2005年12月30日

むかしはよかったか

19cb6c26.JPG 妻と、『ALWAYS 三丁目の夕日』を見にいった。前から無性に見たかったが、ここのところ、当ブログで昭和30年の、わたしが受けた授業を載せたりしたから、よけいに見たくなった。
 
 あの映画は、昭和33年の設定だ。わたしは中学生だった。

 あのころのまちの姿は、当時を生きたわたしから見ても、ほんとうに郷愁をそそるように、見事に描かれていた。

 
 よく時代考証もされているなと思った。

テレビが来るのを一日千秋の思いで待つ子ども。

近所の者が皆集まってテレビを見る姿。

子どもの納豆売り。

ゴムで飛ばす飛行機。

何もかもなつかしい。


 あの小学生の一平は、わたしより3・4歳下だろうか。ほんとうにあのような格好で、まちをとびまわっていたなという感じだった。
 ただ紙芝居屋さんが登場してこなかったのは、ちょっと残念な気もした。当時どの街角でも姿が見られたはずだ。

 また、大人が子どもに、何かというと、『がたがた文句言うな。戦争中は何もかもなくて、それに比べたら、今のおまえらはぜいたくだ。』と口癖になっていたのもなつかしい。家もせまかったし、きたなかったし、まったくあの映画の通りだと思った。

 敗戦直後に比べたら、そりゃあ、ぜいたくになったと言えるだろうが、しかし、何もかも貧しい時代だった。

 六子が、シュークリームなど見るのも初めてと言って古いのに食べてしまい、腹痛になるが、あれもよく分かる。わたしにしても、スパゲティ、ピザなど、大学時代に初めて食べたくらいだ。


 印象に残るのは、親のきびしさだ。これは、ものすごく共感できた。
 
 六子は集団就職で東京に来る。就職先の鈴木オート社長は、一生懸命に働く六子に正月の里帰りをすすめるが、六子は帰ろうとしない。親の冷たい仕打ちを根に持っているのだ。しかし、陰では、親の愛情が豊かであることが示される。娘に里心がついてはいけないと、わざときつくあたっていたのだった。


 これと同じことが当時の我が家にもあった。

よそのうちでは許されるようなことが、我が家では決して許されなかったし、教員になったときでも、『ピアノがほしいので補助してくれないか。』と頼んだが、『そんなのはぜいたくだ。買うなら自分で買え。』と取り合ってくれなかった。

 しかし、あとで知人から聞いたのだが、親父は、ピアノを安く買えるところはないかと、あちこち、訪ねまわったらしい。


 さて、何度も言うようだが、『むかしはよかった』という気はない。

 確かに温かな人情があり、見知らぬ者同士が心を通わせることのできる時代ではあった。しかし、それは貧しさゆえだし、そうしないと生きていけない時代だったからだ。

 再び、何度も言うようで恐縮だが、現代は、努力して生きていく時代、自覚して生きていく時代なのだと思う。そういう意味で、心の教育も大事にされなければいけないし、問題解決学習の重要性が、ますます認識されなければいけないだろう。


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rve83253 at 23:08│Comments(2)TrackBack(1)エッセイ | むかし

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この記事へのコメント

1. Posted by HIRO   2005年12月31日 07:57
新任小学教師のHIROです。
昔の懐かしさを上の世代の方々から聞くのが大好きです。
私は体験できていなかったことも、なんとなく追体験できてノスタルジックな気持ちになります。
過去への回帰ではなく、過去の良いところは良いところとして認め、未来に繋げていきたいですね。
どうも、有り難うございました。
どうぞ、良いお年をお迎えくださいませ。
2. Posted by toshi   2005年12月31日 13:16
HIRO先生。コメント、ありがとうございます。
 むかしの日本は、人情味あふれていました。あの映画の通りです。でも、それに似た状況は、つい最近もあったのですよ。10年ちょっとまえですが、阪神淡路大震災のときです。あのとき、ライフラインがストップし、物資も欠乏しました。そのとき、人々はものすごく連帯したのです。わたしも救援に駆けつけ、その姿を見てきました。窮すると人間は、人情味あふれるみたいです。
 でも、ほんとうは、それではなさけないですよね。今のように、物資豊かな時代でも人が心豊かに生きれるよう、連帯できるよう、そこにこそ、教育の目的があるのではないか。そう思います。
 来年もお互いに、がんばりましょう。 

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