2009年12月11日

『えっ。小学生がラグビーとは!?』と思ったが、4

3e3dc637.jpg 「ええっ。小学生がラグビーをやるの!」

 初めて聞いたときは、ほんとうにびっくりした。あの、強烈なタックルを思い浮かべたものね。それにボールの形がまったく異なる。危なくないのかな。

 そんな思いになった。わたしの教頭時代のことだ。


 この学校には、毎年、オールブラックスの選手数人がシーズンオフに訪れ、5年生の子どもたちに楽しく指導してくださるのが、恒例になっていた。


 驚いたのは、ラグビーの指導なのに、初めは、ボールをまったく使用しないことだった。

 15m四方くらいだっただろうか。正方形の向かい合った線上に一クラスの子どもたちを並べ、最初はお互いにぶつからないようにして歩く。何回かやった後は、小走りとなる。そしてだんだん早く走るようにする。やはりぶつからないように。


 最初は、『こんなの簡単』とばかり、リラックスしている子どもたちだった。

 しかし、四方の線上からそれを同時にやるようになると、前だけ注視していればいいわけにはいかず、一挙に緊張感をました。そして、これも同様に、やがて小走りとなり、そして、だんだん早く走るようになった。

 だんだん、その楽しそうな雰囲気に、興味が増してきた。


 ラグビーボールを使うようになったのは、授業も後半になってからだった。


 子どもたちは、ボールの形も、パスの仕方も、ドッジボールとはまったく違うし、また、外国人の指導というめずらしさもあって、張り切って取り組んだ。

 パスしながら、
「大人になったみたい。」
と言っている子がいたっけ。


 そのときは、確か、タッチラグビーと言ったと思う。大人のタックルのかわりに、ボールを所持している子の体にタッチする。すると、タッチされた子は、すぐ、後方にいる味方めがけて、パスしなければいけないルールになっていた。

 なるほど。これなら、危険性はないやね。

 それに、本式のラグビーは、わたしもルールがよく分からない点があったが、これはもう、子ども向けにものすごく単純化されていた。


 当時は、体育の授業にとり入れられてはいなかった。だから、我が地域でも、ほんの数校が、実験的に取り組んでいたに過ぎない。でも、オールブラックスによる指導のお世話をしている地域の方は、ぜひ、体育の授業に正式にとり入れてほしいという願いをもっていた。



5ed87c6c.jpg さあ。それから20年近い年月がたった。今は、例示としてではあるものの、学習指導要領にも書かれ、正式に体育の授業にとり入れられるようになった。先の地域の方も、オールブラックスの選手も、きっと喜んでくださっていることだろう。


 我が地域では、例示どころか、正式にこれをとり入れている。

 タグラグビーという。体へのタッチではなく、腰の左右にとり付けたタグ(写真を参照してください。)を取り合うようになっている。



 我が初任者の学級も、ここひと月近く、このタグラグビーに取り組んできた。

 最初こそ、とまどいがあったようだ。どうしても、前方へパスしてしまうし、ボールを持って走るのもなれていず、パスしなくてもいい状況なのに、ついパスしてしまう。

 でも、ゲームと練習を繰り返すことによって、だんだん上手になってきた。それとともに、真剣味もますようになった。


 そして、昨日は、このタグラグビーの学習もいよいよ大づめ。6チーム対抗のリーグ戦方式で試合をやることになった。

28591662.jpg 担任のAさんが聞く。
「さあ。みんなの今日の目標は?」
すかさず、
「優勝!」
の、張り切った声。

Aさん、思わず、苦笑いだ。
「そう。優勝だよね。それでは、優勝するためにどうする?」

 チームワークとか、作戦を練るとか、全力を尽くすとか、思い思いに決意表明が続いた。


そして、始まったゲーム。

 敵味方がぶつかり合わないように気をつけさせてはいるが、やはり、激しくなると、ぶつかることも起きるようになった。

 でも、この寒空に汗をかいている子もいて、終わると、息をハアハアさせながらも、満足感でいっぱいな表情をみせた。もっとも、負けた方は、ブスッとして、不機嫌そのもの子もいたけれどね。

e9a7d7ac.JPG 

 悲喜こもごもの結果とともに、リーグ戦が終了。優勝チームは、小躍りして喜んでいた。

 
 終えて一番感動したのは、どのチームも男女混成だったが、女子がものすごくがんばっていることだった。一丸となって試合に臨んでいるのが印象的だった。

 将来は、日本にも、女子ラグビーチームが誕生するのではないかと思わせた。


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 みんなの真剣味に心打たれ、写真をたくさん撮りました。終えると、
「toshi先生。見せて。」
と寄ってくる子が何人もいました。

「うわあ。Aちゃん。かっこいい。」
などと言って喜んでいました。


rve83253 at 00:17│Comments(0)TrackBack(0)体育科指導 | 授業

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