2009年10月19日

クライマックスシリーズと通信票と3

33613080.JPG 今、プロ野球のクライマックスシリーズが佳境に入っている。今年の同シリーズはいろいろな話題があり、興味津々である。


 ヤクルトが同シリーズに加わっていることが、物議をかもしている。

 というのは、同チームの年間成績は71勝72敗。3位とはいえ、何と負け越しているのだ。しかも、優勝した巨人とは22ゲーム差もある。どのくらいの差かというと、巨人が22試合負け続け、ヤクルトが同じく22試合勝ち続けてやっと追いつくという、そのくらいの差だ。

 この成績のヤクルトがクライマックスシリーズ、さらには、日本シリーズと勝ち進み、その結果、もし日本一にでもなることがあったら、『それは、おかしいのではないか。果たしてそんなチームが日本一などと言えるのか。』というわけだ。

 また、1シーズン通しての試合数は、144もある。それに対し、クライマックスシリーズと日本シリーズは、最大でも15試合でしかない。だから、144試合の方で負け越しているチームが双方のシリーズに出場し、15試合で日本一になる可能性があるという、そんなクライマックスシリーズは、存在することがおかしいというわけだ。


 似たことは、かつても言われた。

 王貞治氏率いる現福岡ソフトバンクホークスが、2年連続、シーズンでは優勝を飾りながら、クライマックスシリーズ(そのころはプレーオフと言われていた。)に負けてしまい、そのため、日本シリーズに出場することができなかった。そのとき、王氏は、このクライマックスシリーズがあることに疑問を投げかけたのだった。



 それでは、この、クライマックスシリーズのメリットは何か。


 多くは商業政策として語られていると思う。つまり、消化試合を減らし、観客動員数を増やすため。

 でも、これだけでは説得力に欠けるよね。上記『おかしいのではないか。』に対しては、反論にもなっていない。



 わたしは、こう考える。

『その時点での最強チームで、日本シリーズを戦うようにするため。』

 つまり、シーズン1位で優勝したチームが、日本シリーズ開催時に最強とは限らないということだ。そのころに、チームの調子は下降線をたどっているかもしれない。また、けが等で出場できる選手が少なくなってしまうかもしれない。

 だからと言って、『開催時、最強か。』ということのみで日本シリーズを行ったのでは、シーズンを戦う意義が薄れてしまうので、クライマックスシリーズは、試合数や開催地など、シーズンの成績によるハンディをつけて実施している。


 『その時点での最強チーム』

 どうだろう。読者の皆さんのなかで野球好きの方なら、今、まさに、野村監督の楽天イーグルスを思い浮かべるのではないか。


 さあ。わたしは、この制度に賛成か、反対か・・・、

 それはあえて言わないことにしよう。



 ただ、ここで言いたいこと。それは・・・、

 わたしには、このやり方が、わたしたち学校が出す通信票とダブって見えてきたのだ。


 つまり、こういうことだ。

 あくまで、考え方の問題だが、

 通信票の評定って、その学期の成績のトータルでつけるべきか、はたまた、通信票を渡す時点の成績でつけるべきか。


 『何を寝ぼけたことを言っている。トータルに決まっているではないか。』

 そう言われそうだ。


 でも、ほんとうにそれでいいのかな。


 プロ野球なら、年間成績はそれなりの意味を持つと思うけれど、子どもの評定って、学期全体をトータルしたり、平均を出したりすることに、どれだけの意味があるかと思ってしまう。


 次の学期への意欲、次の学年への橋渡し。

 今、通信票を渡す、この瞬間。そのときの子どもがどんな状況か、それこそが大事と思うのは、わたしだけかな。


 かけ算九九でも、笛を吹くことでも、何でもいい。

 通信票を渡す時期になって、やっと、『言えるようになった。』『吹けるようになった。』

 それは、どう評価するのだろう。トータルなら、やはり、ダメになってしまうのだろうね。


 もちろん、これは、評定の話であって、『経過が大切ではない。』などと言いたいわけではない。通信票を渡す時期に至るまでの努力の姿とか、成長の様子などは、しっかりみとり、評価してやらないといけないだろう。


 このことがもっと問われてくるのは、学習指導要録記入の際だ。

 これは、年間1回。評価、評定は年度末だけだものね。

 わたしは、この記入については、なおいっそう、年度末時点の状況でいいように思う。その方が、次年度の担任にとってありがたいものとなるだろう。参考にしやすくなるというものだ。(なお、関連する過去記事があります。紹介させてください。『先入観だなんて』です。)


 
 ただ、そうか。

 中学校の場合は、進学の資料になるということがあるよね。

 この場合は、年間トータルを記入した方がいいか。


 ううん。むずかしい。目的によって違ってくるのだね。

・子どものよりよい成長のため、

・子どもの進学の資料とするため、



 以上、るる述べてきたが、わたしの学級担任時代は、そうは言っても限界があった。

 通信票は、学期末になると、一気に書き上げなければならない。すると、資料等はかなり前から用意しておかなければならないから、『わたす瞬間の学力』と言っても、どうしても無理があった。

 トータルでつける方法の方が、受け入れやすかった。


 でも、今は違うのではないか。

 我が地域では、通信票のパソコンによる作成が進んでいる。

 これはいい。

 ふだんから、文章等記入しておくことができる。修正が必要となれば、そのつど記入しなおせばいい。簡単だ。

 記入が学期末に集中することも、以前に比べれば減ってきただろう。

 成績の集計等も、むかしとは比較にならないくらい早くでき、便利になった。

 だから、通信票配布時点の子どもの状況をふまえての作成が、かなりできるようになったのではないだろうか。

 
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 わたしは、幼少のころ(川上哲治氏の現役時代)から大の巨人ファンだったのですが、長嶋さん、王さんが引退し、江川騒動や桑田、清原の指名の混乱などを経て、アンチ巨人になってしまいました。


 今年は、こまっています。

 ヤクルトは前述のようなわけで応援する気持ちになれないし、中日はWBCにまったく非協力的だったことから、こういうチームが優勝したら今後のWBC参加に悪影響を及ぼすと思うし・・・、


 そんなわけで、今年は、野村さんの楽天を応援しようかな。

 もし楽天が日本一になろうものなら、野村さんの続投を願うファンの声は一気に高まるのではないでしょうか。


rve83253 at 14:40│Comments(2)TrackBack(0)評価観 

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この記事へのコメント

1. Posted by redu06   2009年10月20日 18:50
プロ野球は、

ペナントレース勝率÷選手の年棒総計

で、リーグ優勝を決めればどうかと思っています(笑)。


学校では、総括的評価にはそんなに時間をかけないで、形成的評価に重心を移していけばどうかと思っています。

6年生になってもコンパスがうまく使えない子供は、その事実が明示されるシステムがあれば、救ってあげることもできるかもしれません。

パソコンもあるのだし、そういうデータをちゃんと扱えばかなりの落ちこぼしを解消できるのではないかと思います。

2. Posted by toshi   2009年10月21日 19:52
redu06さん

÷年俸
 アンチ巨人としては、お気持ちはよく分かりますが、やっぱり、(笑)ですね。

 評価はもちろん、形成的評価だと思います。それこそが子どもの成長を促すものでしょう。極論すれば、日々の授業は形成的評価の積み重ねでしょう。

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