2006年11月28日

恥ずかしいことに、2

ce77686f.JPG ああ。昨日の記事は、大反省を迫られることになった。記事にして、読み返してみて、初めて気づいた。
 『あああ。』ガクッときた。

 わたしは、Dちゃんの、『二つの花』を、ユーモアととらえ、教える側の心の余裕が大切だと論じた。しかし、どうやら、そのわたし自身に、心の余裕がなかったようだ。


 本論に入る前に、『一つの花』の載っているホームページを見つけたので、リンクさせていただきたい。


 わたしは、Dちゃんは、『ふざけていた。』あるいは、『ユーモア感覚でやった。』ととらえた。

 それは正しかったのかもしれない。しかし、そうではなかったのかもしれない。真実は分からないのだが、・・・、


 あれだけ、授業中よく発表し、活躍したDちゃんだ。お父さんはじめ、お母さん、そして、ゆみ子の心情に、深いところで迫っていたに違いない。

 とすれば、戦争中の物のない時代、お母さんの『一つだけ、一つだけ』という口ぐせが、幼いゆみ子にうつり、おそらく、それが、ゆみ子の最初に覚えた言葉となってしまったであろうこと。また、お父さんもお母さんも、それが不憫でたまらなかったこと。

 そして、読み手のDちゃんも、同じ思いになったのかもしれない。それは想像にかたくない。

 それで、せめて、自分の教科書だけでも、ゆみ子に、『二つにして上げよう。そうだ。そうしよう。』と考えたとしたら・・・、


 ああ。わたしとしたことが、Dちゃんに、ほんとうに申し訳ないことをした。

 わたしがDちゃんに、教科書を返すとき、それはいたずら書きと決めつけた対応をした。
 もし、今のわたしの想像が真実だとしたら、Dちゃんは、『ああ。いたずら書きと受け取られてしまったか。・・・。それじゃあ、恥ずかしいなあ。』と思っただろう。そして、それだからこそ、あわてて消しにかかった。

 そういう見方もできるのではないか。


 仮に、わたしが当初思った通りだったとしよう。そうだとしても、いたずら書きと決めつけるのではなく、

「ああ。ゆみ子が、いつも、『一つだけちょうだい。一つだけちょうだい。』と言って、それが口ぐせになってしまったから、Dちゃんはそれをかわいそうだと思ったのだね。それで、自分の教科書だけでも、二つにしてあげようと思ったのだ。ゆみ子は、うれしくなったかもしれないね。」

 そう言ってあげれば、Dちゃんの心に、すばらしい花が咲いたのではないか。ピグマリオン効果とも言う。

 ああ。Dちゃんだけではない。初任者にも申し訳ないことをした。


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rve83253 at 00:59│Comments(10)TrackBack(0)児童観 | 教育観

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この記事へのコメント

1. Posted by tamasige   2006年11月28日 06:20
Dちゃんの思いはどこにあったのでしょう。時々我が子と接していてもしまったと思うことがあり、スタッフの相談にのっていても、どう支えることが彼女の為なのかと悩むことも多く、自分の気持ちや、相手の気持ちを伝えたり、聴いたりできたらいいな〜と感じています。
 深いかかわり、自分の思いが先生に伝わると子どもはいい笑顔になるでしょうね。
2. Posted by toshi   2006年11月28日 21:02
tamasigeさん
 Dちゃんの思いは、それは分かりません。多分聞いても、分からないと思います。こういうのって、深層心理である場合が多く、また、そうでなくても本人の思いも複雑で、なかなかはっきりとは言えない部分だと思うのです。
 ですから、ピグマリオン効果として書かせていただいたように、変な言い方で恐縮ですが、『そう思うことにしよう。』ということで対応することが、一番いいのではないかと思います。それが子どもの内面を変えるきっかけになることも、多々あるようです。
3. Posted by ちゅん   2006年11月29日 20:18
私は、この記事を先に拝見しました。
それから遡って昨日の記事を拝見しました。

従って、恐らく私の感想は公平を欠く恐れがあるし、昨日の記事を先に読んでいたら、果たして同じ感想を抱くか判りません。

そのことを先に言い訳させて頂いて、コメントさせてください。

昨日の記事の中で、他の先生の「三本にしちゃおうか」と言う発言が、とても心無い発言に響きました。
Dちゃんとの対話でも仮にいたずら書きと決め付けたとしても、せめて、「きれいに書いたね、」位で済ましていただいてればなぁってチョッと感じました。

でも、そこにすぐに気づかれた先生、やはりすばらしいと思います。
4. Posted by toshi   2006年11月29日 21:25
ちゅんさん
 初めていただくコメントですよね。ありがとうございます。どうぞ、よろしくおねがいします。
 『三本』うんぬんは、子どものいないところでの会話ですから、言った初任者の問題ではないですよね。それを子どもに話した、わたし自身の問題であると受け止めました。
 わたしはユーモアのつもりだったのですが、本日記事にした通りですので、今となっては確かに心無かったと、これも反省しています。おっしゃる通りと、わたしも思います。
5. Posted by まま   2006年12月01日 13:58
こんにちは。
記事を前後して拝見させていただきました。
生徒さんのしたこと、息子が小4のときにしたことに似てます。クラスにいるじゃないですか、場の雰囲気を察してひょうきんなことをする子。サービス精神旺盛な子。そのときは必死ですから自分のしたことに満足です。そして、したことをいったん忘れちゃいます。でも、後で、ふと振り返り、すごく恥ずかしくなるんですね。【へこむぐらいならするな!】とも思うんですが、緊張してるクラスがつまらないと考えると場を和まそうとしてしまいます。
ちょうど、ちょいとやりすぎかなと思いつつ、びくびく感もあったかもで。みんなの前で言われると意固地になるタイプの子もいるんで難しいですよね。
うちのがそうでしたから。

でも、ご指導は、適切だったと思いますよ。
後は担任の先生のもっていきかたで、ちゃんと生徒さんは理解できると思います。
生徒さんも段々に分かってきますよ。
6. Posted by toshi   2006年12月02日 05:04
もうおっしゃる通りです。学級にはいろいろな子がいます。
 みんなの前で叱るとダメージの大きい子、逆にほめても、居心地の悪くなってしまう子。だから、そういう子は、その子だけにそっとやる方がいいのですね。
 ひょうきんな子は、確かにそれで、学級の雰囲気を和やかにしてくれます。ままさんがコメントくださったようなこともあるのですが、逆に、助けられることも多いはず。
 その辺を評価してやりたいですね。
 初任者指導の大事な眼目でもありますね。

 リンク、ありがとうございます。わたしも方も、リンクさせていただきましたが、なかなか反映されにくいようです。安定して出るまで時間がかかるようですので、ご了承ください。
7. Posted by まま   2006年12月03日 23:46
toshi先生こんばんは〜。

お返事ありがとうございます。
そうですか、助けられる場合が多いのですね
(*^0^*)そういえば、当時、担任の先生や校長先生・他の学年の先生方などのよく言われてました。
君の一言で場が和んじゃうと気って多いよ!!などと。。。なんか、親としても嬉しかったです。

リンクこちらこそありがとうございます。
毎回、記事を読ませていただき、本当に親としても勉強になります。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
8. Posted by toshi   2006年12月04日 07:26
ままさん
 よかった。けっこう認めてもらっていたようですね。担任だけでなく、校長先生や他の先生からも言われていたということは、人気者だったのでしょう。
 『落ち着きがない。』と言われるのと、『活発で元気がある。』と言われるのとは、同じ性格をさしていることが多いと思います。
 そうでありながら、プラス面が印象づくか、マイナス面が印象づくかの違いがあるわけです。
 これはけっこう担任の指導力の問題なのですが、親の育て方にもよるのだと思います。
 そういう意味で、お子さんはすばらしいのではないかと思いました。
9. Posted by kuma   2006年12月04日 22:25
小4男子の父です。先日、息子が「一つの花」の音読をしていました。部屋の片隅でその切ない言葉を初めて聞いた私は、思わず涙してしまいました。
妻と息子には「何泣いているの」と問われましたが、詰まる思いに返す言葉はありませんせでした。
10. Posted by toshi   2006年12月05日 06:37
kumaさん
 すてきですね。きっとお子さんの音読がすばらしかったのでしょう。そういう観点で、お子さんをほめてやってください。いや。もうほめてくださったでしょうね。
 わたし自身、昭和20年の1月生まれで、これは聞いた話ではありますが、わたしも、同じようなことがあったようです。当時は、日本中がそうだったのですね。
 それを記事にしたこともあります。8月16日の追憶(3)なのですが、本コメントのわたしの名前のところをクリックすれば、出るようにしましたので、まだ、ご覧になっていなければ、お読みいただければ幸いです。よろしくお願いします。

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