2010年03月25日

ご結婚、おめでとう。5

d8cabc82.JPG つい先日、教え子(?)の結婚式に招かれた。

 すみません。ここで、(?)付きとしたのは、担任時代の教え子ではないからだ。

 Aさんは、4年前、わたしが退職して最初に出会った初任者だった。

 でも、披露宴の座席表には、『新婦恩師』と書かれていたから、まあ、教え子と言わせてもらってもいいかな。


 きれいな花嫁さんだった。ほんとうにすてきだった。


 こんなことを言っては、新婦に失礼かもしれないが、

 4年前、学校では、いつもジャージなど、動きやすい服装で過ごしていたし、ほとんどそんな姿しか見ていないから、結婚式や披露宴でのウエディングドレス姿は強烈で、もう、まぶたに焼き付いてしまった。



 感動がいっぱいあった。


 
〇Aさんは6年担任だった。だから、担任として初めての卒業式にのぞみ、続けてその直後の結婚式となったわけだ。

 結婚式場には、その子どもたちと保護者が大勢いらしていた。わたしのことをよく覚えていて、『うわあ。toshi先生だ。』とばかり、大きく手を振ってくれた。


 わたしが勤務していたとき、この子たちは2年生だったから・・・、そういうことで、一人の保護者の方が、気をつかってくださったのだろう。

 わたしに一人ひとりの子の名前を教えてくださった。

 ほんとう。そうしてくださったおかげで、2年生のときの表情やら、しぐさやらがよみがえってきた。

 予期せぬ出会い。なつかしかった。もう大感激だった。


 みんな結婚式のみの参列だったが、あこがれの先生のウエディングドレス姿は、どう映ったことだろう。未来の自分に思いをはせていたかな。

707a9583.jpg 式。

 新郎新婦が退場すると、参列者は式場の外に集まって、ご両人がやってくるのを待つ。その最前列に子どもたちは並ばせてもらった。

 すてきな交歓風景があった。いやあ。もう、『二十四の瞳』の再来を見る思いだったよ。


 なお、子どもたちの祝意は、披露宴でも示された。

 もっともこちらは、ビデオレターといった趣き。大スクリーンに映された。学級全員のお祝いの言葉とともに、すてきな歌のプレゼントもあった。


 現代という、ともすれば、学校教育のいろいろむずかしさばかりが伝わる時代に、これはまた、なんとすばらしい光景だろう。胸の熱くなるのを覚えた。



〇Aさんから、結婚式へのご招待をいただいたとき、お祝いの言葉の依頼はなかった。なんか、ちょっと気が抜けたと同時に、『これは、気楽に出席できるな。』とばかり、ホッとする思いもあった。


 そうしたら、とんでもなかった。

 突然、不意うちで、司会の方からわたしの名前が呼ばれた。口に入れていたごちそうが、のどにつまりそうになった。

 なんということだ。

 新婦がお色直しで退場するとき、わたしがメーンの位置に立たされ、新婦がわたしの腕をとって退場するという、

 ああ。これでは、まるで親子ではないか。(ご両親さま。ごめんなさい。)

 わたしには、娘のときの、あの感動がよみがえってきた。入場と退場の違いはあったけれど。


 こんなにまでしていただいて、

 もう、なんとお礼を言ったらいいか。

 お祝いの言葉も緊張するけれど、それどころではなかった。えらい、大役だった。


 Aさんがここまでわたしに対し、想いを寄せてくださっていたとは・・・、

 ただただ、感謝だった。



 ここで、4年前の一コマを振り返ってみよう。


 Aさんが初任者だった4年前。Aさんは個別支援学級の担任だった。今、そのころのAさんの人となりと仕事ぶりが分かる記事にリンクさせていただく。

    初任者の成長(5)


 この記事からも分かるように、わたしの方は、ほんとうにたよりない指導教員だったのだけれどね。

 それを思うと、ただただ、ありがたい思いになった。



〇そんなわけで、今回、お祝いの言葉はなかったのだけれど、

ec2be1a9.JPG 数ヶ月前の、やはり、以前担当した初任者Bさんの結婚式では、次のような内容の話をさせてもらった。

「〜。

 わたしは、初任者指導の1年間、B先生と、授業のこと、学級経営のことなど、特に、子どもの見方であるとか、学ぶ意欲を養うにはどうしたらいいかとか、そういう話をよくしてきました。

 これは、B先生にとって、きついこともあったと思います。自分自身の人間性を振り返り、そこから、自分自身をきたえなおすことを余儀なくされる。そういった面があったと思います。

 でもB先生は、それをしっかり受け止め、自分のものにしていかれました。だんだん子どもとのつながりが濃密になり、信頼関係で結ばれるようになりました。そして、今、子どもにとってかけがえのない先生になられたと思います。子どもの変容、子どもの成長、それが何より、B先生の喜びとなっています。


 そんなB先生ですが、この席では、さらに一言、つけたさせてください。


 今日の良き日、新郎と結ばれ、これからきっと幸せな家庭を築かれていかれることでしょう。子宝にも恵まれることだと思います。

 そうしたら、

 わたしは、B先生が学級経営に励んだそのことが、そのまま、未来の子育てにも通じていくのだと思っています。

 〜。」
 

 ところで、話題をAさんに戻すが、

 Aさんは、最初から、子どもと心通わせ、豊かな人間関係を構築していたと思っていた。いつも笑顔を絶やさなかったし、子どももAさんを慕っていた。そのあたりは、上記、過去記事に示した通り。

 でも、そればかりではなかったようだ。


d547d3ec.JPG 披露宴の最後の方、両親への感謝の言葉があったが、意外なことを聞いた。

「〜。

 お母さん、教職という仕事に就いたとき、いろいろ不安になったり、悩んだりしたことがありました。(ちょっと涙声になって、)『仕事、やめたい。』などと、グチをこぼしたこともありましたね。

 そういうときでも、お母さんは、わたしの話をちゃんと聞いて、わたしの気持ちを受け止めてくれました。

〜。」


 うわあ。そんなこともあったのか。

 驚いた。

 『いつも明るく体をよく動かし、楽しそうに仕事をしていて、すばらしい。』

 そんなふうにしか思っていなかった。


 わたしの児童理解ならぬ、初任者理解なんて、その程度のものだったのか。

 何とも情けなくなった。


 Aさん。4年前のこととはいえ、ごめんね。気づいてあげられなかった。


 でも、これからは、よきご夫君ともども、すてきな家庭を築いてくださいね。そして、未来の子育ても・・・、


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 Aさんのすてきな実践を、もう一つ、過去記事から紹介させていただきましょう。

    個別支援学級  命の授業


 実はもう一つ。ふれなければいけないことがあります。

 4年前、C小学校には、Aさんと、もう一人の初任者のDさんがいました。そのDさんもこの結婚式に参列し、わたしの隣りに席がありました。Dさんと久しぶりに話せたこともうれしいことでした。

 そして、さらに白状すると、新婦のお色直しのための退場の際、わたしの左には新婦。右にはDさんと、なんというか、心にくいまでの演出がありました。

 ほんとうに、Aさん。ありがとうね。

 
 最後に、Dさんの実践を書いた過去記事も、一つ紹介させてください。

    育つ初任者 スーホの白い馬

    

rve83253 at 13:37│Comments(2)TrackBack(0)初任者指導 | エッセイ

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この記事へのコメント

1. Posted by AI   2010年03月27日 01:47
とても心が温まるお話でした。
教え子たちやtoshi先生に祝福されて、この先生にとって、思い出深い結婚式になったことと思います。

退場のとき・・・、娘さん以外の方と腕を組んで歩くなんて、なかなかできない大役ですよね。
とても素敵な結婚式の様子が伝わってきて、こちらまで幸せな気持ちになりました。
2. Posted by toshi   2010年03月28日 08:54
AIさん
 どうもありがとうございます。
 記事にも書かせていただきましたが、
 とかく現代という時代は、教育活動の土壌としてあるはずの豊かな人間関係、信頼関係といったところで学校が批判される傾向があるものですから、ちょっとそのようなことも意識して、書かせていただきました。
 今後ともよろしくお願いします。

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