2006年02月25日

今の父親 ちょっとヘン4

 以前、『今の母親ちょっと変』を掲載したことがある。そのとき、『父親についても感じるところはあるので、それは後日。』と書いておきながら、これまでその機会がなかった。
 今日は、考えさせられる記事があったので、標記の題で掲載したい。

 記事と言っても、ブログ上ではない。わたしが今勤務している学校のPTAのたよりに載った記事だ。
 こんな内容だった。

 『最近の子どもは挨拶しないとよく言いますが、大人は子ども以上だと思います。それでも、まだ、母親はそうでもないと思うのですが、父親たちはひどいものです。まず、挨拶しません。学校や地域のことは、自分には無関係とでも思っているのでしょうか。まずはそこから意識してもらわないと、子どものことをとやかくは言えないと思います。』

 実は父親でもあるわたしだが、これ、まったく同感なのだ。
 しかも、気持ちは複雑である。
 父親としての自分と、学校の人間として、多くの父親を見つめる自分とがいるからだ。
 かつて、あまり挨拶しない自分というものに気付かされたことがあった。

 
 もう、26、7年も前のことになるのだなあ。
 娘が幼稚園のころ、運動会だ、発表会だといっては、父親である自分も出向くことがあった。そのころの自分は、挨拶に限らず、人付き合いも苦手にしていたと思う。知らん振りしたいわけではないが、ついそうなってしまうのだ。

 これではいけないと思うことがあった。それは、そんなわたしだが、町内会長になってしまったときのことである。
 
 今でこそ、実家へ戻り、つまり生まれ育ったところに戻っているが、当時は、親とは別居し、マンション暮らしだった。
 マンションはほとんど同世代が集まっている。それで、管理組合と町内会の役員は、輪番制というか当番制だった。そして、組合の理事長と、町内会長は、集まった役員同士、くじ引きで決めた。しかし、町内会長はすぐ引っ越してしまったため、そのときは皆さんの要望もあり、わたしが後任を引き受けることになった。

 すると、見知らぬ奥さん方から、挨拶されることが増えた。最初はそれがすごくいやだった。でも、『今度の会長さんのtoshiさんは、学校の先生なのでしょう。それなのに、道で会っても、あまり挨拶してくれないわね。』と言われていることを知り、一念発起。それからは努めて明るく、にこやかに挨拶するように努力した。

 すると、思わぬ効果があらわれた。挨拶だけでなく、道で立ち止まり、奥さん方と会話するようにもなったし、連合町内会では、古くからこの土地に住む方とも仲良くなれた。
 わたしが会長のとき、皆さんの要望もあり、子ども会を組織した。すると、行事などの折は、奥さん方に挨拶をしなければならない。それも、勇気を出して努めた。おかげさまで、だんだん、苦もなく、そういうことができるようになった。

 妻から、
「○○号室の△△さんの奥さんがね。ちょっと子育てで悩みがあって、あなたに相談にのってほしいようなのだけれど、今度の日曜日は家にいる?」
などと言われ、教育相談を受けるようにもなった。

 この経験は貴重だった。あとで、校長に就任した際も、どれだけありがたかったか分からない。

 
 そんな経験をもつわたしだから、冒頭のおたよりには、ただただ苦笑いだ。

 だから、えらそうなことは言えないのだが、確かに世の父親たちは、ほとんど挨拶しない。父子で歩いているところに出っくわしても、にこやかに挨拶を返してくれるのは子どもだけで、父親は、無視だ。そんな例が多い。無表情でも、軽く会釈を返してくれるのはまだいい方だ。
学校内で出会っても、その実情はあまり変わらない。

 最近は、入学式、卒業式、運動会、授業参観などで、父親が学校に来ることは飛躍的にふえた。これは、わたしの担任時代と比べても、すごい伸びだ。なら、挨拶もしっかりとしてもらいたいものだと思う。(ああ。打っていて、汗がでます。)

 むかしの父親は、いわゆる孤高の人。それでも、対外的には、きちんとしていたと思う。わたしの世代が父親のころから、何かおかしくなってしまったのだろうか。

 
 ここで大いなる疑問。父親たちは、家庭ではどうなのだろう。子育てに積極的にかかわっているのだろうか。
 わたしは、この部分では自信がある。
 また、今、孫が3人いるが、娘2人の旦那さんも、積極的にかかわっていることは分かる。
 でも、一般的にはどうなのだろう。

 『今の父親像』は、古くからの日本の、いわゆる孤高の父親像から、少子化、共働きの影響もあり、家事を分担し合う父親像のはざ間で、一向に定まらない状況が続いているといった感じだろうか。


 さて、ここからは余談だが、

学校の教員のなかには、案外人付き合いを苦手にしている人がいると思う。『人付き合いが苦手だから、大人社会では身の処し方に自信がない。子どもが相手なら、何とかなるのではないか。』こういう意識で教員になった人は、かつてのわたしのように、努力してほしいと思う。
町内会長をしていて、連合町内会に出向くと、よく言われたことがある。
「○△マンションは、毎年町内会長が代わる。せっかく仲良くなれたと思うと代わるので、がっかりしてしまう。Toshiさんは学校の先生だともうかがっているし、少なくとも3年はやってくれないかね。」
確かに、マンションの新住民と、古くからこの土地で生活してきた方々とは、微妙な軋轢があるようだった。そのきしみを解消するためには、いくらかはお役に立てたと思うが、しかし、やはり、仕事が多忙で、留任については、申し訳ないが、辞退させてもらった。


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この記事へのコメント

1. Posted by venus_san   2006年02月25日 16:55
はじめまして。

>父親たちは、家庭ではどうなのだろう。子育てに..

昔も今も「父親」が積極的に関与しているとは
思えないです。
只、子供に「生き方」を伝達するという様な
たった一言を発せられるかどうかという点では
昔の「父親」は熟知していたのでは.....
と思います。

当然個人差・地域差などあるのでしょうが...
2. Posted by shizu   2006年02月26日 07:26
はじめまして。

いつもToshi先生の記事を読んでおります。トラバさせて頂きました。私が小学校の頃とは違う今の小学校、親としては未知の世界。Toshi先生のブログはとても参考になります。
3. Posted by POOHママ   2006年02月26日 11:13
久々にコメントします。

父親も母親も、
子どもへのかかわりは昔とは違いますよね。
よくも、悪くも。
最近の父親は、出産から立ち会ってますからね。

サラリーマンの家庭は
「親の背をみて」というのが
難しくなっています。
サラリーマンの半数以上は
家庭では粗大ごみでしょうね。
(頑張っているお父さん、ごめんなさい)

でも、自営業の家庭は、
(商店・飲食店・農業など)
昔ながらの威厳も保っておられるし、
昔以上に育児に関与しているし、
好感度の高い父親が多いですよ。
うちの学校の場合、
PTAの役員は3〜4割が父親ですね。
内訳は自営業と役場・郵便局・JA職員などと、
地域に根ざした職業のかたです。
地域のことも、昼間の子どもの動きも
よくご存知のようです。

都心に近くなると、
職場が校区にないサラリーマンの割合が増え、
育児や教育の参加率も低くなるのでしょうか?
4. Posted by toshi   2006年02月26日 15:21
venus_sanさん
 コメント、ありがとうございます。
 PTA会長をなさっているのですね。ご苦労様です。
 《只、子供に「生き方」を伝達するという様な
たった一言を発せられるかどうかという点では
昔の「父親」は熟知していたのでは.....》
 これ、今の父親にも期待したいですね。
5. Posted by toshi   2006年02月26日 15:25
shizuさん
 コメント、そして、TB、ありがとうございます。
 このブログを初めて、あらためて分かったことは、地域による考え方の違いというものは、かなりのものがあるのだなということです。
 したがって、多くの方のブログを読まれることは、大変いいと思います。
 わたしのブログも、どうぞ、よろしくお願いします。
6. Posted by toshi   2006年02月26日 15:31
POOHママさん
 なるほど。商業地区はかなり違った様相なのですね。そういえば、わたしが、かつていた学校でも、下町の学校は、けっこうお父さん方も、学校にかかわってくださいました。
 こういうのって、商店を経営されている方と、サラリーマンとでは、かなり、様相が違ってくるのかもしれませんね。
 それにしても、PTA役員の3〜4割が父親というのはすごい。わたしはそういう学校に勤務したことがありませんでした。目を開かされた思いです。
 ありがとうございました。
7. Posted by たそがれ親父   2006年02月27日 23:58
はじめまして。
日記を読ませていただきながら感じましたが
最近は家族の中で挨拶をすることも
少なくなりましたが同じように心配なのが
近所、地域においてもお互いあいさつしなく
なってきたことです。
特に最近子どもを巻き込んだいろんな事件が
起こっていますので大人さえが近所の子どもに
声をかけることが何か怪しく思われるのでは
と不安になってきます。こういうことも地域の
人間関係を希薄にしているのではないでしょうか。
8. Posted by toshi   2006年02月28日 06:49
たそがれ親父さん
 コメント、ありがとうございます。
 わたしの記事が記事だけに、お名前を打たせてもらうのに、何ともはや、打ちづらかったですね。
 確かに、家族間でも、言えるかもしれませんね。そして、ご近所でも、顔も知らないなどということが、ありそうです。
 町内会などを中心に、地域の人通しが仲良くなることが、子どもを育てる環境としても、大事だと思うのです。そうした意味でも、お父さん方のがんばりを期待したいです。

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