2010年03月03日

校長先生のユーモア4

742b9931.JPG 今日は、気軽く読めて、楽しくなるような話題を提供させていただこう。

 ある校長をめぐっての話である。

 
 少子化等により、学校の統廃合が話題になる昨今だが、そんな今でも、地域によって、学校の開校はある。


 今日の話は、そのような、まだ、開校後まもない学校の話である。

 わたしも、数回おじゃましたことがあるが、今も校舎はピカピカ。うらやましいくらいきれいである。


 そんな学校だから、清掃活動にも力を入れていた。

 ごみ一つ散らかっていない校舎。わたしは、おじゃまさせていただきながら、そんな感想をもった。

 でも、きれいなのはすてきだけれど、その分、教員も子どもたちも、校舎をよごしてはならないとばかり、みんなが緊張状態で、それが、プレッシャーになっていたらかわいそうだなと、そんな思いにもなった。


 そんなことを校長に言うと、

「そうなんですよ。実は先日、ある保護者から、『開校してまだ数年なのに、廊下や階段がきたない。』と言われてしまいましてね。正直のところ、どこがきたないのだろうと思い、校内を回りながら、気をつけてみましたが、そんなところは見つかりませんでした。

 それでね。教頭先生に頼んで、簡便な掃除機を買ってもらったのですよ。」


ae8481dd.JPG 見ると、職員室の校長の席のすぐ後ろに、掛けてあった。左の写真と同型の掃除機である。バッテリーで動くのだそうだ。校長は、校内をまわる際、その掃除機を持ちながら、ほこり、綿ゴミなどを見るたびに、掃除をするようであった。



 ここでちょっと校長先生の名前をご紹介させていただこう。

 いつもなら、A校長、B校長というように、アルファベットを使わせていただくが、ちょっと本記事では、それだと気分がでないようなので、ここだけ、すみません。仮名をつけさせていただく。

 申し訳ないが、お笑い芸人の小島さんのお名前を拝借させていただこう。



 話を戻して、


 次の機会に、同校におじゃまさせていただくと、アラッと思うことがあった。

 先ほど紹介させていただいた掃除機に、なんと、『KOJIMAKUN』なる文字を刻印したテープが貼られていたのだ。


 そばにいらした教頭先生に、聞いた。

「この、『KOJIMAKUN』というのは、校長先生のお名前ということなのですか。」

 教頭先生は、笑いながら、

「はい。そうなのです。

 実は、小島校長先生が、その掃除機を手に校舎内をまわるようになると、子どもたちから、『校長先生に掃除させたのでは申し訳ない。ぼくたち、わたしたちで、一生懸命掃除しなくてはいけない。』というような雰囲気がうまれました。

 それから、校長先生だけでなく、この掃除機まで人気が出るようになりましてね。やがて、『ちょっとこの辺の掃除をしたいのですが、校長先生の掃除機を貸してくれますか。』とか、『校長先生の掃除機は、調子いいですね。』などという子まで現れました。

 そんな折、校長先生が、『この掃除機に、小島君と名前をつけてくれ。』とおっしゃいましてね。びっくりしたのですが、わたしがこのようにテープを貼らせていただきました。

 今、職員室に来る子どもたちは、口々に、

『小島君、元気ですか。』
『小島君、今日も調子いいですね。』
『教頭先生。小島君を借りに来ました。』

そのようなことを言うようになりました。


 一度、機械の調子が悪くなったときがあったのですが、そのときは、

『小島君、早く病気治して元気になってね。』

などと言って、その『小島君』をなでていく子までいたのです。」


 もう、おかしくて、おかしくて、心のなかで笑いころげてしまった。まさか、いくら人気の校長先生だからといって、校長先生を、『いい子、いい子』ってなでるわけにはいかないものね。


 小島校長先生と子どもたちのつながりは、『KOJIMAKUN』を仲だちとして、さらに強固になったようだ。


 ともすると、きれいな校舎を汚してはいけないとばかり、プレッシャーを感じなくもない子どもたちだったが、今は、校長先生に迷惑をかけないようにと、楽しんで清掃活動に取り組んでいるようである。


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 ユーモアは、教育効果を高めます。

 温かな雰囲気になります。

 ただし、必要最低限なことは、心の温かさがないといけません。


 ブラックユーモアでは、上記のことは望めないでしょう。特に、その笑いによって傷つく人がでるようだと、それは人権問題にもなりかねません。


 あと、心のゆとりがないと、なかなか無理なようです。

 初任者指導をしていて、初任者の担任からユーモアがとび出すようだと、『おっ。心のゆとりが感じられるようになったな。』と思い、うれしくなります。

 そんな記事にリンクさせてください。ただし、姉妹ブログの、『小学校初任者のブログ』の方です。

    初任者とユーモア
 

rve83253 at 23:52│Comments(4)TrackBack(0)子どもと管理職と | エッセイ

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この記事へのコメント

1. Posted by しれとこまま   2010年03月05日 15:10
5 ユーモアは、空気をなごませます。家庭にも必要ですね。
私や夫がピリピリしていると、皆がピリピリしているし、空気が緩やかな時は、子供のユーモアで大笑いしています。
今どきのギャグではなく、抜群の間や言い方です。
そのセンスは、関西人の私から遺伝したのかしら?
いいように思っておきます。
2. Posted by toshi   2010年03月06日 09:33
しれとこままさん
 
 わたしの感覚では、笑わそうとして笑わせるのはたいして教育効果はないと思います。
 心のゆとりがあって自然に出る笑いこそ効果的。
 また、この、小島校長先生のように、子どもへの愛情、豊かな心の交流があると、当然、多くの保護者とも信頼関係で結ばれていますから、こうしたユーモアはさらに絆をかたくする役目を果たすのだと思います。
 逆に、心のゆとりがなかったり、愛情、信頼関係で結ばれていなかったりすると、一保護者から、『きたない。』と言われたとき、『いったいどこがきたないというのだ。』とばかり、カッとしてしまうこともありそう。
 それを、そうではなく、絆を深める方に生かしてしまうあたり、さすが、小島校長だと感心したものでした。
 
3. Posted by しれとこまま   2010年03月06日 18:06
ああ、そうですね。校長先生の対応が、素晴らしいですもんね。
そういえば、わが小学校の校長先生も穏やかな方ばかりで、そのありがたさを思っていませんでしたが、ありがたいことでした。娘もずいぶんとお世話になりましたっけ。
どこでも同じと思ってしまいがちですが、そうではないのだと感じることができました。
4. Posted by toshi   2010年03月09日 11:08
しれとこままさん
 コメントが遅くなり、申し訳ありません。
《わが小学校の校長先生も穏やかな方ばかり》とのこと。大変うれしい思いで拝読しました。ありがとうございました。
 

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