2006年05月17日

人権教育(7)国際理解教育5

4f635da3.jpg  今日の話題は、皆さん、意表をつかれるかもしれない。

 唐突に申し上げる。

 皆さんは、クレヨンに代表される(?)色の名前についてだが、皮膚の色は、何色と答えられるだろうか。

 もし、『はだいろ』と答えられたら、今は、『間違い』である。

 皮膚の色の名前は、ない。

 お子さんがいらしたら、色の名前を見てほしい。『うすだいだい』と書いてある色があるのに気づくだろう。

 わたし、図工の時間に、机間巡視して子どものクレヨンを調べてみたが、古いのは別として、皆、そうなっていた。

 ところが、初任者は、わたしが気づく限り、みんな、『はだいろ』と言っている。

 そう。確かに、初任者の子ども時代は、まだ、はだいろと言っていた。保護者の皆さんは、失礼ながら、もっと歳が上だろうから、やはり、同様に違いない。いや。いや。多くのベテラン教員も同様だろう。

 それで、はだいろを知らないはずの子どもも、そのように言っている。早く、『うすだいだい色』を、定着させたいものである。

 
 わたしが勤務した学校に、アフリカ人の子が通っていたことがある。両親とも、長年、日本に住んでいたから、日本語に不自由はなかった。

 幼稚園のときからお友達もいたから、本校に通うようになっても、元気に、明るく生活していた。

 ところが、夏休み明けから、何か暗く、ふさぎこむようと言うとオーバーなのだが、以前のように快活な姿は見られなくなった。

 校門で、『おはよう。』『おはようございます。』と挨拶を交わしても、挨拶こそするものの、無表情なことがふえた。

 ちょっと気になり、担任に話しかけた。
「はい。そうなんです。わたしも気になって、お母さんにうかがったら、お母さんも分かっていらして、こうおっしゃったのです。」

 いじめとか、友達とトラブルを起こしたとか、そういうことではなかった。成長して、1年生となり、その9月。この日本社会に生きてきて、自分だけ違うということに、悩みだしたらしい。

「ねえ。お母さん。何で、わたしだけ、顔の色が違うの。」
「それは、お友達はみんな日本人だからよ。・・・。お友達になんか言われたの。」
「うううん。そうじゃない。だけれど、日本人のお友達と、同じ色になりたいな。」
「それは違うわよ。うちはみんな、アフリカ人。アフリカ人としての誇りを持たないとね。」

 最後の言葉はちょっと違う。でも、そういう意味のことを言ったようだ。

 我が地域では、外国人の先生による、英語教育を推進している。とは言っても、子どもにしてみれば、年間、5時間程度であるが、その年は、イギリス人の先生が、我が校に勤務されていた。

 わたしはすぐ教育委員会に電話した。すると、快く協力してくれた。

 アフリカ人の先生が、事情を理解し、2,3時間程度なら、特別に行ってもいいとおっしゃってくれた。

 『アフリカの魅力』を大いにとり上げてくださった。それは、動物とか、火山とか、エジプト文明とかあったと思う。写真やビデオをふんだんに使い、もちろん会話は英語をとり入れてのものだが、学級のみんなが、お友達の国のあるアフリカに関心を示し、「Aちゃんの国ってすてきだね。」「行ってみたいね。」という思いになる指導を行ってくれた。

 この先生は、しばらくすると、お国に帰られるとのことだった。あわただしいなかでの、ご指導で、ほんとうに感謝した。

 もちろん、Aちゃんは、本来の持ち味である、明るさを取り戻した。

 元へ戻ったのではない。成長のなかに現れる自分への気づきがあり、気づきながら自分自身の力で、それを乗り越えたのである。


 最後に、まとめ。

 うすだいだいいろの呼称は、身の回りに、外国人がいるとか、いないとかには関係がない。未来の国際社会に生きる子どもたちだ。もし、外国人の心を痛めることになるなら、申し訳ないことである。


 つけたし。

 このアフリカ人の先生のことは、すでに、このブログで紹介した。お読みいただけてなかったら、ぜひ、どうぞ。

   人権教育(5)国際理解教育


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rve83253 at 23:40│Comments(5)TrackBack(0)国際理解教育 | 人権教育

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この記事へのコメント

1. Posted by BlogStation   2006年05月19日 00:42
ブログ紹介サイトが出来ました。
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2. Posted by iwashita   2006年06月28日 18:53
4 TOSHI先生
はじめまして、社会科教員を目指している岩下と申します。
僕も小学校の頃、クレヨンで「はだいろ」を使っていたのですが、中学生くらいから「ペイルオレンジ」になり、その疑問を教員に尋ねたのを記憶しています。
まずは「違い」を知ること、その「違い」により、不当な差別や不遇が生じていること、を知ることが大事なのではと考えております。
また、僕はアフリカという言葉で一括りにしてしまうのも疑問です。アフリカを学生時代に旅した際に、それぞれの国や民族が固有の文化・言葉をもち、さらには顔つき、鼻の大きさ、つむじの位置・個数などほんとに違うんだなぁ、と衝撃的でした。
便宜的にアフリカというおおざっぱな括りも仕方ないですが、そこに至るまでの「理解」がとても重要であると考えています。
TOSHI先生もおっしゃるように、未来を生きる子どもたちにしっかり伝えていきたいですね。


3. Posted by iwashita   2006年06月28日 19:03
4 引き続き岩下です。

私は日本の教育界に身を置く前に一度社会経験を積みたいと思い、
今は「かものはしプロジェクト」という、
カンボジアに教育支援をしているNPO法人で、
お手伝いをさせてもらっています。

この度当団体を御ブログで紹介していただきたく思い、
誠に勝手ながらメールを差し上げております。
http://www.kamonohashi-project.net/

「かものはしプロジェクト」は恵まれないカンボジアの子供たちに対して、
自立を促す職業訓練などの支援活動を行っているNPO法人です。

こうした活動を進める上で、多くの人に当団体の概要を知って
いただくことが欠かせません。
そこで、TOSHI先生のブログと当団体ウェブの相互リンク
をお願いしたく存じます。
4. Posted by iwashita   2006年06月28日 19:04
4 すいません、続きです。

もし、趣旨にご賛同いただけるようでしたら当団体の詳しい概要を
ご説明いたします。

不躾で大変恐縮ですが、もしご興味がおありでしたら
ご返信いただきたく存じます。

宜しくお願い致します。

NPO法人・かものはしプロジェクト
岩下均
5. Posted by toshi   2006年06月29日 05:22
岩下さん
 コメント、ありがとうございました。
 この記事だけ、コメントがなかっただけに、ちょっと気にする部分があったのですが、岩下さんのおかげで、さらに、国際理解教育について、記事にしたいことがわきあがってきました。
 近いうちに記事にしますね。
 おっしゃること、よく分かります。アフリカと言っても、ほんとうに広いですものね。岩下さんのように、現地を訪ねた方は、よけいその思いを強くされているでしょうね。
 でも、ごめんなさい。1月25日の記事「人権教育(5)国際理解教育」で述べた点もありますので、ここでは、アフリカ人という言い方でいかせていただきたいと思っています。
 相互リンクの件、大変ありがたく存じます。バナーなどあるのなら、はらせていただきたいと存じます。ご連絡、お待ちしています。

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