桂木嶺のひとりごと Ryo's cafe

Ryo's cafe改め、桂木嶺のひとりごとです(^_-) 歌舞伎・演劇・音楽・美術を中心に感想をまとめています。 横浜の海や花を眺めるのも大好きです。 おだやかな日々を送りたいと思います。 どうぞ楽しくお立ち寄りくださいませ。

歌舞伎を中心に演劇を観ている、演劇ライター・桂木嶺(かつらぎ・りょう)のブログです。お芝居の感想や音楽、美術のお話もしたいと思います。横浜の海や花のお話、家族のお話もいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

巳之助の「吃又」が傑作である。

傑作というだけではない。吉右衛門、富十郎、團十郎、三津五郎・・・・今まで私がみてきたさまざまな又平の中でも、屈指の出来ばえである。巳之助は、近松門左衛門の作に全く新しい光をあて、古典を現代のドラマとして観客に魅力的に提示した。巳之助の義太夫狂言役者としての可能性に、大いに期待する舞台として、後世に記憶されるだろう。

まず、すぐれているのは、又平という男の解釈である。巳之助が見出した又平とは、孤高の芸術家、吃音に苦悩する男である前に、大志を抱くひとりの情熱あふれる青年であった。花道の出からして、又平が女房おとく(壱太郎)とともに登場すると、青雲の志あふれる直情型の青年像がうかびあがる。絵画の才を頼りに、必死に生き抜いてきた青年のハングリーな魂を彷彿とさせている。土佐将監(桂三)がひそかに恐れているのも、絵の才だけではなく、この一途で無骨な青年の狂熱であることが見て取れる。修理之助(梅丸好演)に苗字帯刀を許されるのをしったときの、又平の絶望。しかし吃音でありながらも、けっして卑屈になることなく、懸命に生きている姿が、観客の胸を打つ。師匠に認められなければ、死をも決意する苛烈な魂が、巳之助の又平の中に息づいている。女房おとくは、だからこそ、吃音の彼の伴侶となることを決めたのだろうと推し量られるくらいである。壱太郎の好演もあり、おとくとの情愛もいっそう色濃く出し、夫婦の絆のふかさを現出。一層の感動を呼ぶ。

死を決意した又平が、自らの像を手水鉢に描くときの、巳之助の狂気めいた姿に、芸術の誕生の過酷さを思う。この決死さは、巳之助ならではの魅力でもあり、かれが体得し、脚本から読み込んだ成果であろう。そして、手水鉢の反対側に自らの絵姿が映る奇跡を知った時の喜びようは、この青年の無垢の魂を見るようで、思わず落涙する。

晴れて苗字帯刀ゆるされ、土佐又平光起と名乗ることになっても、かれの無邪気さは変わらない。晴れやかな笑顔で、臺頭(だいがしら)の舞を舞うとき、かれほどのカタルシスを感じるものはなかった。踊りの的確さ、しなやかさ、そして華やかさは、亡き父・三津五郎をも彷彿とさせ、また父以上のスケールの大きさを感じさせて見事である。幕切れに至るまで、緊迫感を途切れさせることなく見せ切ったのは、まさに圧巻というほかない。今後も一層精進してもらい、ひとかどの役者として大成してもらいたい。

ほか、隼人の雅楽之助は毅然として立派。歌女之丞の将監北の方は無限のやさしさを見せ、このドラマに一層奥行きを与えて成功した。

もう一本は「吉野山」。松也の佐藤忠信実は狐の精は前半はすこし弱さが目立つものの、後半の立ち廻りに魅力が出た。壱太郎の静御前も端正な美しさ。巳之助の逸見藤太がここでも場をさらっている。
今年の浅草歌舞伎は、大変な収穫ぞろい。必見の舞台である。(了)

いまさらながらというか、ようやくといいますか、キネマ旬報日本映画ベストテンで第1位に輝いた、のん(能年玲奈さん)さん主演のアニメ映画「この世界の片隅に」を、みなとみらいにて鑑賞してまいりました。ネタバレがあまりできませんが、とにかくすばらしい映像美と、珠玉のストーリーと、そしてヒロイン役ののんさんの魅力爆発で、2016年度の最高傑作誕生!といいたいと思います。キネマ旬報の慧眼にただただ拍手するのみです。

昭和20年の8月6日にいたるまでの、広島県呉市に住む若き女性・北條すずと周囲の家族たちの姿を描いているのですが、声高に戦争や原爆の悲劇を描くだけではなく、もっと大切な「日常の一コマ」を美しい筆致で丹念に描いているのが立派です。すずさんという市井に生きる女性の姿を通して、みごとな「反戦」と「当たり前の生活を、真摯にすごすこと」の大切さを訴えていて、監督の片渕須直監督の着眼点の見事さに、ただただ舌を巻くのみです。

衝撃のストーリーでもありますが、それまでの日々をたんたんと描いているのが立派で、高く評価したいと思います。ぜひたくさんの方に、この感動を分かち合っていただきたいですし、大ヒットさせ、そして映画賞も総なめにしてほしいですね!

こうして、ごく当たり前のように、パソコンで自己表現できることの喜びとありがたさも、つくづく感じ入る私です!

きょうは演舞場夜の部に行ってまいりました。

短評としては、海老蔵と中車の「義賢最期」が今回の収穫であったことが特筆すべきことと思っています。
特に中車の多田蔵人行綱がとても進歩をとげていてよかったですし、愛太夫の語りが見事でした。海老蔵も、しっかりとセリフをものにして、大目玉を連発することなく、危険な技も見事に決めていましたね!マスクの立派さはいうに及ばず、暗い情熱がほの見えて、この義賢の運命を感じさせたのは立派。花形の中でも安心してみていられるのは、実は海老蔵でした。この調子で後半戦もけがのないようにがんばっていただきたいと思います。

実はみなさん「ええっ?!」と思われるかもしれませんが、若干消化不良だったのが「黒塚」です。実は澤瀉屋と私って性格的に合わないのかもしれませんが、猿翁さんが演じられた時も、私・・・実は爆睡していまして(苦笑)。若干苦手な演目でありました。で、今回猿之助が頑張っていますけれども、もうちょっとコクがほしいというか、老女のときの哀れさや、必死に更生したいと願う悲痛な思いが出てほしかったですね。後ジテは見事でしたけれども、じつは3階席でみていると、あまりオペラグラスでしっかり見たい顔の拵えではないんですね(苦笑)。お正月に「黒塚」というのもどうなんだろう・・という気もしますし。正直、この澤瀉屋の過剰な芸は、好きな方は好きなのでしょうけれども・・・私はやはりニガテ意識がぬぐえませんでした。照明などに工夫をこらしていましたが、技巧に走ることよりも、老女(実は鬼)の心の荒涼とした風景を描くことが大切なことのように思われてなりません。

ちょっと残念だったのは「錣引」も同様でして、右團次の個性をよく生かす構成にしてほしかったですね。口跡の良さは見事でして、梅玉との対峙も含めて見ごたえがありましたが、物語がよわかったといいますか、もっと見せ場の連続にしてほしかったですね。ぶっかえりになったときの右團次を見て、「関の扉」が見たくなりました。

最後に口上。師匠の猿翁の不在を、梅玉がうめ見事に仕切っていたので感心しました。右團次の芸に賭ける情熱もよく伝わりましたし、明るく海老蔵、猿之助が盛り立てていたのも好感が持てました。そして、白眉はタケルくんこと6歳の新・右近。舞台度胸も満点で驚かされました。行く末恐るべき6歳ですね!

きのうは、終日実家に行ってまいりました(^^) 

このところとてもお天気がよいので、母もとても元気になっており、楽しく親子水入らずでおしゃべりができました。ランチに菓子パンを買っていったのですが、母がパクパクと旺盛な食欲を見せたので、父も私もビックリ!とても嬉しかったです(^^)

母に先日いった浅草歌舞伎のプログラムと、母のために買ったブロマイドを渡してあげたのですが、母はすっかりイケメンの隼人君が気に入った様子。「徹子の部屋」で見て、とても気に入ったそうです。プログラムの隼人君の写真を見て、「かっこいいわね〜♡♡顔が小さくて、背が高いのね。王子様みたい♡」と、ときめいており、父がちょっぴりヤキモチを焼いておりました(笑) いくつになっても、ときめく心を持つことは大切のようですね♪

うららかな正月の午後を、両親とすごせて幸せでした!

今日の私は、みなさまに懺悔をしなくてはなりません。

もし、音羽屋ファンのかたがいたら申し訳ないのですが、国立劇場、ちょっとノーコメントとさせていただきます。ちょっと場面転換にもたつきが多くて、途中で失礼してしまいました。ゴメンナサイ!台本が遅れたらしく、プログラムのあらすじが、大幅に書き換えられていたのでビックリしました。こんなこともあるのですね。

気分直しに歌舞伎座の沼津の幕見に行って来ました!こちらは期待違わぬ出来で大満足。ただ、大向こうさんがあまりおられなくて、肝心の名場面で、掛け声がかからないので、私も女だてらにかけてしまいました😅こどもみたいな声で「大播磨〜\(^o^)/」とやってしまいましたので、役者のみなさま、スタッフのみなさま、お客様、ゴメンナサイ!でも、大向こうって、いろいろな意味で緊張しますね!日頃の彼らのテクニックの見事さに脱帽しました!

大向う事実上初体験だったので大緊張しました。ほんとうは「落ち行く先は、九州相良の〜」という名台詞で「大播磨〜\(^o^)/」とかけたかったのですが、さすがにうまくタイミングが合わなくて・・・これって実は役者さんとのいいコミュニケーションなのかもしれませんね。大向こうをかけ終えたら、女性ファンの方が「よくぞいってくださいました(^^)」と言ってくださいましたので、なんだか報われた気分です。

なんだか、不思議な1日でした。おいしい晩ご飯を作ります!

今年の浅草歌舞伎は、きっと記念すべき公演と称えられるに違いない。松也・巳之助・隼人・梅丸(そして第1部のみの出演だが)壱太郎、そして上置きに錦之助と、若さと清冽さにあふれる新陣容で迎えた3年目。今年は、だれもがダイヤモンドの原石のごとく輝いて、さわやかな魅力を発揮している。若き獅子たちの挑戦は見事に実を結んだといえよう。

その充実をもっとも感じたのは第2部。(第1部は来週拝見の予定)恒例の年始のご挨拶を、この日は隼人が神妙に勤め、満場のあたたかい拍手に包まれる。清新な魅力と親しみやすさが浅草歌舞伎の本領と気づかされる。

若者たちの疾走するドラマとしての構築に成功したのが、つづく「角力場」だ。隼人がつっころばしの若旦那・与五郎を、ときにはんなりと、ときにコミカルに演じ、彼が和事の才もあることを証明した。ゆくゆくは、「吉田屋」の伊左衛門も掌中におさめるにちがいない。藤屋のお抱え遊女・吾妻に扮する梅丸と、世にも美しくも初々しいコンビぶりを見せる。この若くはかないふたりのために、大横綱・濡髪(錦之助)は自らの地位も顧みず殉じたのだと、新たなドラマを見る思いがする。錦之助もまた、骨太にあるいは繊細に濡髪の境地を描き出し、若者たちの憧憬を集めるカリスマ性を発揮している。

そこへ、今回の殊勲賞である松也の放駒長吉が登場する。丁稚のようにちょこちょこと歩みコンプレックスを抱いていた彼が、濡髪との対決を経て、やがて関取としての矜持に目覚めるさまを鮮やかなタッチと見事な口跡で描きつくした。まるで、富十郎の放駒が現出したかのような勢いのよさ、純朴さ、そして、イキの良さである。かどかどのキマリも見事に見せ、錦絵のごとく圧巻である。「ふったんじゃい、ふったんじゃい!」と地団太を踏むさまの激烈さは、いままでどの放駒役者にもみなかった、松也の特筆すべき資質。来月は知盛も演じるというが、彼の可能性がどこまで広がるか、注視したい。

一方、私が見た中で、もっとも美しく、ニンに合い、まさに時分の花を咲かせたのが、「御存知鈴ヶ森」における、隼人の白井権八である。前髪立ちの白塗り姿がたいそうよく似合い、その瞳に宿る色気は尋常のものではない。暗闇の中から光浴びて登場する隼人は、におい立つような、白皙の美少年である。柔らかみというよりも、硬質な美貌が映えるが、いずれは、「かさね」の与右衛門、「五・六段目」の勘平、「小金吾討死」の小金吾といった役が見たくなる凄艶さで場内を圧倒する。まさにスター誕生である。そして、錦之助がついに幡随院長兵衛まで手掛けることになったことを喜びたい。実にスケールの大きい長兵衛である。江戸の大立者としての手強さもあり、華もあるのがこの人の身上。役の幅をさらに広げて、役者ぶりを大きくしている。飛脚の國矢、雲助たち(勘之丞、山左衛門、宇十郎、いてうほか)もときに飄逸に、ときにすごみを発揮して好演し、21世紀の新しい「鈴ヶ森」を生み出した。

場内の空気を一気に和ませたのは、「棒しばり」の巳之助と松也である。勘三郎・三津五郎の名演が記憶に新しいが、故人も泉下で喜ぶであろう、二人の快演である。棒を使っての巧みな踊りを次郎冠者の松也が見せ、太郎冠者の巳之助は、父・三津五郎の面差しも漂わせつつ、圧倒的な身体能力で、かろやかに踊りぬく。縛られてもなお、酒への執念を見せる二人の姿は無類のおかしさ。爆笑と手拍子に包まれる好舞台となった。特に巳之助は、飄々とした風情もありながら、スケールの大きさも感じさせ、これからが大変楽しみな存在。なおいっそう精進してもらいたい。大名役の隼人がここでも三枚目の魅力を発揮。第2部は三連投の出演という奮戦ぶりである。松羽目ものも似合うので、いずれ富樫も見たくなるさわやかさを見せた。

浅草歌舞伎の歴史は、新しいスターの発掘の歴史でもあるが、今年はなおいっそう、その感を強くした。第1部も楽しみに観劇したいと思う。浅草の夜ははれやかに更けていった。(了)

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きょうは夫とともに、ミューザ川崎のニューイヤーコンサートを堪能してまいりました!軽快、華麗、優美を絵に描いたようなウィーンのすぐれた楽曲の数々で、場内はすっかり陶然となりました!指揮・ヴァイオリン演奏は、アントン・ソロコフ、ソプラノはクラウディア・ゲーベル、そして演奏は「ウィーン交響楽団 ヨハン・シュトラウスアンサンブル」の精鋭たちです。

第1部でとても印象に残ったのは、ヨハン・シュトラウス2世の3曲。ポルカ・シュネルの「ハンガリー万歳!」。スピーディーな展開の中で鮮やかに演奏を決めるアントン・ソロコフの技巧がさえわたる一曲です。続く「侯爵様、あなたのような方は」(喜歌劇「こうもり」より)も、ソプラノのクラウディア・ゲーベルのちょっとコケティッシュな魅力が光り、観客は大いに満足しました。そして1部の最後は「芸術家の生活」。ウィーンの街の風景を彷彿とさせるような演奏に、夫も私も心が揺さぶられました。

20分の休憩ののち、第2部はすっかり日本でもおなじみのメドレーです。チャイコフスキーの「花のワルツ」(くるみ割り人形より)で、優美な魅力を披露したかと思えば、「アンネン・ポルカ」でゲーベルが再び嫣然と微笑み、乾杯をしながら歌いあげるので、一気にニューイヤーを寿ぐ雰囲気に包まれました。そして、なんといっても今回の白眉ともいえるのは、アントン・ソロコフの超絶技巧と天才ぶりがよくわかる、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」。ダイナミックに、時に繊細に、音を緻密に刻む姿に大きな喝采が送られます。スラブの魂が息づくようですし、アンサンブルも、ウィーン交響楽団の精鋭が集まっているので、実に粒だった技能集団です。シュトラウス2世の「春の声」で再びウィーンの春を寿ぎ、「美しく青きドナウ」で華麗に締めくくった後、アンコールが3曲。シュトラウス2世の「クラップフェンの森で」、そしてパガニーニの「愛は地上の天国」、すっかり日本でも恒例となった「ラデツキー行進曲」で、大いに盛り上がりました!

このウィーン交響楽団によるニューイヤーコンサートも、1989年の初来日以来回を重ねること300回以上になったそうで、アンサンブルのみなさんも大変日本になじんでおり、「アリガトウゴザイマス」「アケマシテオメデトウゴザイマス」と日本語でのご挨拶や解説も楽しくしてくださり、大変アットホームな雰囲気の中で行われました。とても楽しく過ごせたので、夫がすっかりクラシックファンになってくれ、さっそくいま我が家は先日録画したNHKEテレの「ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート」を見ております。夫が張り切ってファンになってくれたので、大変うれしい一日になりました!

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強烈なセックスアピールを放つ、まったく新しい“エンジニア”が誕生した!

映画「ミス・サイゴン:25周年記念公演in ロンドン」で圧倒的な存在感を放った、“エンジニア”役のジョン・ジョン・ブリオネスがそれである。フィリピン生まれの51歳は、1989年のロンドン初演からこのツアーに参加し、さまざまなアンサンブルを演じてきたが、ついに、この“エンジニア”役で、カリスマ的な魅力を放ち、ロンドンっ子たちの熱狂的な歓迎を受けた。

また、この25周年記念公演では、20歳の新鋭・エバ・ノブルザダ役がヒロイン・キムを清冽な魅力で熱演。クリス役のアリスター・ブラマーとともに、情熱的な恋人たちを演じ、満場の喝采を浴びた。
この映画は、ミュージカル「ミス・サイゴン」のロンドン公演における、25周年記念公演(於:ロンドン プリンス・エドワード・シアター)を撮影したもの。その後、観客をいれずにキャストだけ集結し、全く新しい表現で、大迫力の映像美をスクリーンいっぱいに映し出すのに成功した。休憩2回を入れての3時間10分、「ミス・サイゴン」の全容とともに、ジョナサン・プライス、ミア・サロンガをはじめとする初演時のオリジナル・キャストも加わり、感動的なステージを現出。ロンドンの観客とともに、スクリーンにいる私たちを興奮のるつぼに巻き込んだ!

物語は1975年4月に始まる。ベトナム戦争が苛烈を極める中、家族を焼き殺され、天涯孤独の身となった17歳の少女・キム(エバ・ノブルサダ)が、サイゴンの混血児・“エンジニア”(ジョン・ジョン・ブリオネス)の営む売春宿に売り飛ばされる。そこでキムは、刹那的にベトナム戦争の現実に向かい合うアメリカ人兵士・クリス(アリスター・ブラマー)と運命的な恋に陥る。二人は激しく愛し合い、やがて結婚の誓いを果たす。しかし、戦争の傷跡はふたりの仲を引き裂く。キムの許嫁・トゥイが人民軍の尖峰となってふたりを襲うが、辛くもトゥイの追及を逃れる。しかし、クリスとキムは引き離され、クリスがひとり、アメリカに帰国することになってしまう。
3年後1978年。サイゴンはホーチミン市と名前を変え、ベトナム軍兵士たちが米軍撤退3周年を祝って、記念パレードをする。トゥイは人民軍の高官となっており、潜伏していたキムと“エンジニア”を見つけ出し、キムに強引に結婚をせまる。しかし、キムは断固としてこれを拒否する。実は、帰国したクリスとの間に愛の結晶である息子・タムを生んでいたのだった。激昂するトゥイはタムを殺そうとするが、逆にキムがトゥイを殺してしまう。高跳びする好機と踏んだ“エンジニア”の機転で、キムとタムと“エンジニア”は、バンコクへと逃亡するのだが・・・。

ロンドンのこの記念公演が圧巻なのは、随所に大スケールの舞台機構を生かし、ベトナム戦争のリアルな惨状を描きたしたことに尽きる。もちろん、日本版の舞台でもその魅力はいかんなく発揮されている。が、ロンドン版は、キャストの一人一人が強烈なキャラクターになっており、エネルギッシュに、恋、そして人生を生き抜く姿が鮮烈な感動を呼ぶ。
キャストの人種構成も、アジア人、アメリカ人(アフリカ系アメリカ人もいる)、イギリス人・・・と多岐にわたる、グローバル化した2016年を象徴するようなものになっており、「何が何でもアメリカに行き、成功者になる」矜持をもって生き抜く人間の生命力をリアルに伝える。

ジョン・ジョン扮する“エンジニア”が高らかに「アメリカン・ドリーム」を歌い上げるのも、きわめて現代性をもっている。多民族化しつつある現代社会と、移民を排斥しようとする今日のポピュリズム政治を揶揄する、露悪さと猥雑さに満ちていて皮肉である。その中で、キムとクリスの一途な愛が、一筋の光となり、舞台に神聖な空間を生み出して美しい。悲劇的な結末を迎える「ミス・サイゴン」だが、戦争の災禍にもつよく立ち向かう人々の勇気をたたえる伝説となった。

最後は、25周年を記念しての、スペシャルコンサートで華やかに、このすぐれた舞台の誕生を寿ぐ。超満員の観客も一緒に参加してのセレモニーに、ロンドン・ミュージカル文化の成熟を見る思いがする。夢のようなひとときに、時も忘れる芳醇な時間が流れ、普遍的な感動を呼ぶ舞台を堪能した。(了)

(3月10日(金)よりTOHOシネマズ日劇にてロードショー)

実は、きのう前の職場に行ったというお話をしましたが、そこで、最新の社内報をもらうことができました。それで最近の社内事情もしることができたのですが、とてもショックなことも書いてありました。

私の入社当時にお世話になった、立教の大先輩の役員の方が、10月にお亡くなりになっていた、ということでした。本当にこの役員の方には、いろいろとお世話になったので、感慨もひとしおですし、こころより魂よ、やすかれと願います。

その役員の方とのいちばんの思い出は、入社前にさかのぼります。もう時効ですからお話しますね。まだ大学4年だった私、映画業界になんとしても入社したいと思い、思い切って、スタジオの役員をなさっていた、その方に会いに行きました。考えてみたら、OB訪問でいきなり役員さんのところへ行くなんて、無防備も甚だしいのですが、私としては「お父さんくらいの年次の方だから、大丈夫だろう」ぐらいの気持ちで行ってしまったのでした。

お会いしてみると、目がとてもぎょろりと大きい方でしたが、とても優しい方でした。で、大変ナマイキだった私は、「これからの日本映画は、もっと世界戦略をねるべきです。このままじゃダメです!」と大変偉そうなことをいってしまったのでした(赤面)。「もっと製作本数を増やして、活性化しなくてはなりません」と、今にして思えば、大変おそろしいことを彼に向って言っていたわけです(汗)。そして、「緒形拳さんの三島由紀夫の映画をお蔵入りにしたのは問題だと思います!右翼がこわくて映画がつくれますか!」と息巻いている、とんでもない学生でした(苦笑)。

その方は、ニコニコと私の話をきいていましたが、「じゃ、キミ、うちに入る気があるんだね?だったら筆記試験までなんとか合格しなさい。そしたら僕があとは面接で紹介してあげるから」といわれ、仰天したのでした!

半分冗談かな?と思いながら、試験をいろいろ進めていくと、筆記も何とか受かり、いざ最終面接、ということになりました。すると・・・。

あの役員さんが最終面接にいるではありませんか!(@_@)

こりゃもうだめだ〜!とおもったら、かれが「おーい、威勢のいいの、このあいだ俺にいったことを言ってみたまえ(^^)/」とおっしゃったので、役員の方々は、みな大爆笑したのです。

もちろん、そんなことはいえるわけもなく、とてもおバカなことを言って、すごすごと最終面接を終えたのですが、役員さんたちがクスクスわらうので、「もう絶対だめだわ( ;∀;)」とおもっていたら・・

「内定です」と人事から電話がかかってきて、拍子抜け・・(;^_^A

入社してからも、お会いするたびに、「元気かい(^^)威勢のいいの」と言われ、途中で病気になったときも、とても親身にしてくださったのでした。

とても茶目っ気があって、やさしい方でした。心が広くなければ、私みたいなトンパチな人間をうけいれてくれなかったと思います。

本当に、感謝に堪えません。のちに、かれは副社長にまでなりました。当然だと思います。

こころより、ご冥福をお祈りいたします。

きのうは、歌舞伎座にも行ったのですが、前の職場にも、ひょんなことから行くことができました。あたたかく迎えてくれた仲間たちに感謝です!大変元気そうな様子に、とてもうれしくなり、心がぽかぽかとあたたまりました!

歌舞伎座の芝居は「大津絵道成寺」から拝見できました。愛之助さんの5役早変わりは大変楽しく、また美しく、見るものを楽しませてくれました。女役(藤娘)はちょっと硬質の美でしたが、りりしい鷹匠や船頭はかっこよくて、とてもスター性があってよかったですね!歌舞伎座の大舞台にも臆することなく、最後まで踊り切ったのが素晴らしかったです。(奥様がロビーにいらしていたという情報がありますが、まったく気づきませんでした。でも気づかれないくらいが合格点でしょうね(^^)

続いては「沼津」再見です。実は1階の7列目という素晴らしい席で拝見できたので、今回は吉右衛門さん・歌六さんの緻密な芝居の構成がよくわかって、大変勉強になりました。一方で、とてもショーマンシップにあふれた舞台で、私もとても忘我の幸せな体験をさせていただき、感謝に堪えません。(おめかししていった甲斐がありました(^^)

前半のおかしみたっぷりな吉・歌のかけあいと、一転して悲劇に至る後半の切り替えの鮮やかさ。吉右衛門さんのセリフの高低を熟知した流麗さ、歌六さんの気迫あふれる平作像にただただ感動するばかり。圧巻の舞台でした。また今後、千穐楽までどのように進化をとげるか、大変楽しみです。

「将軍江戸を去る」は未見だったので、千穐楽で拝見できればと思っています。すみません!

明日は夜の部を拝見します。俳優諸氏の活躍を切に願うばかりです!

きょうは歌舞伎座の幕見に行き、「沼津」だけ見てまいりました。3月の国立劇場の「伊賀越道中双六」通し狂言の前哨戦としての上演で、こちらも評判にたがわず、吉右衛門さん・歌六さんの両播磨屋が大活躍!もちろん、雀右衛門さん、又五郎さん、吉之丞さんのアンサンブルも見事。今月のひとつの白眉となりそうです。

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詳しくは明日また拝見しますのでそちらに感想を譲りますが、<第一場 沼津棒鼻の場>では、吉右衛門さんと吉之丞さんの師匠・弟子コンビが楽しいですね。「やれやれ、最近は仕える者のほうが主人より強いわい」と吉右衛門さんがこぼすと、思わずどっと笑いがこぼれるのは、今日びのご時世を反映したものでしょうか。

そして、吉右衛門さんの十兵衛を軸に、歌六さんの平作が登場して大いに笑わせます。舞台を降り、1階席をぐるりと回るサービスも嫌味にならず、品のよい演出になっていたのはさすが。荷物を持ち上げようとして、足をがくがくさせる歌六さん、軽々と持ち上げる吉右衛門さん、その対比の妙味が活き、名コンビとしての面目躍如でした。吉右衛門さんは前半はかろやか、楽し気に演じており、雀右衛門さん扮するお米に岡惚れする場面も愛嬌たっぷり。満場の拍手を誘いました。

平作の家に泊まるくだりも、前半はあくまでもおかしみたっぷり。<第二場 平作住居の場>の後半は、悲劇をじっくりと見せ、吉右衛門さんと歌六さんの芝居がまさに至芸。平作のもっていたほぞ書きが、自分のものと同じと知った時からの吉右衛門さんの狼狽は、人間の極限の姿を活写してお見事です。心理の運びが歌六さん・吉右衛門さんともにうまいですね。前半からの転調がまったく違和感なく、一気にテンポよく見ることができ、ひとつの現代の家族像を浮かび上がらせて面白いドラマになりました。

そして、悲劇の終末を迎える「千本松原の場」では、歌六さんが大芝居を見せ、吉右衛門さんとの親子愛を感動的に見せてくれました。吉右衛門さんの名台詞も歌舞伎座の場内いっぱいに響き渡り、観客は酔いしれます。余韻に浸っているところへ、雀右衛門さん・又五郎さんが登場して、それぞれの愁嘆場があったのち、幕切れとなります。

それぞれの役者さんのセリフの応酬を聞いているだけでも、丁々発止で面白いので、ぜひたくさんの方にご覧いただくようにお勧めします!

明日も昼の部、そして明後日は歌舞伎座夜の部を拝見できることになったので、今後もとても楽しみです。幕見に行けて本当によかった!と思える一日でした。やはり優れた芝居は、人生のよき糧になりますね!

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ただいまEテレの「こいつぁ春から」を見ています(^^)
いまのところ見にいく予定の舞台もおさらいできて大満足。
見にいこうか迷っている舞台も、「なんとか都合をつけて行ってみようかなぁ(^^)」と考えています。

夫も一緒に見ていて、「ン?これはなかなか面白そうだね(^^)僕も行ってみようかしら」とつぶやいたり「ムムム?これはやっぱり〇〇さんのほうがうまいんじゃない?」と夫が訳知り顔に申しております(笑)かれもなかなかちび劇評家になりつつありますね(^^)

テレビで歌舞伎をこんなにたくさんみていられるご時世って、ある意味幸せなのかもしれないですね。

それにしても、吉右衛門さんと仁左衛門さん、圧倒的にすごいなぁと映像を通しても思う次第です。
楽しみな正月の初芝居ですね!

みなさま 新春あけましておめでとうございます!
旧年中はいろいろお世話になり、またたくさんの方にご来訪いただき、ありがとうございました!
今年も楽しく元気よく、いろいろ書いていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、2017年、最初のレポートは、昨日から今日にかけて行われた、「横浜みなとみらいホール ジルヴェスターコンサート2016〜2017」です。いわゆるジルヴェスターコンサートに参加するのは初めてですが、本当に素晴らしいコンサートで、これなら毎年参加したくなりました!まさにクラシック界のお祭りであり、カウントダウンも大変盛り上がりました!

まず、第1部から。
ずらりと舞台に、金管楽器の演奏者たちが並び、みなとみらいホール館長でもいらっしゃる池辺晋一郎さん作曲の「ヨコハマ・ファンファーレ」を高らかに演奏しました。すばらしい出来でした!
続いては、この日のために集結したオーケストラによる、モーツァルトの「後宮からの逃走」。指揮は飯森範親さん。そして若手ヴァイオリニストの吉田南さんによる、ショスタコーヴィッチの「ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調」。中野翔太さんのピアノ演奏と続き、今回の白眉ともいうべき、ソプラノの鷲尾麻衣さんと、テノールの望月哲也さんによる歌唱です。ドニゼッティの「歌劇 リタ」より“この清潔で愛らしい宿よ”、そして、ワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から“朝はバラ色に輝き”で、場内を魅了しました。特に望月さんの伸びやかな歌唱はまさに期待の大器。いっぺんにファンになりました!また、テレマンの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」を美人ヴァイオリニストの漆原啓子さん・朝子さんが演奏し、魅了しました。異色だったのは、現代音楽のライヒによる「クラッピング・ミュージック」。文字通り手拍子だけの音楽ですが、パーカッショニストがそろい、楽しく演奏し、喝采を浴びていました。第1部の最後は、夭逝したロシアの作曲家・カリンニコフの「交響曲第1番 ト短調」。これはまさに感動的な演奏で、思わず涙がでました。飯森マエストロの圧倒的な指揮は大迫力で聴かせてくれ、第1部は幕となりました。

休憩の後、第2部に。一気に盛り上がっていきます。

まずラヴェルの「弦楽四重奏曲 ヘ長調」を漆原姉妹がまた麗しく演奏。そして、第1部でも好評だった、鷲尾麻衣さんと望月哲也さんが「ドン・ジョヴァンニ」「マッティナータ」「愛の妙薬」をそれぞれ見事な歌唱で熱唱しました。そして演奏活動50周年を迎えた、ヴァイオリニスト・徳永二男さんによる、メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」の名演。花束贈呈もあり、会場は暖かい空気に包まれました。

いよいよ、カウントダウンは近づきます。飯森マエストロが、シベリウスの交響詩「フィンランディア」を格調高く劇的に演奏し、そして12時ちょうどピタリに演奏を終えたので、会場は大喝采!!新年を寿ぐとともに、コダーイの組曲「ハーリ・ヤノーシュ」を演奏しました。そしてヨハン・シュトラウス2世の「美しく青きドナウ」で締めくくったのですが、ここでなんと池辺さんが登壇!ラデツキー行進曲で会場は大いに盛り上がり、お開きとなりました。終演時間は24時25分!

コンサートソムリエの朝岡聡さんの楽しい解説で、夫も私も大変ここちよく、クラシックの祭典に参加することができました。気軽な雰囲気で、こんなに素敵な音楽が聴けるなら、毎年行きたくなりますね!ぜひぜひ年末年始の恒例行事として定着してほしいと思います。

大変幸先の良い、お正月を迎え、帰宅の途につきました!

今年もみなさまにとってすばらしい一年になりますように!

みなさま 今年もたいへんお世話になり、ほんとうにありがとうございました!
論文の執筆や、母の看病、就職活動など、さまざまなことがありましたが、
みなさまとの出会いに恵まれて、心強くすごすことができました。

来年は、論文の刊行があり、いろいろ動きの大きい一年になりそうです!
実り豊かな一年になりますように、来年もどうぞよろしくお願いいたします

最近、dマガジンなどが読めるようになったので、いろいろな女性のファッション雑誌などを読んでいますが、正直こんな高すぎるブランドもの、一体だれが買うんだろう?と思うことしきりですね。若い女性はもちろんですし、アラフィフになった私ですら躊躇してしまいます。

でも、それをもっていないと強迫観念的に「私はイケてない」と思ってしまう女性が多いから、「じゃ、ブランド物を買うために(スマホをするために)働かなくちゃ」とかって思うのかな?と思うのです。でも、そこまで無理な生活、送ることないじゃない?芸能人でもあるまいし。と私は思うわけです。

まさに「フランス人は10着しか服をもたない」ではないですが、ものを無理に持たずに済む生活を選ぶと、ずっと気が楽になりますね(^^)

ママ友とのお付き合いのために、働かなくちゃ。会社でブランドもの身に着けてないと浮くから、残業代稼がなくちゃ。そのために、子供を保育園に預けなくちゃ。・・・って、それ、本当に心と生活が豊かなのでしょうか?私は疑問に思いますね。

はっきりいって、これは女性のエゴ以外なにものでもないと、私は思いますね。

「逃げ恥」原作者の海野つなみ氏が語った家庭の問題点「あきらかにおかしい」 #ldnews http://news.livedoor.com/article/detail/12436908/ … ほらまたでた、「愛情の搾取」が(笑)それを上手に分担したり助け合うのがオトナの知恵というものです。少なくとも我が家は上手に分担していますね。

結婚において、とにかく「契約だから」「報酬がえられないのはおかしい」という考え方自体に、もう無理がありますね。私たち夫婦は若いころはとても貧乏でしたが、徐々にお互いに収入を増やし、貯蓄を増やし、そして現在の生活を築き上げましたし、どの夫婦もそういうものだと私は思いますね。

いきなり平匡さんとみくりちゃんのような、素敵なマンションに住んで、ピカピカの結婚生活を始められること自体、ありがたいことと思わなくては。みくりちゃんの履いてるスリッパなんていくらすると思います?4800円もするんです。4800円だったら歌舞伎座の3階B席が見られる値段ですよ。新婚さんにそんな贅沢をさせること自体、リアリティに欠けてます。

我が家の場合ですと、新婚生活は、川崎のアパートで月に7万円の家賃でした。お互いの実家からもらった家具で生活していましたが、それでもふたりで暮らすのは楽しかったですね。夫も学生でしたし、私が働きましたので、家事も当然夫がいろいろやってくれました。そして現在は上手に分担しています。

結婚して22年、ようやくです。平匡さんが住んでいるような横浜のマンションに住め、おいしいお店で外食をし、お芝居を観て(でも仕事ですがね)、仲良くすごせるようになったのは。それまで紆余曲折あるのは当然と思っていましたし、それを飲み込んでの「結婚」だと私は思いますね。

まさにみくりちゃんが「こざかしい女」と元カレに非難されていましたが、あれは海野さんの姿を投影したものだったのですね。もちろん、私も病気をしたり、いろいろ苦労はありましたが、夫の理解と愛情、家族の理解と愛情のもとでスクスクと自分の個性を伸ばすことができたことに感謝しています。

もちろん、ブランド物のバッグなんて若いころは買えなかったですね。まわりで買う女性もいましたが、正直ちょっと鼻持ちならないところがありました。そういうものは、40歳すぎてから買うものだと、高校時代に教わり、ようやく私もアラフィフにして買うことができるようになりました。

お芝居(歌舞伎や文楽ですね)やクラシックを心行くまで鑑賞できるようになったのも、アラフィフになってからです。そういうものなんです。若いときの苦労は買ってでもしろ、という諺は本当だと思いますね。海野さんの作品や「逃げ恥」には、非常にそういう点、傲慢さがあるんですね。

「逃げ恥」を見てあの生活にあこがれる若い方にいいたいことは「なんでも焦らずに」ということ。海外旅行も行きたい、ブランド物もほしい、おいしいものも食べたい、だから年収600万以上の男性じゃなきゃいや、みたいなものは正直ありえない、ドラマの中の世界だけだということに気付くべきです。

きょうは自宅にて、BSフジのベルリンフィルのドキュメンタリーと、第九演奏会の模様を見る事ができました。本当に便利な時代になりましたね!

まずはドキュメントで、指揮者のサイモン・ラトルさんがピアノを弾きつつ、第九の構成をわかりやすく解説してくれました。またベルリンフィルのメンバー一人一人が第九、そしてベートーヴェンをどうとらえているか、インタビューに応じました。大変真摯な姿勢で取り組んでいる様子がよくわかり、またEU離脱の問題についても、この第九がひとつのアンチテーゼになればいいという話をする団員もいて、意識の高さを感じさせました。

次におまちかねの「第九」演奏でした。ともかく圧巻のひとことに尽きますね!一つ一つの音が分厚く、またラトルの指揮も的確かつ傑出していて素晴らしい。ダイナミックな音楽性が、第1楽章から第4楽章までずっと続くので飽きさせないですね。特に優れているのが第2楽章で、勢いがあり素晴らしいです。

テレビでベルリンフィルを取り上げてもらうこと自体、非常に珍しいのですが、関心は大変高く、クラシック人気が定着していることを思わせました。BSフジのひとつの目玉にしていってもいいかもしれませんね!

ともあれすばらしい年の瀬のお茶の間になったことに感激しています!
感動をありがとう!

きょう、ちょっと不愉快なことがありました。(めずらしくですが!)

私も別に聖人君子ではありませんので、不快な対応をされたら、毅然とした対応をとらせていただきますし、これからもそうさせていただきます。

で、とある関連記事をすべて削除させていただきました。正直、この程度のレベルのひとたちに振り回されていたことが腹立たしいですし、テレビがなかなか見られないからといって気に病むこともないですね(^^)正直海千山千の人たちですし、そこにどっぷり浸かっていると、自分が全能の人間にでもなったような気持ちになるのでしょう。で、私なりにひとつの結論をださせていただきました。今後、この番組にかかわる人は一切応援いたしませんし、フォローもいたしません。(何の番組かはもうおわかりと思いますが、正直この程度のひとたちだったわけですよ!)

お客様メール対応の仕事をしていたときに、上司にいわれたことがあって、
「絶対に苦情が来ても、ノーといってはいけない」ということがありました。
苦情をいってきたお客様(ファン)に、さらに丁寧な対応をすること、寄り添うことで
さらにファンになってもらうということが大切である、と学びました。

で、相手の方は多分そういう会社勤めも、社会人経験もない方なんですね。
世間知らずだなぁという印象を受けました。
はっきりいってこの程度のひとたちに振り回されているのもばかばかしいので、
「ファンをやめます」とはっきりいうことができました。

いま「君の名は。」もそうですが、「この程度」のひとたちが多すぎるんですよね。
志が低くて困ってしまいます。

天皇陛下が生前退位をしたくなる理由もわかりますね。
こんなひとたちに勲章をあげたり、園遊会に呼んだりして、くだらない社交にうつつを抜かすより、
本当にこまっているひとたち(被災者のかたとかですね)に、声をかけてあげたいというのが
人情というものだと思います。

ともあれ、不愉快なことは、これを書いてスッキリさせて、
早く忘れることにいたします。

このブログをお読みの皆さんも、「今年のもやもやは今年のうちに」解決してくださいね(^_^)/

2016年もあと3日となりました。今年も大変お世話になり、ありがとうございました。

さて、来月の鑑賞予定ですが、こんな感じで考えております。
実はちょっと就職活動をしておりまして、その様子次第で、
すべての演目がみられないかもしれないのですが、
ご容赦いただきたいと思います。

随時予定がかわりますので、劇場で、ホールでご一緒の方は
お声かけくださいませ。

1月4日(水) 歌舞伎座昼の部
9日(月) ミューザ川崎 ウィーン交響楽団
12日(木) 国立劇場
15日(日) 新橋演舞場
20日(金) 大阪松竹座 夜の部
26日(木) 歌舞伎座 昼の部

以上です。どうぞ来年もよろしくお願い申し上げます!

きょうは東京文化会館にて、東京シティフィルハーモニック管弦楽団の「第九特別演奏会」に行ってまいりました。指揮は高関健さん、バリトンは与那城敬さん、テノールは西村悟さん、ソプラノは市原愛さん、メゾソプラノは林美智子さん、そしてユーフォニアムは佐藤采香さん、合唱は東京シティ・フィル・コーアという顔ぶれで、大変見事な演奏を聞かせてくださり、大満足しました!素晴らしかったです!

まず、ホロヴィッツ作曲の「ユーフォニアム協奏曲」から。ユーフォニアムとは、ホルンを横にしたような金管楽器で、大変趣のある音を聴かせてくれます。終始おだやかな曲調で、魅了していました。ユーフォニアムの佐藤さん、大健闘でした。おつかれさま。

そして、おまちかね、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱つき」です。まず第一楽章から、ちからづよく弦楽器が聴かせてくれます。非常に分厚く、素晴らしい演奏で魅了します。また第2楽章、第3楽章通じて見事なのはティンパニです。過不足なく、ダイナミックに第九の世界を盛り上げてくれました。神奈川フィルのときは不安を感じたホルン、トランペットも、こちらは大変安心して聴くことができ、すばらしい出来栄え。まちにまった第4楽章では、バリトンの与那城さんが熱唱し、すばらしい導入部をきかせてくださいました。合唱もしっかりと歌い上げ、思わず私も感極まるものがありましたし、「今年も実にいろいろなことがあったが、無事にうまくいってよかったなぁ」と感慨深いものがありました。

高関健さんの指揮は、非常に綿密に練り上げられた曲への解釈がすばらしく、うなることしばしば。ちょっとした弦楽器の演奏でも、大変な工夫があり、ダイナミックに全体を構成していく力はさすがですし、とてもファンになりました。きけば「風林火山」(NHK大河ドラマ)でもテーマ曲の指揮を担当されたとのこと、それは見事にきまっていますよね。ますますご活躍いただきたい俊英ですね。

東京フィルも初めて聴きましたが、先述のとおり、弦楽器のアンサンブルがとりわけ素晴らしく、この音の厚みはなかなか余人をもって得難いものがあると思います。第4楽章の難しい箇所も見事に決めて、感動へ導くのは凄いと思いましたし、東京フィルも目が離せない存在だと思います。

お昼からの公演だったのですが、大変充実した公演で、聴衆は大変魅了され、大満足でした。すばらしい第九に感謝です!

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