2017年12月30日

伸びすぎた爪

本日の症例は、爪が伸びすぎて肉球に刺さってしまったというワンちゃんです。

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狼爪と呼ばれる、いわゆる親指の爪が伸びすぎていて皮膚に刺さっていました。
本人は特に痛がっている様子はなかったということです。

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爪を切ったものがこちらです。
赤く血の付いた部分が肉球の中に刺さっていた部分です。


皮膚は刺さった部分が傷になっていました。
消毒して舐めてしまわないように包帯を巻きました。
現在は傷もふさがり、経過良好です。

狼爪は地面に付かないので散歩に行っても、爪は削れません。
爪切りをしてあげないとどんどん伸びてしまします。
伸びすぎた爪は今回の様に肉球に刺さったり
引っかけて折れてしまうことがあります。

病院ではお手入れのときに身体チェックもさせていただいているので、
お手入れだけでも病院にぜひいらしてください。


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2017年12月25日

瞬膜フラップ

本日の症例は、角膜潰瘍を発症しているワンちゃんです。


基礎疾患にドライアイがあり、目薬で治療を行っていましたが、なかなか良くならなかったため
瞬膜フラップという手術を行いました。

犬や猫には、まぶたと眼球の間に瞬膜と呼ばれるうすい膜があります。普段は目の内側に隠れていますが、健康障害がある時に眼球を覆うようにする機能があります。

瞬膜フラップを行うことで、眼球を保護するため瞬膜を被せ、目を強制的に閉じている状態を作り出します。

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術前の写真です。

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こちらが術後の写真です。


異常が見られなければ2~3週間後に一度抜糸して眼球の様子を確認します。
それまでは、まぶたの上から触診し異常がないかを確認しながら経過を観察します。



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2017年12月18日

膝蓋骨脱臼

本日の症例は、トリミングでいらしたワンちゃんです。

お尻を振るような歩き方をしている様子があったので、股関節痛を疑い、レントゲン検査を行いました。
股関節には特に大きな異常は認められませんでしたが、膝蓋骨が脱臼している像が認められました。

触診したところ、膝蓋骨脱臼があることがわかりました。
 
膝蓋骨脱臼とは、後ろ足にある膝蓋骨(膝のお皿)が正常な位置からはずれ跛行などの症状をおこす病気です。

先天性のものでは、生まれつき後肢の関節の周りの筋肉や骨の異常等が存在し、加齢と共にこれらの異常が進行し、発症します。遺伝的な要因が疑われています。
後天性のものでは、打撲や落下など外傷性の原因で膝蓋骨周囲の組織に障害が生じたり、骨に関連する栄養障害などによって骨の変形が生じ、発症します。

脱臼の程度により4段階に分類されます(グレード1〜4)。グレードにより症状の程度は異なりますが、足の痛みや腫れ、脱臼した足を挙げて3本足で歩く(挙上)などの症状がみられます。
先天性の場合、習慣的に脱臼し、ほとんど痛みを訴えない事もあります。長期化すると膝の周りの筋肉が落ちてしまう場合もあります。

治療は膝蓋骨を正常な位置に戻す手術を行います。ただし骨の変形が重度の場合は手術に適さない事もあります。
膝に負担をかけない事が病気の予防や手術後の再発防止として重要です。滑りやすい床にはじゅうたんやマットを敷くと良いでしょう。また、先天性の膝蓋骨脱臼を持つイヌは繁殖させないようにする事が推奨されます。



今回の症例はグレード2と診断されましたが、症状がほとんどないため、経過観察となりました。 

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