2006年01月07日

年賀状に思う3

初任者にとっては、初めての教え子からの年賀状で、感慨も新たなお正月を迎えただろうと思う。

 しかし、この年賀状も、時代とともに様変わりしつつあるようだ。

 
わたしには何となく、年賀状は、目下の者から目上の者に出し、目上の者は、返事を出すという慣行があるように思う。
 『そんな慣行はないよ。どっちだっていいじゃないか。』という考えもあるのだろうか。ちょっと皆さんにうかがってみたい。

 わたしが子ども時代、年賀状に限らず、手紙やはがきの書き方、マナーといったものは、家庭で教わったと思う。
 そして、小学校へ入学したら、母から、
「toshi。担任の先生には、年賀状を出しなさいよ。」
と言われて、たいして意味も分からず、出したような気がする。

 それから、担任の先生に年賀状を出すのは、きわめて自然な当然なこととなった。今でも、出し続けている。

 小4のときだった。叔父から年賀状をもらい、母があわてた。これはよく覚えている。
「あら。あら。叔父さんから先に年賀状もらっちゃったね。うっかりしちゃった。toshi。急いで返事を書きなさい。『早々と年賀状をいただき、すみません。』て書くのよ。」

 わたしが、目上の者から目下の者へと強く意識したときだった。

 わたしが担任になってからも、そして、今も、基本的なスタンスは変わらない。出してくれた子にだけ、返事を書いた。
この年になると、年末に出す年賀状より、正月になってから、返事として書く年賀状の方が、はるかに多くなった。


 ところが、何年前だっただろう。自分の学級の子全員に、年賀状を出す先生のいることがわかった。わたしは上記の事情から、ものすごく奇異に思った。
 
わたしは聞いたことがある。その先生の返事は、こうだった。
「ええ。こうしないと今の子は、年賀状も書かないのですよ。日本人のよい習慣ですから、何とか大事にしてほしいと思いましてね。」
 
 そうか。これはすごいと思った。ちゃんと教育的なねらいをもってやっているのだった。
’賀状を出す習慣を身につけてほしい。あるいは、
日本人はお正月になると、こういうことをやる習慣があるのだよということを知ってほしい。
ということになろう。

 昨年末、わたしの担当する初任者も、わたしは何も言っていなかったのだが、学級全員に年賀状を書いていた。だんだんこれが一般常識になりそうだ。


 さて、最後に、わたしは、今の仕事のこともあり、若い教員のブログをよくみるのだが、やはり年賀状のことを書いているブログがあった。TBさせていただこうと思っている。

 先生が学級全員に年賀状を出しても、子どもからかえって来る返事は、約半分とあった。
 ああ、これも時代なのか。

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rve83253 at 22:41│Comments(20)TrackBack(3)むかし | 学級経営

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1. 年賀状出してきました  [ 大冒険の正直シンドイ ]   2006年01月08日 17:40
どーも、ダイです。 やっと自分の中でひと段落ついた感じです。 なんとなく分かると思うのですが 国語って予習の時間かかるんだよね…。 入試問題の解答だけ渡されて解説な〈'締#??
2. 年賀状は自分からは出しません。  [ 七星 来人 ]   2006年01月08日 19:27
年賀状もほぼひと段落。 ほかのブログでも年賀状について書いてあったけれど私は自分から子供には年賀状は一枚も出したことがありません。 でも、それは決して「年賀状は虚礼だから必要ない」って思っているわけではありません。それどころか「年賀状は日本の文化だから必....
3. 先生的年賀状考察。。。  [ 地理屋のひとりごと ]   2006年01月09日 23:59
今年年賀状で思ったことを少々。なんだか、出すときには、「あまり疎遠なのに出すのも

この記事へのコメント

1. Posted by Hideki   2006年01月07日 23:38
その昔、こんな上司がいました。「おれは、年賀状やお歳暮・中元を誰からもらったか手帳につけてる。誰が出したか、出さないか、をチェックしてるんだ」と、部下にチクリと言うんです。

恐らく彼も「目下の者から目上の者に出し、目上の者は返事を出すだけ(自分からは出さない」という考え方だったんでしょうね。

私は、年賀状は旧年にお世話になった方への挨拶だと思っています。転じて、自分の「繋がりの再確認」にもなってますね。つながりが賀状だけの旧友も実際にいます。

先生からすれば、自分は生徒から貰って当然という思いになるのでしょうか

年賀状を全く書かない子がどれだけいるのかは分かりませんが、もし増えてるとしたら寂しい気がします。形はメールになってもいい。その気持ちの表れは残したいですね。

ただね、先生への年賀状の返信率は、教師と子どもの「つながりの太さ」の表れなのかもしれませんよ。
2. Posted by Hideki   2006年01月07日 23:55
ちなみに、私の会社では「虚礼廃止」という大きな社令が出てまして、会社としての年賀状や中元・歳暮は「禁止」になってます。中元・歳暮はもらっても丁重にお断りしてお返ししてます(結構、これって言いづらい)。

会社の人間同士の賀状や中元等のやりとりもありません。趣旨徹底の意味で、「禁止」事項となりました(じゃないと、グダグダになる)。

そのため、いま年賀状は純粋にプライベートな関係の人だけに出しています。「形の上だけ」の年賀状は出していません。その分、手書きのコメントをつけたりしてます。

人によっては、これを嘆かわしくみる方もいるかもしれません。とりあえず、形だけでもいいから、もらえる事が大事とする考えも分かります。

ただ、私は「形の上だけ」のものが無くなった分、本来の姿になったように思っています。相手への心栄えは、本来強制するものではありませんからね。
3. Posted by Hideki   2006年01月08日 01:17
ちょっと考え直しました。

> 先生への年賀状の返信率は、教師と子どもの「つながりの太さ」の表れなのかも

この言葉、全面的に撤回します。たかが年賀状で、先生と生徒のつながりを代表できるわけないですよね。

最初に挙げた上司のように、年賀状が来るかどうかで子どもの評価をするという、馬鹿げたことにつながる本末転倒な話です。

生徒からの年賀状がこなくなったというのは、形式上無理やり書かせていた親が最近は減ってきたということなんだと思う。

だから、年賀状の返信率に一喜一憂しなくても良いのではないかと思うのです。

年賀状は、自分が誰に出したか?が重要なんであって、自分が誰からもらったか?はさほど重要じゃない。

あくまでも、自分から他者への心栄えなんですから。他者からの心栄えを欲するようになっちゃ、ダメなんだと思う。

勿論、もらった人の場合の、その中身・内容は、とても大切なんですけどね。
4. Posted by hirarin   2006年01月08日 03:45
なるほど、年賀状は全員に出すものだとばかり思って新卒から毎年出していました。
回収率は大体80%くらいでしょうか。

ちなみに私は暑中見舞いも全員に出し続けています。こちらの回収率は30%くらいです。
これが現実なんでしょうね。
5. Posted by toshi   2006年01月08日 10:52
Hidekiさん。虚礼廃止はまったく賛成だし、わたしたちの職場でも、教委は毎年その指示をしています。ただ、年賀状はそのなかに入っていません。
 わたし、思うのですが、やはり、教育の場においては、否定されるべきではないという考え方があるのではないかと思います。
 会社においては、印刷だけの年賀状、すなわち虚礼ということで廃止と受け取らせてもらってもいいでしょうかね。
 「うちの子、こんなに大きくなりましたよ。」ということで、上司に年賀状を出すなどというのは、微笑ましくていいと思うのです。

 ここで、釈明ですが、目下から目上へというのは、それが慣行だと思ってそうしていたまでで、それ以外の意味は特にないのです。

 形の上での年賀状というのは、ふり返るに、わたしたちの環境では、まず、ありえないのではないかと思います。
6. Posted by toshi   2006年01月08日 11:06
教育の場における年賀状は、また、独特の意味があると思います。
 時代の変化によって、担任の方から、全児童に出すということの教育的意味も強まり、それはわたしも、今はよく理解しています。
 わたしの教え子の一番上は45歳になりますが、そういう子たちからの年賀状はほんとうにうれしくなつかしいものです。しばらく見入ったりします。
 
 ちょっと、これは、わたしの教育観とは矛盾してしまうのでこまるのですが、最初は、親に言われて書いていても、そのうち空気みたいになり、自然に書き続けるようになるのですね。
 もちろん、惰性という意味ではありません。ちゃんと、心は入っているつもりです。
7. Posted by toshi   2006年01月08日 11:14
年賀状の返信率は、子どもと担任の繋がりの太さの現れということについては、わたしはけっこう自然に受け止められたのですよ。
 
 わたしは、主観的に、『これはどのくらいの確率で言えるかな。』と思いを巡らせるのがくせなのですが、
 たとえば、『給食の残量が少ない学級は、学級経営がいい。』『受験する子が少ない学級は、学級経営がいい。』
 これらは、60パーセントくらいですかね。そういう意味では、Hidekiさん、ご指摘のケースも同じ確率で言えるのではないかと思いました。

 なお、50パーセントだったら、これは半々ということですから、そんなことは言えないという、そんな感じです。
8. Posted by toshi   2006年01月08日 11:32
hirarin先生。教えていただいてありがとうございました。
 そうですか。年賀状は、『オッ。いいぞ。』と思いましたが、暑中見舞いは、30パーセントですか。
 これも、今の時代なのかなあ。
 先ほどの確率計算の話ですが、自信がなくなりました。保護者の意識の問題という部分もありそうですね。
 ただむずかしいのは、年賀状の教育的意味を否定する考え方もあるようですね。そんなブログも見ました。
9. Posted by カワセン   2006年01月08日 21:22
toshi先生
お忙しい中、
コメントありがとうございました。
丁寧なコメント、感激しました。
10. Posted by Hideki   2006年01月09日 02:43
私は、本人が「出したい」と思う年賀状ならいざしらず、「出さざるをえない」という義理で出すもの、ましてや「否応なし」に出させるようなものが、果して「日本が古来からもってきた文化」に通じるものかは疑問に思う。

だから、ただ年賀状を書きなさい、それも手書きで書きなさい、と「形」だけの申し伝えをするよりも、枚数は少なくても良いから、自分がお世話になった人に、感謝と思いをこめて書くように指導したほうが、より本来の姿だと思うのですが。。。

義理で出す賀状は、長くは続きません。

本当に思いをこめて出す賀状だけが、何十年のつながりを生むのだと思う。

私が教師だったら、「義理で書くものじゃない」という点を、まず真っ先に教えたいと思うな。
11. Posted by 地理屋   2006年01月09日 23:57
私は「目下の者から〜」の礼儀は全く知りませんでした。子供の頃からそのようなしきたりで年賀状をやり取りしていませんでしたから。

私は小学校の先生をしていますが子供には毎年全員に出しています。もちろん、返事をくれたらうれしいですけれど、別に返事をくれない子はどうこう、というわけではありません。

表現に語弊があるかもしれませんが、学校の先生ってある種のサービス業ですから、子供への愛情表現といいますか、冬休みの仕事の一環といいますか、学級通信を出す感覚で年賀状も出しています。

その上で転勤しても毎年くれる子がいたりすると、本当に教師冥利に尽きます。そんな、子供との心の通じ合いが理想ですかね〜。

ちなみに、返すのが「礼儀」だと教えるのは親だと思っています。「先生からもらったから返しなさい」という価値観の家なのか、そうでないのか。それは各家庭の方針なのかな、と。
12. Posted by Hideki   2006年01月10日 00:15
> 返すのが「礼儀」だと教えるのは親だと思っています

おっしゃるとおりですね。

いただいたことに対しての「お礼」というものは、きちんとするべきですね。クラスの友達にしても、出してない子から来たら、きちんと返事をする、そんな子どもになっていって欲しいと思っています。
13. Posted by toshi   2006年01月11日 21:29
 地理屋先生。コメントありがとうございました。いろいろなお考えを皆さんからうかがい、感謝しています。
 今の若い先生方の、学級全員に年賀状を出す理由も、いろいろわかり、ありがたかったです。
 わたしも、今の時代は、サービス業という感覚があります。
14. Posted by 奈々氏   2006年01月14日 16:12
 はじめまして。1年生の担任をしております。時期遅れのレスで申し訳ありません。
 私が子どものころは,下さった方には,きちんと返事を書くものです,ということをしつけられたと思います。担任の先生からもらったかどうかの記憶がありません。^^:
 自分は,長期休業中には,残暑見舞いを全員出だしますが,年賀状は送ってくれた子だけに返事を出します。高学年の子どもたちには,新学期に顔を合わせたときにお互いに新年の挨拶をしよう,会えない友達や,親戚には年賀状を出すと良いですね,と話してます。ちなみに年賀状は手紙で書くをもっとうにしております。
15. Posted by toshi   2006年01月14日 20:55
 奈々氏先生。コメント、ありがとうございます。また、ブログを開設されたのですね。おめでとうございます。
 年賀状については、ほんとうにいろいろな考え方があるのですね。今回、これをテーマにしてほんとうによかったと思います。
 自分が常識と思っていたことがそうではなかったと、こんな還暦になってから気づかされるとは、はっきり言って驚きでした。
 これから、どうぞ、末永くよろしくお願いします。
16. Posted by 奈々氏   2006年01月14日 22:52
 丁寧なコメントとつたないブログへのお言葉ありがとうございます。
 年賀は,なんとなく目上の方へご挨拶に伺うというイメージが,年賀状は会えない方へのご挨拶というイメージが,個人的にはあります。が,歴史的にみるととか,教育的にみるととか,さまざまな条件で変わってくるようですね。

 はじめたばかりのブログで,不満のはけ口になっていることも多いですが,よろしければ,コメントをいただけると嬉しいです。
17. Posted by 中学1年生の保護者   2011年03月06日 16:25
担任の先生に年賀状を出した息子ですが、
クラスで息子だけ、先生からの年賀状を貰っていないこと知りました。
すごく寂しい気持になりました。
反面、年賀状の返事を出したくないほど、嫌われているのかもしれないとも考えました。
自分以外の子が貰っている事を知り、先生に
「ボク、貰ってません」と言ったら、
「忘れてた」の一言だけだったそうです。
子どもは、少しばかり傷ついているみたいです。
18. Posted by toshi   2011年03月07日 07:39
中学1年生の保護者さん
 ご子息さんの悲しみは察するにあまりあります。申し訳ないことだと思います。『嫌われているなどということはないだろう。ただただ忘れてしまったということではないか。』と祈りたいような気持ちです。
 それにしても、もっと心のこもった対応がほしかったですね。
 逆に、ご子息さんは、『ぼく貰っていません。』と先生に伝えたとのこと。かなり勇気のいることでなかったかと思いました。
19. Posted by 小学生の母   2012年01月11日 18:44
5 小4年の母です。世田谷区の公立の小学校に通っています。
毎年、校長先生、副校長先生、その時の担任、前年の担任、クラブなどでお世話になっている先生方に暑中お見舞いと年賀状を書いています。今年は前述に加え去年までの校長先生(子供がすきだったので)に書きました。
著中お見舞い、年賀状ともに、3人の先生からお返事がきません。そのうち1人は去年の担任の先生(担任を受け持っていたときはお返事くれました)、一人は現校長先生です。


若い男の先生は現代っ子なのか、習慣がないのか、、、娘が残念そうにしていて可哀想でした。
目上の人からはお返事が来ないことも世の中ではあること、と娘をなぐさめています。

娘は去年の担任の先生がが大好きで宿題の日記を毎日頑張って書いてました。でも、今は日記をほとんど書かなくなってしまいました。


先生もいろいろですね。
今の担任の先生はとても言い方でほっとしてます。

20. Posted by toshi   2012年01月12日 07:45
小学生の母さん
 さめているのでしょうか。心を通わせようとしない教員がいるということ。それが校長であっても決して例外ではないということ。お子さんの落胆ぶりが目に見えるようで、ただただ申し訳ない思いです。
 《先生もいろいろですね。》とありますが、まあ、人間ですからいろいろあっていいのですが、この年賀状の話はそれに当てはまらないように思います。少なくとも教職としての基礎・基本。そういっていいようなこと。
 すみません。よけいなことですが、わたしは退職して7回目のお正月でした。もう、管理職になってからの子どもや保護者(PTA役員さんだった方は別ですが、)との縁はないも同然ですが、お一人だけ、お子さんは高校生になっているにもかかわらず今も写真付きの年賀状をくださる方がいらっしゃいます。
 うれしいものですよ。みんなそうだと思うのですが、こういうコメントをいただくと、そうではないようですね。

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