2006年09月13日

学習問題とは(2)4

8d631150.JPG 今日は中学年の社会科で、思い出深い学習をふり返り、問題意識の持たせ方を書いてみよう。

 3年生では、冒頭、自分たちの住むまちの特徴を概観する。まちの集落の特徴を、地形や、交通網、自分たちの生活とのからみで、とらえていく。

 まちの特徴を概観すると言っても、問題意識もなく、ただ屋上へ行って景色を眺めたり、まちへ出てまち探検をしたりしても、何ら、興味関心を抱くことはないであろう。意識は散漫になってしまう。


 問題意識が持続させる学習例を挙げる。

 学級の子どもたちの家は、学区内にまんべんなく、均等に散らばって分布するであろうか。
 そんなのはまれであろう。まず、集中したり、ある場所にはまったく家がなかったりするはずだ。ある子どもの家だけぽつんと取り残されたように、孤立して存在するなどということもあるはずだ。

 学級内のみんなが仲良しなら、

「先生。Aちゃんのうちは、遠く離れているね。ぼくたちは、マンションに住んでいるから、おうちへ帰っても仲良しの友達が大勢いて楽しく遊べるけれど、Aちゃんはおうちへ帰ったら、もう友達のうちへ遊びに行くのも大変で、かわいそうだよ。」
「よし。ぼくね。自転車があるから、今日、Aちゃんのうちへ遊びに行くよ。」

 そうして、Aちゃんのうちが孤立して存在するわけが分かる。翌日、
「先生。Aちゃんのうちへ遊びに行ったけれど、途中に、すっごい森や林があったよ。」
「あれじゃあ、うちがあるわけがないよ。」

 これは森林だけではないだろう。工場が、公官庁があるため、住宅がない場合もある。

 こうして集落の特徴が分かっていく。


 地形との絡みには、自転車が有効だ。長い坂道は、自転車を押していかなければならないことがあるだろう。階段なら、自転車で行くことはできない。
「Bちゃんのうちへ自転車で行くときは、こっちのだらだらした坂を上っていくよ。遠回りだけれどね。その方が楽なの。でも、帰りは、こっちの急坂を降りていくよ。あっという間についちゃうし、風を切るようで気持ちいいよ。」


 多くは、住宅地が丘陵に分布し、商店街は、低地に広がるのではなかろうか。そうなると、買い物は、下り坂が行きで、帰りは登りとなる。買い物をした重い物を持って、登って帰らなければならない。お年寄りが多いまちは大変だ。


 おうちの人の出勤風景を追ってみる。

「先生。うちのお父さんはね。天気がいいときと、雨のときとでは、会社へ行くとき乗るバス停が違うのだよ。」
「うちもそうだよ。雨のときは、Cのバス停で、晴れているときは、Dのバス停だよ。」
「うちもだよ。Cのバス停へ行くときは、お父さんはテレビの時計を見て、『あっ。7時だ。じゃあ、出かけるよ。』って言ってうちを出るけれど、Dのバス停へ行くときは、時間を気にしないで出るんだよ。」

 その子たちの家の位置は、教室に掲示した大きな絵地図に示されている。新たに、バス停の位置をシールで示すことにする。Cバス停は丘の上、Dバス停は丘の下だ。

 まちへ出てみんなでそのわけを調べる。すると、下の方は、路線も多く、バスは頻繁に通っていることが分かる。一方、上の方は、一路線しかない。そして、出勤時間帯でも、1時間に3本しか通っていないことが分かる。

 そう。交通網は、低地の方に発達しているのだ。だから、そちらに行くときは、時間を気にする必要がない。

「わかった。Eちゃん、Fちゃん、Gちゃんのうちは、Cバス停のそばにあるでしょう。だから、雨の日は、ぬれないようにすぐそばのCバス停でバスに乗るけれど、晴れているときは、遠いけれど、バスがいっぱい通っているDバス停に行くのだ。」

 このようにして、人々の生活と、交通網、地形、集落の分布などの特徴を関連づけ、まちの特徴を理解していく。

 まち探検、屋上からまちを眺める活動なども、こうした問題を解決するためにとり入れるのだと考えたい。

 以上、学習には、学ぶ必然性、切実感を持たせたい。それは、解決への意欲を高めることになる。そして、これらは、今後学習していくことになる、商店街、生産活動を追求するきっかけにもなっていく。つまり、問題意識を醸成することになっていく。

 さあ、次回は、『まちの生産活動』を追求する学習から見えてくるものを掲載しよう。


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こうした学習を、問題解決学習と言いますが、追求意欲を維持、発展させるには、根底に、学級のみんなが仲良しという機運が必要になりますね。
学校だからこそ、できる学習と言えそうです。

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   (3)へ続く。

rve83253 at 23:11│Comments(0)TrackBack(0)教育観 | 社会科指導

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