ツーリスト・マーケティング   - 温泉旅館をブランド化してみる - 

ホテル・旅館のマーケティング・コンサルタント、高田雄生が日々の活動で得た、学び、気づき、思いなどを、カジュアルに伝えるブログです。

男性用ボタニカルスキンケア: QUATTRO BOTANICO(クワトロボタニコ)販売開始


昨日、2014年6月20日、弊社 リ・ブランディングジャパンは新たに立ち上げた化粧品事業部より、男性用ボタニカルスキンケア QUATTRO BOTANICO(クワトロボタニコ)を発売いたしました。

プレスリリース  

クワトロボタニコ 公式ブランドサイト

公式オンラインショップ:


ブランド構築、ブランドマーケティングのコンサルティング支援はこれまで通り継続いたします。
自社ブランドの開発・育成に自ら携わることで、限られた資源の下でのブランディング戦略をいかに構築し、推進すべきかに関する「地に足の着いた学び・経験」を蓄積し、従来以上に実践的かつ効果的な「ブランドマーケティング・コンサルティング」を実施していきたいと考えております。

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

1

コンサルタントの役割とは: ブレーキの排除

2014年の2月から、新たに2つのホテル・旅館施設様のブランドマーケティング支援をさせていただいております。

支援内容としては、ビジネス環境分析から、施設のポジショニング・コンセプトを明確化し、これに沿った形で、ネットエージェントにおける施設の魅力の伝え方やプランの作り方、見せ方の改善案をアドバイスするというものです。

ブログ用









今回のプロジェクトは少し特殊で、商工会議所様より依頼をうけて短い期間で支援に入るものです。したがって、施設様が将来の成長可能性を感じられるような、中長期のブランド戦略、これに基づく商品力の強化案を提案することとともに、短期感でビジネス結果をだすことが求められました。

短期で集客を上げようとする場合、チャネル別のビジネス構成比と各チャネルにおける訴求状況をみながら、「ここ!」という成長機会を見つけ、集中的に取り組む必要があります。その見極めと、「選択と集中」が肝になるわけです。

今回の施設様のうちの1つは、じゃらんのビジネス構成比が高く、またエリアの中でも売り上げ順位が高い状態でした。逆に、楽天トラベルの構成比はじゃらんの数分の1で、売り上げ順位も下位に低迷していました。そこには、明確な機会が存在しておりましたので、数値的な根拠とともに「楽天トラベル活性化」を優先順位No.1の課題にあげ、検索順位をあげるための在庫だし、プロモーション(有償・無償)の活用を促しました。

結果としては、なんと2月頭にこの提案を行い、すぐにアクションしていただいた結果、2月の予約金額は前年度の10倍となりました。また、3月も10倍とはいきませんでしたが、大変好調に推移しております。何をしたのかの詳細はここでお伝えすることは控えますが、施設様が本気で取り組んだ結果、じゃらんのビジネスを下げることなく、これだけの増収を達成できたのです。

ここで、コンサルタントとして私が貢献させていただいた領域はなんだったのでしょうか。正直に言えば、この2月の段階では、「楽天トラベルに機会があり、基本的な取り組みを行えば、必ず予約件数はあがる」ということをデータで証明し、アクションを促しただけです。(もちろん、3月には、さらなる増収につなげるためのアドバイスをしていますが)

では、なぜこれまで、施設様は楽天トラベルへのアクションを積極的に実行することはなかったのでしょうか。おそらくその理由は、「楽天トラベルはやってもあがらない」という思い込みが、過去の経験上から構築されていたからだと思います。

あるコンサルタントの方が書かれた本に、次のようなことが書いてありました。
「自分では見えないブレーキに気づき、それに対処するために、第三者の客観的な視点が必要なのです」

「楽天トラベルはやってもあがらない...」 これは、まさに、今回の施設様が持たれていたブレーキです。私も含め、ひとの施設やブランドのことはよくわかるのに、自分自身のこととなると、ブレーキの存在になかなか気づけないものです。

私自身、この本を読み、ノウハウを提供するのはもちろんですが、「クライアント様のビジネス伸長を阻害する、見えないブレーキ」をみつけだし、これを排除するよう働きかける、ということがコンサルタントとしての重要な役割なのだな、と改めて確認いたしました。

今回の施設様の事例は、まさに、そうした役割を担うことによって生みだされた成功事例だと思います。

USJ「世界最高をお届けしたい!」の裏に込められた戦略的意義

1月からプロジェクトが詰まっており、一息つく暇もなく長距離移動を繰り返していたせいか、5日水曜日の佐賀出張中に体調を崩してしまいました。コンサルタントの商売道具は、頭脳とコミュニケーション、つまり「しゃべり」。体調を崩すと、これらの道具が全く使い物にならなくなります。結果として、6日、7日に入っていた予定をキャンセル・リスケジュールする羽目になり、クライアント様に大きな迷惑をかけてしまうとともに、普段から体調管理に万全をきさなくてはならないことを改めて思い知らされました。

そんな中ではありましたが、休養と睡眠の間に、2月末にでたばかりの「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」という本を読みました。
IMG_5160











この本の著者は、現在、USJチーフマーケティングオフィサーであり、前職P&Gマーケティング本部で2つ上の先輩にあたる方です。ちょうど私が独立したのと同時期にP&GからUSJにうつられ、その後USJが業績回復しているという話は日経MJ等の新聞で耳にしておりましたので、どのような困難に、どういった思考法でアプローチし、ビジネスを伸長されたのかについて、とても興味を持っておりました。

新聞等の情報から、業績回復に貢献した1つの大きな柱が、小さな子供連れのファミリーの集客・満足度を強化した「ユニバーサルワンダーランド」のオープンであることは知っておりましたが、本書を読んで、この施作が大きな「3段ロケット構想」のなかの最初のステップの1つに過ぎないこと、ユニバーサルワンダーランド以外にも集客アップに貢献した施策が複数存在したこと、そしてそれらが共通した考え方の枠組みから生み出されていることを理解できました。

とくにその「共通した考え方の枠組み」は、著書の中で「イノベーションフレームワーク」という名前で取り上げられており、「ヒットにつながるアイディア」を継続的に生み出すための思考法が紹介されています。この思考法は、クリエイティブではない左脳的人間が、ビジネスを構築するアイディアを生み出すための方法論です。自分自身、けっして右脳的で創造的ではないと思っている方にとっては、とても参考になるかと思います。

私個人として、最も興味をひかれ心に響いたのは、次の1節です。

私は社内にはびこる最大の敵「間違ったこだわり」に、まず宣戦布告することにしたのです。それは、(中略)
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンというブランドを「映画の専門店」という妄想から、「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」へ脱皮させることでした。


なぜそうする必要があったのか、についてはぜひこの本を読んでみてください。
これは自ブランドのポジショニングの問題であり、ブランドマーケティングをすすめる上で非常に大きなポイントです。自分がもし同じ役割を担っていたら、そのようにポジショニング変更を提唱できただろうか、差別化にこだわるあまり「映画」に固執していなかっただろうか、とあれこれ思いを巡らせました。

また、現在支援させてもらっている施設様のなかに、不必要に狭くポジショニングすることで成長の芽を奪ってしまっているものはないだろうか、と改めて考え直すきっかけになりました。

USJのCMで何気なく耳にしていた「世界最高をお届けしたい」の奥に込められた戦略的意義、この著書を読むことで私の中に新しい視点を与えてくれました。




 
livedoor プロフィール
最新コメント
記事検索
&send=false&layout=box_count&width=450&show_faces=false&action=like&colorscheme=light&font&height=90" scrolling="no" frameborder="0" style="border:none; overflow:hidden; width:450px; height:90px;" allowTransparency="true">
  • ライブドアブログ