2012年02月05日

子どもたちを市民に(2)

kodomo115 前々記事前記事と、高校における意欲的な授業実践をとり上げさせていただいた。
 そうしたら何ということだろう。ちょうどそのまっただなか、わたしは、『それと深く共通するものがあるな。』と思える、A小学校の授業をみせていただいた。ともに子どもの想いを大切にしている。子どもの『生きる力』を真正面から見つめ育もうとしている。小、中学校と、こうした力を育んでいけば、高校での学びはさらに充実したものになると思われる、そんな実践だった。

 なお、A小学校の授業実践を拙ブログでとり上げるのは初めてである。ここは、ふつうのどこにでもある公立小学校だ。旧農村と新興住宅地とが合わさったような地域である。

 その授業は我が地域のB指導主事もご覧になっていた。同指導主事は研究討議の場で、次のようにおっしゃった。

「この単元の授業を見せていただいたのは初めてです。時期的に研究授業をする条件にめぐまれないのですね。卒業が目の前ですし、一部の子ではあるにしろ中学受験をひかえていますから、6年生はどうしてもこの時期落ち着かなくなってしまいます。そこで、研究授業はいきおい他学年でということになりがちです。

 またこの単元は、学習指導要領に、『我が国とつながりが深い国から数か国を取り上げること。その際,それらの中から児童が一か国を選択して調べるよう配慮し,』とあるものですから、ともすれば『調べるための調べ学習、つまり無目的な調べ学習』になりがちなのではないでしょうか。
 それでは、同要領がねらいとしている『外国の人々と共に生きていくためには異なる文化や習慣を理解し合うことが大切であること,世界平和の大切さと我が国が世界において重要な役割を果たしていることを考えるようにする。 』には迫れなくなってしまいます。

 でも、このD先生のクラスは、そんな条件のなかでも、学級全体が一つになって子ども自身の言葉で話し合い、遠いガーナの子どもたちを見事に自分たちに引き寄せていました。ほとんどの子が発言したのではないでしょうか。見事だったです。」
 
 そこまでおっしゃられて、授業者のDさんはほほを紅潮させていた。うれしかっただろう。

 だが、わたしにはそれとともに、もう一つ別な思いもあった。

 Dさん。ごめんなさいね。書く前にあやまってしまいます。

 というのは、わたし、数年前も、このDさんの授業をみせてもらったことがあるのだ。そのときDさんは、ペラペラとよくしゃべった。子どもの想いを引き出すというよりも、自分の知っていることを言いたくてたまらないようだった。それで、『子どもに言わせたいことを先生が話してしまいましたね。』などと苦言を呈したのだったが、今回は様相が異なっていた。活躍させてもらえる子どもたちと、かなり引っ込んだ感じのDさんが印象的だった。
 だから、後述するが、本音を語ったり多様な考えを出す子どもたちの姿がふんだんにみられた。

 また、これは、研究会終了後、校長室でのDさんの話だが、
「今、中学受験の直前なのですが、そういう子たちも調べずにはいられないみたいです。『おい。おい。この時期にそんなことをしていていいのかよ。』と思うくらい、のめり込むように調べまわっています。」

 そうだろう。だからこそ、あんなすてきな話し合いになるのだ。解決せずにはいられない、調べることに充実感を覚える。そうした想いで調べまわるから、のめり込むようになっていくのだろう。

 そうだ。先ほどのB指導主事の話には続きがあった。
「とり上げた教材もよかったですね。ガーナのカカオ豆の生産をとり上げるのは、おそらく我が地域で初めてでしょう。我が地域で初めてということは、日本でも初めてと言っていいのではないでしょうか。自分たちと同じ年頃の子どもが奴隷のごとく働かされているというのは、子どもたちの心を打ったと思います。」

 
 それでは、すみません。だいぶ長い前置きとなってしまった。Dさんの授業に入らせていただこう。

 A小学校の6年生。『我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活の様子』を学ぶ単元である。
 
 単元名は『チョコレートと世界平和』となっている。
 子どもたちの大好きなチョコレート。身近にあるチョコレートの原料となるカカオ豆だが、その80%近くはガーナから輸入されている。また、『ガーナチョコレート』のネーミングは日本の子どもたちも親しみを感じている。しかし、そのカカオ豆の生産現場は・・・・・・・・・?、

 前時子どもたちは、ガーナのカカオ農園で働く子どもたちをビデオで見ている。

 まずは、本時を迎えるにあたっての座席表指導案をみてみよう。子どもたちの想いをDさんがどうみているかがみえてくる。

E 農場主は子どもを使役する悪者だとみている。しかし農場主の生活も苦しいことから、想いは複雑になってきている。
F 子どもが学校へ行きたくても行けない状況に、思い悩んでいる。
G カカオ豆を自分たちと同じくらいの子どもが作っていることに驚いている。
H 子どもたちの不自由さに驚いている。不自由さが経済的理由によることに気づかせたい。
機.ーナの子どもたちが生きる厳しさを痛感し、悲しんでいる。
J 子どもたちが働いていることをすごいと感じている。
K 寝るときだけ楽しそうな兄弟に心を痛めている。
L 文章で表現することはできなかったが、真剣にビデオを見ていた。
M 日本の子どもたちとの違いに驚いている。
N ガーナの貧困の原因の一端が日本などの先進国にあることに驚いている。問題を自分の問題としてとらえた意見が言えるか注目したい。
O 子どもたちが学校に行けないのは、収入が少ないからだということに気づいている。
P 自分たちがチョコレートを食べられるのは、ガーナの人々の苦労のおかげだと感じている。
Q ガーナの貧困の原因の一端が日本などの先進国にあることに驚いている。募金をすればいいという考えをもっている。
R ガーナの子どもたちに比べれば、自分は恵まれていると思っている。
S カカオ豆がチョコレートとなることを知らないで作っている子どもたちを不憫に思っている。
U 母親とはなれてつらい仕事をしている子どもたちをかわいそうだと感じている。
V 子どもを酷使する農場主に怒りを覚えている。カカオの値段が上がればいいと思っている。
W フェアトレードについて知っており、ビデオを見たことを契機としてそれを調べている。
X ガーナの子どもたちの生活を大変なことと思っている。貧しさから脱却するにはどうしたらいいかを考えている。

 次に、本時の目標であるが、
『ガーナのカカオ農園の問題点について話し合い、公正な取引を目指してフェアトレードチョコレートを実際に販売しているZさんの考え方を理解することを通して、自分たちにできることは何かを考えることができる。』
となっている。

 さあ。それではお待たせしました。いよいよ本時の展開に入らせていただこう。ただし例によってわたしの記録によるのでどうしても話した内容の概略になってしまう。実際はそれぞれもっと長く話しているし、記録しそこなったものもあるはずで、その点、どうかお許し願いたい。
 また、
・授業の流れを◎印で、折々のわたしの考察を※印で表すことにしよう。
・さらに、授業記録のTは担任のDさんの言葉、Cは子どもたちの発言である。

◎T1 それでは、この前ガーナのカカオ農園のビデオを見たけれど、その感想を言ってください。どうだっただろう。
C1 自分たちはふつうに学校へ通っているけれど、ガーナの農園で働く子どもたちは、毎日仕事で休むこともできない。かわいそうだ。
C2 カカオ豆が何になるのかを知らないで作っているなんて驚いた。
T2 チョコレートという食べ物になることを知らないことについて、どんな気持ちがしましたか。
C3 ぼくたちと同じように、ガーナの子どもたちにも食べさせてやりたいと思いました。
C4 小さい時から家族のために働いて、えらいなあと思った。
C5 子どもたちは、10mの木に登って実を取っている。落ちてけがしても、貧乏だから治すお金がないかもしれない。かわいそうだ。
T3 みんなの感想を読んだ。学校に行かせてやりたい。仕事を休ませてやりたい。そういう感想が多かった。それで、みんなにできることはないか、考えてみよう。どうぞ。

※ここはもっと感想に時間をかけてほしかった。それによってカカオ農園の問題点を浮き彫りにすることができたはずで、その中から子どもたちの手で、自然に『自分たちができること』に話はいったはずである。現に座席表指導案によれば、Nさん、Qさん、Vさん、Wさん、Xさんは、自分たちができることにつながると思われる感想を書いている。それにNさんに対しては、『自分の問題としてとらえた意見が言えるか注目したい。』としているのであるから、よけい見守ってやってほしかった。ちょっと性急過ぎた点、惜しまれた。
kodomo114
 このことはかなり重要である。過去にも書かせていただいたが、問題解決学習において学習問題は、子どもの手で自然に生み出されるものだからだ。リンク先記事の比較的前半の方《〇2つ目》にくわしい。その点、もう少し子どもの想いを引き出すことに努めたらと、まあ、Dさんの今後に期待したい。

◎C6 ユニセフ募金に協力する。ガーナに少しでもお金がいくようにすれば、ガーナの子どもたちも楽に生活できるようになる。
C7 チョコレートをたくさん買う。買えば、お金がガーナにいくから。
C8 賛成。売れればもうかる。
C9 反対。〇〇の資料にあるように、チョコレートをいくらで買うかが問題だ。今は安すぎるからいくら売れてももうからない。だから、募金の方がいい。そうすれば、文房具、薬、それに水なども買える。募金すれば、ガーナの子どもたちは働かなくてすむのではないか。
C10 ガーナの現状を広く世界に知らせる。ぼくの家族もそうだけれど、知らない大人が多い。ぼくたちが知らせれば、チョコレートの値段がこんなに安いのではダメだとか、募金しようとか、そういうことを大人がやってくれるようになるのではないか。
C11 募金で助ければ、ビデオで見た兄弟も母親と一緒に暮らせるようになる。
C12 ノートや鉛筆が手に入れば、奴隷のように働かなくてすむ。
T4 今のC12さんの意見はお金でなくて、ノートや鉛筆を送るということなの。
C13 お金もだけれど、それだけじゃ子どもにまで届くか分からないし、それに農場主も貧しいのだからお金は農場主にあげて、子どもたちにはノートや鉛筆をあげればいい。
C14 ぼく、調べたんだけど、ダースチョコはホームページで募金できるようになっていて、売り上げの一部がガーナなどの貧しい国々へ送られる。
C15 ぼくも調べたんだけど、フェアトレードチョコレートっていうのがあって、ガーナの子どもたちが過酷な条件で働かなくても安定した生活が送れるように、適正な価格で売られているチョコレートがある。それを買うようにする。
C16 フェアトレードチョコレートとふつうのチョコレートがきちんと分けて売るようにすればいい。どっちを買いたいのか、どっちを買ったのか分かるように。
C17 農場が作った分は、きちんともうけが出るように、適正な価格で売られるように、支払いを保証する。
C18 買う人ばっかが得しないようにする。
C19 安く買うんじゃなくて、作ってくれている人に代金をきちんと支払う。
T5 先進国ばかり得するんじゃなくてということなのだね。
C20 そう。高く買ってあげたらいい。

※この授業を見せていただいたとき、もうすでに前々記事は入稿済みだったから、札埜氏の主張を想い浮かべざるをえなかった。『おお。ここでも募金が出てきたよ。』ということだ。
 しかし、本授業において、子どもたちはただ同情心だけで募金を言っているわけではない。初めはそうだったかもしれないが、話し合いを進めているうちに想いは深化している。たとえば、お金は農場主に、そして、子どもたちには文房具をという意見は、しっかり資料を読み取っているがゆえの意見ということができよう。

 特筆すべきはC10だ。
・本社会科の授業が家での話題になっていることがうかがえる。
・家族との話し合いのなかで情報化社会がとり上げられたのかもしれない。あるいは、5年生社会科に情報社会を採り上げる内容があるので、そのときの学習を思い出したのかもしれない。
 いずれにしても、今自分たちのできることとしてこういう意見が出てきたことをすばらしいと思う。惜しむらくはそれが単発で終わってしまったことだ。ここは、担任のフォローがほしかった。
「募金とか高く買うとかいう意見がたくさん出ているけれど、C10さんの『広く大人に知らせる。』という考えについてはどう思いますか。みんなの意見を聴きたいな。」
などと言うのはどうだろう。

 子どもたちは、『高く買ってあげる。』と言っているが、どのくらい高くすれば適正なのかは分かっていない。これだけ意欲的に調べたり考えたりしている子どもたちだ。Dさんが特にふれなくても、子どもたちはそれを知りたくなったに違いない。
 しかし・・・・・・・・・、

◎T6 実はね。さっきC15さんが言っていたフェアトレードチョコレートがここにあります。実物を買って持ってきたの。今、出すね。
C21 あっ。ミルクチョコだ。英語で書いてある。
C22 ガーナチョコレートとだいたい同じ大きさだね。
T7 C18さんたちは、みんながこれを買えばいいというわけだね。
C23 うん。
T8 作る人にもやさしいということだな。
C24 コンビニで買ったの?
T9 売ってない。
C25 ネット?
T10 そう。最初はネットで調べた。売ってる店が分かったので、そこへ行って買ってきた。小さなお店だったよ。
C26 どこ?
T11 Y駅のそばだった。働いている人も少なかった。これ(フェアトレード)、いくらだと思う?
C27 150円。
T12 こっち(ガーナチョコ)は100円ね。
C28 (フェアトレードの方が)高いよね。
T13 はい。こっち(フェアトレード)は290円です。みんなどっち買う。
C29 おいしさは?
T14 味はね、やはり少し違います。でも、どちらがおいしいかということになると、わたしは同じだと思います。
C30 ビデオ、見ちゃったからな。少しでもお金、わたしたくなる。
C31 やっぱり安い方を買っちゃうかもしれない。
C32 これ一枚で、こっちは三枚買える。
C33 知っていても、やっぱりガーナチョコを買っちゃう。
C34 悩んじゃう。
C35 両方買う。ときどきビデオを思い出して、フェアトレードを買うようにする。
T15 そうですね。小学生に一枚300円は高いかもしれないですね。それでね。フェアトレードチョコは一年中は売っていないんです。こちらは夏になると暑いのでとけちゃう。商品にならないのですね。こちらはとけないようにする工夫があるので一年中売っている。それで少し味が違うのです。
 なんでフェアトレードチョコを売っているのか、Y駅そばのお店で働いているZさんに聞きました。
・生産国の貧困をなくす手助けをしたい。
・子どもたちが悲しい思い、つらい思いをして作られたチョコは食べたくない。
 そうおっしゃっていました。

※ここいらあたり、数年前のDさんに戻ってしまったかのようだ。調子よくペラペラしゃべってしまっている。
・T8など、子どもから出るようにしたい。
・Zさんのお話の内容、値段など、資料化して示してほしいものだ。そうすることによって、子ども自らが追求する雰囲気になっていく。
・C15さんなどはよく調べてきているのだから、Zさんの話の内容など、もうつかんでいた可能性が高いと思う。だから、もっとC15さんたちを活躍させる流れにしてほしかった。
・教室には、フェアトレードチョコとガーナチョコと両方あったのだから、子どもたちに食べさせてもよかった。もっともこれは校長先生の許可をあらかじめ取っておく必要がある。それによってもDさんによる解説を少なくするとともに、どちらを買うか迷うにしても、より実感的な選択をすることができただろうと思う。
・楽しいのは、値段が分かったとたん、子どもたちはきれい事ではすまなくなったようだ。やはり安い方がいいものね。ガーナの子どもたちに想いは寄せながらも・・・・・・、いや、想いを寄せているからこそ、迷っている子どもも多い。
・T15冒頭の、『そうですね。小学生に一枚300円は高いかもしれないですね。』は、いいなあと思う。本音を話す子どもたちに寄り添っている。

 以上、本音で語る子も少なからずいただけに、Zさんの『子どもたちが悲しい思い、つらい思いをして作られたチョコは食べたくない。』は衝撃だったようだ。子どもたちの迷いはより深まっていく。

◎C36 やっぱり高いから、そっちを買いたいとは思うけれど、たまにフェアトレードチョコを買うようにする。
C37 みんながフェアトレードチョコレートを買えば、少しは安くなると思うから、できるだけフェアトレードチョコを買うようにする。
C38 遠い国なのに、Zさんはその国の子どもたちに想いを寄せていてすごいと思った。
C39 将来、働いてお金持ちになったら、フェアトレードを買うようにする。
C40 大人になったらガーナへ行って、悲惨な労働をしているガーナの子どもたちにチョコレートを食べさせてやりたい。
C41 ユニセフに協力して、世界から貧困をなくす努力をしたい。
C42 フェアトレードチョコを売っていることが分かったから、ガーナの子どもたちを救うのはそんな大変なことではないように思う。
C43 みんなの意見とちょっと違うのだけれど、みんながZさんのように『子どもたちが悲しい思い、つらい思いをして作られたチョコは食べたくない。』って言ってそのチョコを買わなくなっちゃったら、ただでさえ悲しくつらい思いをしている子どもたちはどうなっちゃうの。もっと悲しくつらくなっちゃうのではないの。
C・・・・・・・・。

※授業の終末は、長くなるので割愛させていただいた。以下、最後の考察を2つほど。

・それにしても、最後のC43はどうだ。もう、参会の教員皆さんが舌を巻いた。感嘆の声が起きたほどだ。誰だってガーナの子どもを助けたい。救いたい。しかし、その方法は一様ではないのだよね。

 以前、問題解決学習の解決には、未解決の解決も含まれると書いた(リンク先の『三 「解決」 の意味をどうとらえるべきか』を参照してください。)が、これなど、その典型であろう。どちらを買うにしてもそれが絶対正しいということにはならない。迷う。分からない。けっきょく、それぞれの想いにゆだねていいとなるのではないか。
 ただし、思考は深まっている。フェアトレードチョコを買うにしてもガーナチョコを買うにしても、その選択の根拠は決して軽くない。

 研究会後、校長室で講師同士、
○世の中にはいろんなむずかしい問題があるのだな。
○わたしたち、ぼくたちはもっともっと勉強していろんなことを知らなければいけない。
 そんな思いになることがねらいとなっていくのだね。そして、D学級の子どもたちはそうなっているね。
○何と言っても、それは、指導者であるDさんの成長を物語る。
そんな話し合いをした。

・本記事のタイトルは、前々記事に関係し、《高校生活指導》表紙の《18歳を市民に》からいただいた。

 本記事をご覧になった読者の皆さんはどうお感じになられただろうか。小学生を市民にする教育とは?

 わたしは、『一人ひとりの子どもが自分の想いをもち、それを学級のなかで表出、表現する。』ことだと思う。ときには思いが対立することもあるだろう。しかし、どちらが正しくどちらが間違いといった問題でないことがほとんどだ。だから、対立したとしてもお互いが学び合い、深め合っていくのだ。お互いが多様な考えを認め合っているからこそ、それが可能になる。

 そして、学級のみんながかけがえのない存在となっていく。だって友達がいるからこそ、友達と意見を交流するからこそ、自分の考えがより確かなものになっていくのだものね。
 そして、そういう学習が可能になると、それは学習対象となる人々(動植物、自然も含む)へも想いを寄せていく。
 札埜実践では、東日本大震災の被災者に想いを寄せた。本実践では、ガーナの子どもたちに想いを寄せた。そして、どちらも自分の将来を語っているのが興味深い。自分自身の生き方をより確かなものにしているといえよう。
 『今』を精一杯大切にしているからではないか。

 そう。それこそが『子どもたちを市民に』ということになるのだろう。

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ninki


・冒頭述べた、中学受験直前なのに、調べずにはいられないといった気持ちで調べまわっている子、それはもうお分かりですね。C15さんです。

 わたしは、受験システムには反対し廃止を訴えていますが、現状こうした社会であり、受験をめぐってはいろいろな要因が関係してくるのですから、個々の受験には心から応援したくなります。そして、C15さんのような子どもこそ、中学においてもすばらしい学校生活を送るようになるでしょう。
 合格を祈念する気持ちでいっぱいです。

・本記事の写真は、記事内容にそぐわず、飽食そのもののような学校給食を掲載してしまいました。すみません。
 言い訳ですが、これは本記事とはまた別な小学校の写真です。その学校では卒業記念として、6年生のこの時期、6年に一度のバイキング給食を行っています。

・また、ほんとうに偶然ですが、本日の朝日新聞グローブに、『チョコレートの今』と題し、ガーナのカカオ農業が特集されています。今、世界的に関心が高くなっているのでしょう。『子どもたちを学校に通わせたい。』とあるように、現地の事情は刻々と変化しているようです。
 C10にあるように、『世界に知らせる』ことは大事なのですね。

 それでは、最後に、1つ、チョコレートにかかわる企業のホームページにリンクさせていただきます。授業にも出てきたダースチョコの1クリック1円募金の運動です。
1クリック1円募金
 フェアトレードチョコのホームページはたくさんあります。どうぞ、検索してみてください。 

rve83253 at 19:59│Comments(4)TrackBack(0)教育観 | 問題解決学習

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この記事へのコメント

1. Posted by ななま   2012年02月16日 16:18
5 こんにちは!時々覗かせて頂いています!毎回感動します。柔らかな文章、豊富な知識・経験・指導力、たいへん参考になります。今回のフェアトレードチョコの実践を中学生向けにアレンジして挑戦してみたいと思います。
2. Posted by toshi   2012年02月17日 08:57
ななまさん
 はじめまして。いつもありがとうございます。身に余るお言葉をいただきました。
 フェアトレードチョコレートの問題は、中学校でとり上げてこそ、もっと奥の深い学習ができるでしょうね。小、中、高と、こうした学習がつながっていったらと夢見る思いです。期待しています。
3. Posted by OT   2012年02月20日 00:20
いつも感動をありがとうございます。

フェアトレードチョコレートのお話
良い話ですね。家の子供達もチョコレートが
大好きなので、参考にさせて頂こうと思いました。

昨年でしたか、学校の読み聞かせの会で
長谷川 義史さんの
(ぼくがラーメンを食べているとき)を読んだ事
を思い出しました。

ただ一年生に読んでしまったので、
子供達は繰り返しの、リズムが可笑しかったのか、ページをめくる度に爆笑はしてくれたのですが、
肝心の他者を思う心が伝わらず、
少し残念な思いをしました。

チョコレートの話のように甘い幸せな感覚だと
小さな子供にも上手く伝わりやすいのかな?
と考えています。

大村はまさんの著書を私もいくつか読ませて頂いた事があるのですが、教員の方の心の優しさが伝わるような文体だったと記憶しています。

toshi先生に出会えた方は、本当に幸せだったろうと
感じています。
4. Posted by toshi   2012年02月21日 12:20
OTさん
 またまた身にあまるお言葉をいただきました。ありがとうございます。
 本の読み聞かせ教室は今、盛んに行われていますね。全国的に行われているのではないでしょうか。我が娘も孫の学校でやっているようですし、我が勤務校も週一回のペースでお母さん方がやってくださいます。
 本を選ぶのも大変でしょう。でも、経験を積まれることによってわかったり感じたりしていくのではないでしょうか。
《子供達は繰り返しのリズムが可笑しかったのか、ページをめくる度に爆笑はしてくれた》
 いいのではないでしょうか。それでも。まずは本に親しんでもらうことが目的なのだと思いますので。
 大村はま先生は、大好きな先生ですし、尊敬もしている先生です。我がブログもご覧いただいたことでしょう。ほんとうにありがとうございます。

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