2006年05月24日

子どもにも大人同様に、3

ba1a267d.jpg  前記事の『体罰はダメ(4)』でのHidekiさんとのコメントのやりとりで、『大人にしてはいけないことは、子どもにもしてはいけない。』(もちろん、すべてがそうだとおっしゃっているわけではありません。)というのがあり、これについても、わたしはまったく同感なので、今回はそれについてふれたい。

 わたしが特にそれを意識したのは、1994年、『子どもの権利条約』を日本が批准したころからだったと思う。

 それ以前から抱いていた、大人同士なら、しないようなことを、教育の名において、子どもに対しては平然としていることに疑問を抱いていたことから、Hidekiさんがおっしゃる思いは、わたしも確信をもつに至った。

 もとより、何もかも同じにというわけではない。できるだけ、その幅を広げたいということである。

 たとえば、どのようなことか。ここでは、もう、体罰、罰についてはふれないことにする。

 大人社会では、『ぼく、カツ丼。』で、立派に通用するだろう。だれも、『ぼくという人が、カツ丼という名前の人』などとは思わない。

 ところが相手が子どもとなると、『カツ丼が何なの。あなたの名前なの。』『カツ丼だけでは、カツ丼をどうしてほしいのかわからない。ちゃんと、最後まで言いなさい。』などと言って、主語、述語を言わせようとする。おそらくこの場合は、『ぼくは、カツ丼を注文します。』となるだろうか。

 教員の気持ちはわかる。『ちゃんと、日本語を使えるようになってほしい。』『主語、述語の関係を理解してほしい。』そう願ってのことだろう。

 しかし、これを、一般社会でやれば、いじめているようにみえる場合だってあるだろう。

 教育の場だとしても、日常の生活の場までしょっちゅうこれをやられるのでは、子どもはかなわないのではないか。もし、大人並みの人格があれば、『いいかげんにしてくれ。ちゃんと意味は分かっているのに、分からないふりをして。』などという思いになるだろう。

 意味が通るのなら、それで聞いてやることだ。言い直しさせる必要など、ない。

 そして、ほんとうに、意味が通らないときにこそ、指導のチャンスだ。
「ごめん。『ぼく、テスト。』じゃあ、何のことだか分からない。テストは今、みんなに返したでしょう。」
「うううん。そうじゃない。・・・、テストに間違いがあるの。」
「あら。それはいけなかったわね。ごめんなさい。点数が違っちゃったのかな。」
「違う。答えが間違っているのに、○になっているの。」
「ああ。そうか。まあ、それは、それは。ほんとうにごめんなさい。・・・。ああ。ここね。・・・。でも、よかった。正直に言ってくれてありがとう。・・・。Aちゃん。最後までちゃんと言ってくれたから、分かったのね。」

 こんなやりとりができれば、いいなあと思う。

 学習には、切実感、必然性が大切である。そのチャンスを逃さないようにすることが大切である。

 子どもの権利を認めること。それは、子どもにも、人としての尊厳を認めることでもある。

(2)へ続く。
 

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rve83253 at 05:31│Comments(3)TrackBack(0)教育観 | 児童観

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この記事へのコメント

1. Posted by くるみ   2006年05月24日 23:28
小学4年の息子がおります。
子どもにも大人同様に・・・大人は、子どもを力で抑えてしまえる立場にいることを肝に銘じて、大切にしたい、改めて心に刻みました。

子どもが本当に言いたいことを言える手伝いができる大人でありたい、改めて思いました。

2. Posted by 想介   2006年05月25日 01:27
5 今、ものすごく反省しています。
今から改めます。
本当は子供の言いたいことはわかっていたのです。
そうですよね。はっきりと自己主張できる子にと思っていましたが。自分の子供のことですから、わかることはそのままの表現で受け取ってやろうと思います。
3. Posted by toshi   2006年05月25日 05:17
くるみさん、想介さん

 『ぼく、カツ丼』
 それだけで、意味が通るのが、日本語のよさでもあるのですよね。それを感じさせるのも、教育の一環なのかもしれません。

 わたし、くるみさんや想介さんのコメントから、再確認させていただいたことがあります。

 それは、『言いたいことを言える子に、また、はっきりと自己主張できる子に、』を実現させる意味でも、言い直しをさせることは、やめた方がいいということです。

 ありがとうございました。また、記事にしたくなりました。

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