、言いたい気分ではないかなと思いました。

 そのくらい、みんなが一つになって、楽しく演奏したり聴いたりすることができました。この会場の雰囲気がすてきだったです。


 もう、『前からお友達だよ。』っていう人たちもいるかもしれないけれど、今日ここで、『お友達になったよ。』っていう人もいっぱいいるのではないかな。そう思いました。


 だけどね。今日、さらに言いたいことがあるのです。

 それはね。

 今、これだけの人が、一つの会場に集まっています。だから、いくら、『お友達になろうね。』って言ったって、やっぱり、『今は知らない人同士だよ。』という人の方が、多いのではないかな。

 でもね。これから先、きっと、『お友達になったね。』っていうことが起きるだろうと、そう思います。



 今、一つ、秘密をお話してしまおうと思います。

 何かというとね。B小のD校長先生のことなんですけれど、

 実は、B小のD校長先生とわたしは、卒業した中学校、高校が同じなのです。今もね。家は近くです。このA小とB小くらいしか離れていません。

 でも、年齢が一つ違うので、中学生、高校生のころは、まだ知らないもの同士でした。それがね。どちらも小学校の先生になって、たまたま一緒に勉強する機会があって、それで、知り合いになりました。

 あるとき、お話していたら、『ええっ。D校長先生は、E中、F高の出身ですか。わたしもそうです。同じ学校だったのですね。』ということになり、

 それで、共通の思い出ね。運動会のこととか、当時教わった先生のこととか、部活のこととか、いろいろお話していたら、いっぺんに親友になってしました。

 それから、もう、何十年もたちますが、今も親しくおつき合いいただいています。


 だから、皆さんもね。今は知らない人同士というのが大部分でしょう。

 でもね。将来、それは学生のときかもしれない。就職して仕事についてからかもしれない。いつの日か、話しているときに、
『ええっ。B小の卒業なの。ええっ。C中の卒業なの。ぼく、わたしは、A小。』『ほんとう。隣り同士だね。』
『そういえば、あのとき、3校合同音楽会があったね。』
『ああ。あの、C中の金管の演奏はすごかったですね。あこがれちゃいましたよ。』
『いやあ。A小、B小の歌もすばらしかったですよ。よく声がひびいていましたね。』
 ねっ。そんなことも起きるかと思います。


 共通の体験があるということは、すばらしいことですよ。そういうことがあるとね。いっぺんに仲良くなっちゃう。もう、むかしからの友達であるかのようにすぐ親しくなっちゃう。

 だからね。こういう音楽会のような行事を大切にして、一つになっている皆さんは、ほんとうにすてきだなと思いました。


 今日の名演奏、名合唱は、すばらしかった。

 でも、そのすばらしさは、今日だけのものではないということね。永遠に記憶に残っていくと思うので、そういった意味での、将来の、すばらしいめぐり合いにもつながっていくものだと思いました。

 〜。」


 長く生きていると、『出会いの奇跡』は、十指にあまるものがある。出会ったときは、ほんとうに奇跡としか思いようがない。

 特に教職にあると、人とのお付き合いは多いから・・・、

 特に、子どもは必ず大人になるので、そうした再会も含めると、他の仕事よりは、かなり多いのではないかと思われる。


 話はちょっと変わってしまうが、

 同窓会に行く。

 あるいは、教え子の同窓会に招かれる。


 もう、何十年ぶりだし、今さら会っても、話題などあるのだろうか。

 そう思わなくもない。

 しかし、会ってみると、なんの、なんの。

 思い出話に花が咲く。

 そしてね。

 一気に子ども時代の連帯感に戻っていく。それは、60を超えても、同じみたいだ。


 話を戻そう。

 知り合いでなくても、初対面であっても、

 いったん、共通の思い出があると分かると・・・、そして、その思い出が宝物のようなものであればあるほど、

 もう、多くを語るまい。それは、至福のひと時となるのではなかろうか。

 学校は思い出づくりの場でもあるようだ。


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 『実は、B小のD校長先生とわたしは、卒業した中学校、高校が同じなのです。〜。』と切り出したとき、会場には大きなどよめきが起こりました。A小、B小の子たちの、好奇心に満ちた目。

 また、C中の子達も、ほとんどは両校の卒業生でしたから、『うわあ。』というような表情がたくさんみられました。

 D校長先生は、『参ったなあ。』というような表情をされながらも、にこにこされていました。

 突然だったですものね。あとで丁重にお詫びしました。
 
    

rve83253 at 09:06│Comments(0)TrackBack(0)学校行事 | むかし

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