2007年02月14日

育つ初任者(8) 〜2月 気をつけて〜3

953d506e.JPG 成長というのは、一直線に右肩上がりでいくものではない。あるときは、下降することもあるが、トータルとして成長すればよしとしよう。一時的な下降は、反省の機会を与えるのだし、それが次への飛躍に通ずるものと確信する。

 今日の記事は、たまたま育つ初任者(6)(7)でとり上げた学級の、その後である。
 双方とも、最近、同じ傾向を示した。また、初任者2人の言うこともほぼ同じだったので、この記事では、あたかも一学級のできごとであるかのように書いてみる。

 その前に、2学期、どんな学級だったか。まずは、(6)(7)をお読みいただけたら幸いである。

       育つ初任者(6) (7)

 しっとり感のある学級、思いやり、やさしさ、それに和やかさの感じられる学級。それが最近、ときとして、『あれっ。なんだ。これは。』と思う状況が見られるようになった。

・ 担任が板書している間に、こっそり2人の子が紙を丸め、投げ合っている。
・ 授業には積極的に参加しているが、ときどき、ぎすぎすしたやり取りがある。
・ 授業中の私語がふえた。変な笑い声も聞こえる。

 いずれも、ちょっと気になるといった程度のことではあったが・・・、

 しばらくは様子を見ようと思った。でも、翌週もということになって、初任者に話しかけた。

「とてもいい雰囲気だったのに、ちょっと残念だな。どうしたのだろうね。心当たりはあるの。」
「ええ。わたし、ちょっと最近あせり気味だったかもしれません。」
「そうか。どうしてあせるのだろう。あんなにいい雰囲気だったのに。あのままでよかったのだが。」
「もうすぐこの子たちともお別れだと思うと、『もっとよくしておきたい。』『あれがだめ。これもだめ。』と思うようになってしまったのです。」
「わかった。そうか。そういうことか。・・・。この時期、陥りやすい点だよ。・・・。欲が出たのだな。それで、怒りっぽくなったか。」
「はい。ちょっと、そうなっていたかもしれません。」

「そんなこと、思うことはないよ。十分すばらしい学級なのだから。よくあそこまで育てたと思えたのだから。・・・。研究授業でも、講師や先生方は、とてもほめてくれたではないか。
欲を出してはいけない。常に向上心をもつことは大切だが、今より一歩よくなればいいのだ。いっぺんにというのは、逆効果だよ。これまで通りほめたり共感したりしているだけでいい。」
「はい。すみません。これから気をつけます。そう言えば、『もうすぐ、〇年生でしょう。』が、最近口癖になっていました。よくなかったですね。」
「そうだな。それを言うなら、『すばらしい。もう○年生になっているね。』そう言ってやることだ。叱るときに言うのではなくて、ほめるときに言うようにするのだよ。」

 初任者に限らずだが、若い先生が陥りやすい点かもしれない。

 次の担任の評価を気にしてしまうのだろうか。初任者の場合、次の担任は自分よりベテランに決まっているから、よけい気になるのかもしれない。

 どちらの学校も、先輩の先生方はみな温かく、職場もまとまっていて、いい雰囲気をもっている。そんな後輩を邪険に扱うような雰囲気はない。それでも、無理してしまうのだね。


 何を隠そう。このわたしだって、若いときは、同じだった。3学期のまとめの時期。一番学級が盛り上がっていい時期なのに、逆になってしまって、忸怩たる思いがしたものだ。
しかし、当時のわたしは何が原因か分かっていなかった。まさか、それが自分にあるとは思ってもみなかった。


 2学級とも、もとの和やかさを取り戻した。担任もうれしそうだ。

 冒頭にも述べたが、一皮むけたと言っていいだろうか。一つ、曲がり角を通過して、更なる成長を遂げたのだと思う。もう、元へ戻ることはないだろう。


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 上記のようなとき、怒られる対象は、どうしても、問題行動の多い子となってしまいますね。でも、こういう子は、まわりの大人の愛情に飢えている場合が、多いのです。だから、ちょっと愛情を示されると、もう、参ってしまいます。
たとえ高学年でも、『宿題をやってきた。』『友達をいじめなくなった。』『朝、遅れることなく、きちんと登校してきた。』そんなことでもほめたり、認めたりしてやりたいものです。

 初任者に限らずだと思いますが、若い先生が陥りやすい点は、もう一つあります。それは、4月になってからのこと。

 近いうち、姉妹ブログの『小学校初任者のブログ』に掲載しましょう。

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rve83253 at 01:27│Comments(2)TrackBack(0)学級経営 | 初任者指導

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この記事へのコメント

1. Posted by 教師になり損ねた男くぼみち   2007年02月18日 17:28
toshiさん
今日のお話、とっても感動しました。toshiさんの初任者の方に対する接し方、そして言葉がけ。
特に、先生の心の動揺が子供にダイレクトに伝わるというところが読んでいてものすごく納得しました。そして感動です。
そして、「認めてあげる」こと。
これは先生に限らず、一人の人間として「認めてあげる」ことの重要性を改めて知りました。私もこのことを忘れないようにしたいです。
今日も大切なお話、ありがとうございました。
2. Posted by toshi   2007年02月19日 03:09
くぼみちさん

 何にしても、あせりは禁物ですね。
 むかし、ある先輩から聞いたことがありました。
「学級経営は、上るか下るかしかないの。よこばいはないのよ。」
 ほんとうに、これ、よく分かります。初任者の学級経営というのは、上がるにしろ、下がるにしろ、変化が急激です。波乱万丈と言ってもいいくらいです。
 安定感を持つには、やはり経験が必要なのかもしれません。

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