"別にわざわざ観なくていい映画"の続き。今回は、"観る前に気付いておけばよかった"シリーズ。もちろん今回のネタバレしますよ。お気をつけて。


1. Room 237 監督:ロドニー・アッシャー

原作スティーブン・キングでスタンリー・キューブリックが映画化した"シャイニング"の解説ドキュメンタリー。

まず予告の時点で気づけばよかったのは、「あくまで私見です」と言っている点だった。そう、つまりあくまで個人的、主観的意見に過ぎないものをだらだらと見せられるだけのドキュメントなのだ。
なので、それはどうーなの?と思えるようなこじつけ(特に「雲➡キューブリックの顔」の件など)だったり、それより酷いのは、「タイトルバックの空撮シーンで撮影用のヘリコプターがうっかり映ってますね」とか「雪でスリップして横転した車が赤いワーゲンですね(映画化する際、原作者のスティーブン・キングと揉めたキューブリックが込めた皮肉として有名。原作ではジャック一家がホテルに向かうのが赤いワーゲン)」とかちょっと映画が好きな人ならご存知の内容だったり。

これを観るなら他の解説本なんかを読んだ方がいいかも。。





2. グランドイリュージョン(Now You See Me) 監督:ルイ・ルテリエ

4人のマジシャンがマジックを使ってラスベガスで盗みを働くという映画。このあらすじの時点で"薄いな"ということに気付いておけばよかった。

いや、最初はもっとインテリジェンスに長けた芸当で大金を盗むのかと思ってたんだけど、結構そうではなかった。一番酷かったのは、"大金を隠すのに倉庫の壁を新しく作ってちょっと前に出して、その裏に隠す"っていう多分過去に何回もテレビドラマなんかでも繰り返し使われたし、今時子供でも思いつきそうなトリックで「してやったり!」みたいなシーン。そのトリックに知性も意外性もあったもんじゃない。

それから、後半マジシャン達がYoutubeみたいな動画投稿サイトで声明を出すシーン。引田天功もびっくりの超ド派手なイリュージョンでラスベガス中にお金が舞い散るというアレ。冷静に観れば「仕込みにえらい時間使いましたな」という言葉が出ざるを得ないアレ。もはや三文コメディに見えてくるのがこの辺り。

2作目の制作が発表されたけど、これを観るなら"ラスベガスをぶっつぶせ"を観て下さい。





では、思いついたらまたそのうち。