先月末、アコースティックギターおさらい会を開催しました。アコースティックギターおさらい会とは、当教室でアコースティックギターとクラシックギターを学んでいる生徒さん対象の「度胸試し会」とも言えるイベントです。普段レッスンでやっている練習曲や、発表会で演奏する予定の曲、得意な曲などを演奏してもらいました。
まずは演奏順を決めるべくあみだくじ。その後は演奏順に、それぞれ自己紹介→演奏という流れで行いました。今回の参加者は7名+サプライズゲスト。まずはお手本として私から自己紹介→演奏をしました。その後は以下のとおり。
一番手はTさん。もともと弾き語りで当教室にいらっしゃいましたが、ここ数年はソロギターに転向。昨年末手に入れたフォルヒで繊細な音色を奏でてくれました。緊張で指が震えている様子でした。私も数年前までクラシックギターを習いに行ってましたが、初の発表会で演奏に支障が出るほど手が震えました。初めての経験でした。しかし発表会の経験を積むに連れて、徐々に震えをコントロールできるようになりました。メンタルコントロールの一番の薬は「経験」です。この日この場での経験は必ずや発表会に活かされるかと思います。
次はYちゃん。先月、Yちゃんのママのお友達の結婚式でハンドベルト共演したそうで、今回は同じ曲を僕とのギターデュオバージョンで演奏しました。とてもうまく行きましたね。今月から発表会に向けて新曲の練習中。今までは省略コード(1弦〜3弦)でやってきましたが、これからはフルコードにチャレンジ。夏休みは猛特訓かな!?
今回唯一クラシックギターでの参加となったOさん。ここ最近アルペジオの練習に取り組んでおりメキメキと上達中。今回はイ短調のEstudioに挑戦。緊張のためか、はじめは指がうまく回ってない模様でしたが、後半につれて徐々に調子をあげていき最後まで集中力を切らさずに演奏できました。 発表会ではもう一曲チャレンジする予定です。
今回はソロとデュオに挑戦してくれたNさん。人前が苦手とのことでとても緊張している様子。普段のレッスンやご自宅で弾いている時はちゃんと弾けていても、このように人前だとなかなか普段どおりにはいきません。途切れ途切れとなり、途中でリタイヤしそうになりましたが、諦めず最後までよく弾ききりました。この経験は宝です。この調子で発表会もチャレンジしましょう。
人前での発表は今回初めてのLちゃん。いつも元気よく楽しくお話してくれるLちゃん、人前デビューでしたが、この日もいつもと変りなく自己紹介も含め堂々たるパフォーマンスでした。いま録音を聴きながら書いてますが、音が一音一音しっかりしてますね。今後もこの調子でどんどんいろんな曲にチャレンジしてもらいたいです。
今年中学生になったTくん。この日は部活終了後に来てもらいました。今回はあえて私は歌のみでの参加。普段は私もギターを弾いているので、今回一人で伴奏を担うことになって焦ったと思います。自己紹介での宣言通り、苦手なコード(Bm)以外はしっかりと弾けてました。先日のレッスンで録音を聴いてもらいましたが、私の歌声に対して全体的に伴奏が小さかったので、Bmと伴奏のダイナミクスが今後の課題ですね。
最後は最近エレキギターを始めたKさん。先日購入したミニサイズのギターでの参加。実はこの日、午前中レッスンをしていたのですが、おさらい会の参加の有無を迷っていました。参加見送りの方向でレッスンは終了したのですが、その直後「やっぱり参加します」との電話がありました。まだ練習中の曲ですが、完成を待たずにそのプロセスをみなさまの前で披露できたことはとても意味のあることだったと思います。葛藤を重ねた上での参加表明だったと思いますが、とても嬉しかったです。この調子で発表会に向けて練習していきましょう。
そしてサプライズゲスト。元教え子のHくんが何事もなかったように普通に佇んでいました(笑)。この日は弾き語りで参加してくれました。相変わらずの美声に参加者やご家族の方々も喜んでくれたようです。レッスンを卒業したあともこうして交流があるのは嬉しいものですね。そしてギターを、音楽を続けていてくれているのが何よりも嬉しいです。
さて、今回「アコースティックギターおさらい会」は初の試みでしたが、段取り不足は否めないものの、無事に終わってホッとしています。このような発表の場はとても重要です。「100回の練習より1回の本番」とは、私のクラシックギターの師匠である富川勝智さんのお言葉です。私はその精神を引き継ぎ、教室運営を行っております。スケジュールが合わなかった方や、その他の理由で参加ができなかった方もいらっしゃいますが、また定期的にこのような場を設けたいと思います。
最後に、この記事をご覧になっているみなさまに徒然草(吉田兼好)の150段を紹介いたします。
700年前の『徒然草』を現代語訳したら…現代人にも突き刺さるいい話だった!