2006年10月30日

仲人は要らない4

358e4020.JPG 長女は、5年前に結婚したのだが、そのちょっと前、式に向けて準備にとりかかっていたころの話である。

 娘と、結婚式、披露宴のことで話し合っていたとき、何かの拍子に、娘が、仲人不要と考えていることが分かり、驚いた。

「仲人は、たとえ形式でも、たてるものだろう。」
「ええっ。お父さん。そんなの古いよ。わたし、友達の結婚式には何度か呼ばれていったけれど、仲人さんがいた結婚式は、一度もなかったよ。」

 そして、結婚情報誌を見せてくれた。


 ああ。何ということだ。

 納得せざるを得なかった。それまでの10年間の変化をグラフにしていたが、仲人をたてての結婚式は、急激に減少していた。

 10年前、つまり今からは15年前だが、そのころは、80%以上が仲人をたてていた。

 そうか。15年前というと、今の小中学生の保護者の方々の多くが、結婚した時期だね。そのころは、ほとんどが仲人をたてていたということになる。

 ところが、娘の結婚のころ、5年前は、10%程度になっていた。ちなみに、今は、1〜2%とのこと。もう、『ない』といってもいいくらいだ。


 肝心なのはその理由だが、

 当時の結婚情報誌によれば、

1. お金のかけ方についてシビアになっていること。形式は不要ということか。

2. 年功序列、終身雇用制度が崩れ、実力主義の会社が急激にふえていること。

3. つまり、職場の上司が、いつまでも上司とは限らない。上司が転職してしまうかもしれないし、自分だっていつそうなるか分からない。

4. 今は上司であっても、やがては逆転し、自分の方が上になってしまうかもしれない。

 最後の理由には、思わず笑ってしまったが、会社など、取り巻く環境の急激な変化を感じざるを得なかった。


 言いたいことは何か。

 いい大学をでていれば、幸せな人生をおくれるという時代は、とうのむかしにおわってしまったということだ。
 人生、常に、『今』をどう生きるかが問われる。

 また、その変化の激しさだ。わずか10年くらいで、社会の常識、人々の意識が大きく変わってしまったということだ。


 お読みになる皆さんは、どうお感じだろうか。

 『たかが仲人くらいのことで、おおげさな。』とお思いになるか。

 そこに、社会の根源的な変質を見るか。

 わたしは、年功序列主義から、実力主義へ移行しつつあることの象徴を見る思いがしたのだが。


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 わたしにとっては、仲人なしの結婚式、披露宴は、娘のそれが、初めての経験でした。それだけに、強く印象に残ったのかもしれません。

 そうか。10年後、娘夫婦が小中学生の親になっているころ、保護者の気質は、もっと変化しているだろうな。

なお、昨日記事にした、高校の未履修問題については、『教育ニュース観察日記』ブログに、詳しく載っています。l
 
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rve83253 at 05:44│Comments(4)TrackBack(0)エッセイ 

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この記事へのコメント

1. Posted by くるみ   2006年10月30日 22:55
『そこに、社会の根源的な変質を見るか。
わたしは、年功序列主義から、実力主義へ移行しつつあることの象徴を見る思いがしたのだが。』

toshi先生こんばんは。
私も同じ思いが致します。

ただ、この変化した象徴を私たち夫婦は新旧両方抱えているのです。けっこうしんどいです。

今年の夏は子どもを連れて遠方で暮らしていらっしゃるお仲人さんを訪ねました。

夫は、学閥もなければ、互いの出身大学さえも知らない実力主義の外資系企業に勤めています。

大変ですけど、どちらも大切にしていくつもりです。
2. Posted by toshi   2006年10月31日 01:56
くるみさん
 
 そうですね。そうなってしまうのですね。
 
 くるみさんの例は、くるみさんの世代の多くの方に言えることなのでしょうね。はしごを取り払われてしまったようなものですね。
 
 学閥も、もうむかしの話なのかもしれません。わたしたちの職場も、かつては地元の教員養成系大学の学閥があったのですが、今は、それこそ少数派になり、まったく意味を成さなくなりました。

 《どちらも大切にしていくつもりです。》わたしたちの世代も、戦前、戦後、双方の家族観を身につけてしまっているふしがあります。そう。どちらも大切にしていきたいですね。
3. Posted by hirarin   2006年10月31日 04:52
私は仲人をたてました。8年前ですが何の迷いもなく。
まあどちらの両親ともそう言う考えでしたし、日本のよき文化のような気が私もしていましたから。

その仲人さん(当時は教頭先生でした)も今や県の人事を一手に握るような大先生になってしまいました。まさかこんな展開になるとは思っていませんでしたが、変な感情は抜きにしてお歳暮とお中元は毎年必ず自宅に行って渡していますよ。

今仲人を立てると「出世でも考えているんじゃないの?」と後ろ指をきっと指されるんでしょうね。
4. Posted by toshi   2006年11月01日 05:07
hirarinさん
 地域による違いはありますが、どこも急激な減少は否めないようです。
 それも、10年間という期間での現象ですから、それは驚きました。
 日本のよき文化と言えば、それは、ほんとう。わたしも認めたいと思います。
 わたし、小学校低学年のとき、叔父の結婚式がありまして、そのとき、子どもとしての重要な役目を果たした記憶があります。
 それこそ、『日本のよき文化』だったという思いが、今にしてあります。

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