2009年07月22日

今、日食のまっただなか4

82054c3d.JPG 今日は、皆既日食の日。

 この記事を入稿するころは、皆既日食が始まっているのではないかな。

 お天気が心配ではある。少しでも、薄日が差し込み、見ることができたらいいなと思う。


 ところで、マスコミでは、数日前から報道が絶えなくなったが、その際、必ず言うのは、46年ぶりだということ。


 そうだ。まさに、あれは、46年前だった。わたしは、そのとき、大学受験浪人中。受験勉強中の図書館の窓から見たのだった。


 わたしの記憶では、

 けっこう街は暗くなり、ヘッドライトをつけて走る車もあった。小鳥たちもギャーギャー喧騒を極めながら、飛びかっていた。


 それこそ、今、やってはいけないと言われる下敷きをかざしながら、数秒間、断続的に見ていた。

 いくら分かっていることとはいえ、やはり、真昼間、晴れているにもかかわらず、暗くなるのは、不思議な感じがした。



 さて、以下は、当時のわたしの問題解決力など、たいしたことはなかったと思うのだが、

 また、言い訳をさせていただければ、大学受験浪人中だったから、日食、月食が起こるわけなど、不思議には思っても、それを追求する余裕などなかったともいえるのだが、

 
 わたしが不思議だったのは、

 『そういうわけで日食や月食が起きるのなら、満月のときは必ず月食が起きなければいけないし、逆に新月のときは必ず日食が起きなければいけないはずなのに、』と思ったのだった。


 その後、太陽、月、地球の大きさや距離が分かると、そうならないわけが分かったような気がした。

 つまり、こういうことだ。


 かなりの概算だが、

 月を直径1?の球にたとえると、1m離れたところに直径4?の地球がある。その場合、400m離れて直径4mの太陽があるのだ。

 すごいね。

 月は地球の周りを回っているわけだが、その月の公転軌道は太陽の中にすっぽり収まってしまう。

 
 あっ。そんなことより、リンク先の一番下にあるように、『地球の公転面に対して月の公転面は約5度傾いている。』とのこと。そのため、新月、満月のたびに月食、日食が起こるわけではないとある。


 なるほど。そういうことか。



 さて、ここでいよいよ本論に入るが、(ものすごく長い前置きで、申し訳ありませんでした。)

 日食、月食は、小学校理科の学習内容にはない。これは、中学校で学ぶ内容である。


 それでは、今日のように、めずらしく日食が起こるときも、学ばせる必要はないか。学ばせてはいけないか。

 わたしは、日ごろ、初任者に、『おさえるべき内容は何か。しっかり教材研究し、過度に学習内容がむずかしくならないようにしよう。』と言っている。それは理解力の遅れがちな子にとって、思考等が混乱してしまうからである。



 しかし、日食は、それとは違うだろう。

 もう何日も前から、テレビで放送されている。46年前の皆既日食の画像が、映し出される。

 そして、

・真昼でも、夕方のように暗くなってしまうこと。
・温度も急激に低下してしまうこと。
・動物などの異常な行動が見られること。

なども、報道される。

 上記のことは、どれも、小学生の興味・関心をそそるし、理解できることだ。

 

 そこで、小学校理科の学習指導要領を見てみよう。


 4年生では、

(4) 月と星
 月や星を観察し,月の位置と星の明るさや色及び位置を調べ,月や星の特徴や動きについての考えをもつことができるようにする。
ア 月は日によって形が変わって見え,1日のうちでも時刻によって位置が変わること。
イ 空には,明るさや色の違う星があること。
ウ 星の集まりは,1日のうちでも時刻によって,並び方は変わらないが,位置が変わること。

 そして、6年生では、

(5) 月と太陽
 月と太陽を観察し,月の位置や形と太陽の位置を調べ,月の形の見え方や表面の様子についての考えをもつことができるようにする。
ア 月の輝いている側に太陽があること。また,月の形の見え方は,太陽と月の位置関係によって変わること。
イ 月の表面の様子は,太陽と違いがあること。

とある。


 これをお読みいただくとご理解いただけると思うが、小学生の学習は、『月や星の特徴や動きについての考え』、『太陽と月の位置関係』というように、あくまで地球から見た、月、星、太陽の動きなのである。

 その点、断言できるかどうか分からないが、『小学校で扱う学習は、天動説である。』といっても、いいのではないか。


 それなら、『なぜ、日食、月食が起きるか。』の学習も、その内容でとり上げればいい。『地球から見て、月や太陽が、あの位置に、〜。』という扱いであれば問題ない。

 間違っても、公転などの理屈を持ち出さないようにすることだ。


 もちろん、子どもの中にはそういう知識をもっている子もいるから、そういう考えが子どもから出た場合は、『すごいことを知っているね。』とほめてやればいいのだけれどね。


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 先ほど、テレビでは、夜、同然の上海の様子が写されていました。残念ながら、やはり雨で、太陽は見えなかったようです。

 それにしても、天体の規則正しい運動には驚くばかり。なにしろ、今度の日食は何年後なんて、計算で出てしまうのですものね。

 宇宙の神秘を感じます。

 

rve83253 at 11:18│Comments(6)TrackBack(0)エッセイ | 理科指導

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この記事へのコメント

1. Posted by フルタ   2009年07月22日 13:22
本当に、日食の報道は賑やかでしたね。
テレビをつける度に報道されていたので、小四の長男も、なんとなくわくわくしていたようです。
科学に特別興味を持っているわけでもないのに、昨晩は「明日、学校休もうかなぁ」と、続けて「明日、理科の授業はあるけど日食は見ないんだって。遮光ガラスを使わないで見る方法もテレビでいってたよ」って。
鏡を使った方法などで教室から太陽の光源の形を安全に見る工夫などできないのかなぁと素人ながら思ったり、ちょっとでも関心が高まる役に立つのであれば学校を休ませてもと思ったりしましたが、登校時に雨だったので、素直に学校に行きました。
時間になり、気になって太陽を探しましたが、こちらでは見えず、子どもががっかりしないで済むなぁと、なんとなくほっとしました。
2. Posted by toshi   2009年07月23日 02:16
フルタさん
 ふだん、特別科学に関心があるように思えなくても、こういう機会があると、『見たいなあ。』と思うのは、ごく自然な感情だと思います。そして、知的好奇心が満たされると、その後の人生にかなり影響を与えるであろうこと、これも、ふつうに見られることですね。授業で、その好奇心を満たしてやればいいのにと思います。

 宇宙飛行士の毛利さんは、それこそ、46年前の皆既日食を、学校をサボって見たそうで、『それがなければ、宇宙飛行士になることはなかったかもしれない。』とおっしゃっていました。子どものときの体験というのは、それくらい大きいのですね。

 見えるのなら、授業で見せてあげればいいのにと思います。
3. Posted by フルタ   2009年07月23日 08:05
<<ふだん、特別科学に関心があるように思えなくても、こういう機会があると、『見たいなあ。』と思うのは、ごく自然な感情だと思います。>>
このごく自然な感情の威力に、昨日は驚きました。
帰宅後、TVで録画映像を見たり、インターネットや夕刊を見て「来年のチリには行けないけど、26年後にまた日本で観られるんだって」と46年後でないことを知り、安心した様子でした。気象の本(大人向け)も開いて、読めない漢字や意味を尋ねたり。
これまで、こちらが、他国でニュースになっていた日食について、説明しようとしても、まったく聞く気にならなかったのに。
うちのような普通な子どもにとって、身近なことも、興味を持つ要素になるのかなぁと思いました。
4. Posted by toshi   2009年07月23日 15:49
フルタさん
 いやあ。わたしも興奮しましたよ。
 なまでは見られなかったのですが、船からの中継では、360度の夕焼けが見えるとか、暗くなったり明るくなったりするのがあまりに急激な変化だとか、それから、温度の低下については、肌で感じられたような気がしました。
 26年後か。
 わたしは、90歳。たぶん、生きていないだろうなあなどと思い、それなら、チリは無理でも、近場でどこかへ見に行こうかなどと思ったりしました。
5. Posted by まい   2009年07月24日 14:14
こんにちは。うちの子は児童クラブ(学童保育)へ行っているのですが、22日はお休みにして家で日食を見ました。私はうっかり事前の予定表で22日を「出席」にしていたのですが、「こういう日に一緒に見ないのはおかしいぞー」という夫の主張に納得して、欠席に変更しました。私は勤務だったので、家で自営の夫と近所の子どもたち数人で楽しく見たそうです。お天気が心配だったのですが、当地は曇りでたまに雲の切れ目から太陽が顔を出す状態で、カンカン照りよりは観察しやすかったそうです。こういう一大イベント(宇宙の神秘?)は、やはりできれば家族で、友達同士で見ておいた方がいいように思います。教育の原点は意外にこういうところにあるのではないでしょうか。
6. Posted by toshi   2009年07月25日 08:03
まいさん
 みんなで感動を共有するということ、すてきだなと思いました。お子さんにとっては、おそらく一生思い出に残るものとなったことでしょう。お天気もよかったようで、何よりと思いました。

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