<山本太郎代表「消費税5%で野党固まれ」>
怖いのは「有権者の諦め」 年内解散・総選挙想定
<毎日新聞が大きく報道!>
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/316.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 10 月 09 日 03:55:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU

特集ワイド
怖いのは「有権者の諦め」 年内解散・総選挙想定 
れいわ新選組・山本太郎代表の戦略は?
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20191008/dde/012/010/002000c
毎日新聞 2019年10月8日 東京夕刊
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街頭演説で消費税廃止を訴える山本太郎・れいわ新選組代表
=東京・JR新宿駅西口で2019年10月1日

 れいわ新選組の山本太郎代表(44)が次期衆院選の準備を本格化させている。年内にも衆院解散・総選挙の可能性があるとにらんでいるからだ。旧民主党系の野党幹部らが統一会派結成に動いている時、彼は北海道から全国遊説を始めていた。政権交代への道筋をどう描こうとしているのか、山本代表を直撃した。【奥村隆】

消費税5%で野党固まれ/面白い試合できる選挙区から出馬する

 「令和になって初めての国政選挙での舩後(ふなご)靖彦さんの当選を、友人として、心よりお祝い申し上げます」

 10月4日、臨時国会冒頭の所信表明演説。安倍晋三首相は唐突にそう語りかけた。れいわ新選組の比例代表候補として今夏の参院選で初当選した舩後氏は、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者。2003年に街頭演説で安倍首相と偶然出会って以来、メールをやりとりしてきたという。所信表明で首相が野党議員に祝意を示すのは異例だ。

 この演説に対し参院本会議場で拍手したのは与党議員だけだった。首相は「新しい時代の日本に求められるのは多様性」と原稿を読み上げ、自身の「1億総活躍社会」政策をPR。

だが、野党席からは反発の声が上がったばかりか、「政権がれいわ側に接近を図るのは野党の分断が目的かも」(立憲民主党議員)と疑心暗鬼のムードも漂った。野党側が衆院で120人規模の統一会派を結成し、政権に対峙(たいじ)しようとしている時に、野党共闘にくさびを打ち込まれるのでは、と警戒しているらしい。

 山本代表によると、舩後氏からは9月4日に首相官邸へあいさつに行く前に相談があったという。その際、山本代表は「車椅子を使用する国民民主党の議員も誘ってはどうか」と提案したが、結局は舩後氏だけが訪問することに。山本代表は「メル友とのオフ会」と理解した。

 その臨時国会における野党共闘を巡っては、消費税をどうすべきか、各党の足並みがそろわない。10%への引き上げ反対では一致していたが、れいわの参院選での公約は「消費税廃止」。立憲民主党や国民民主党は「増税の凍結」を主張していた。

 次期衆院選に向け、山本代表は「消費税を5%に下げることを野党の共通公約に」と訴えている。れいわと共産党は消費税廃止を目指す点で9月に合意に達したが、旧民主党系の野党は、れいわとの政権協議を始めていない。

 消費税率が10%にアップされた1日、山本代表は東京・JR新宿駅西口で街頭演説し、こう熱弁をふるった。「どっち向いて政治をやっているんだ。中小・零細企業の首がさらに絞まる。増税が必要なら、ないところから取るな。あるところから取れ」

 2時間以上に及ぶ演説に、1000人を超える聴衆が聴き入った。参院選当時と同様に、拍手や「そうだ!」という声が上がった。

 9月。山本代表が全国遊説をスタートさせた北海道でも、れいわに期待する「熱」は冷めていなかった。稚内市では参院選での寄付者がわずか1人。だが集会には約80人が来場した。寄付者、ボランティア登録ともゼロだった根室市でも数十人が耳を傾けた。

 「日本全体でボルテージが上がる選挙時でもないのに、直接聴いてみようと足を運んでくれる人々の静かな熱を感じた」。山本代表は、そう振り返る。

 では、その「静かな熱」が臨時国会を動かすのだろうか。旧民主党勢力は統一会派を組んで論戦を挑むとはいえ、結集した野党各党の支持率は上昇していない。山本代表は謙虚にこう語る。

 「たった2議席の国政政党の私たちと、大きな会派を比較することには無理がある。でも、私たちには伸びしろがある。だから野党の頭脳明晰(めいせき)な先輩方には、私たちを手のひらの上で転がして道具の一つとして使っていただき、政権交代につなげてもらいたいんです」

 政権交代の実現には、まずは野党全体が固まりになる必要がある。「この人たちが政権を取れば私たちの生活は楽になる」と有権者が納得するような、分かりやすい旗も必要だ。それが「消費税5%」だという。

 「消費税率が上がって、人々の生活が脅かされている。この時期に増税するような狂気を、臨時国会最大の争点にしないのは、何らかの意図があるのかな。野党は解散してほしくないのではないでしょうか」

 ならば、先に合意した共産党と強力タッグを組み、前に進めるべきだとの構想も出てきそうだ。だが、山本代表は極めて現実的だ。

 「今の野党側には一つの党だけで政権を取れる力を持った党は存在しない。一つが二つになっても同じ。やはり野党全体でやっていかなきゃ」

 そういえば、今夏の参院選が終わった直後には「首相を目指す」と言っていた。次期衆院選後の国会の首相指名選挙で「枝野幸男」と書くことに、山本代表は抵抗はないのか。「野党第1党の党首の名前を書くのは当たり前。野党の獲得議席が与党を上回っていた場合は、ですが。でも上回るのは難しい。今のままでは……」

 年内解散を想定する山本代表自身がどの選挙区から出馬するのか、現時点では未定だ。では、たとえば東京24区(八王子市)から出馬し、第4次安倍再改造内閣で初入閣した萩生田光一文部科学相と対決するのはどうか。萩生田氏といえば首相の出身派閥・細田派所属。安倍首相の最側近として知られる。かなり注目が集まるのでは?

 「それも面白いですね。野党がまとまって戦えるなら、自分の立候補する場所は、投票率を上げるために面白い“試合”ができる選挙区がいい。どこでも構わない」

 とはいえ、「5%」では野党間で折り合いがつかない事態もあり得る。もし「今回の衆院選では暫定的に8%を掲げ、その先は継続協議に」といった妥協案を示されたら、応じる考えはあるのか。そう聞くと、山本代表の表情が厳しくなった。

 「空気を読まないと言っている私たちに、そういう永田町的なアプローチは通用しない。そこを譲ったら、私たちがいる意味がないですからね」

 野党共闘に合流せず、れいわが独自路線で次期衆院選に挑むとなれば、野党票の分散を招き、「安倍政権を利する」と猛批判を受けるのは間違いない。山本代表は言った。「それでも独自でやるなら政権の重鎮だけでなく、野党側の重鎮にも対抗馬を立てなきゃいけなくなる。旧体制との戦いになるわけだから」

 半面、野党が「消費税5%」で共闘できるのならば、野党側が1議席でも多く獲得するために、思うがままの党勢拡大は困難になる。山本代表いわく「それは覚悟している」。衆院で現有勢力ゼロのれいわは、次期衆院選で失うものはないのだ。

最後に山本代表に聞いてみた。「れいわ新選組にとって、最も怖いものは何ですか」。答えが返ってこない。考え込んでいる。20秒の沈黙の後、出てきた返答は、こうだった。

 「人々の諦め、じゃないですかね」

 2議席しかない国政政党が実現可能性に見切りを付けられたら、政治勢力としては命取りになる。逆に、有権者が「彼らを政権に」と本気で念ずれば、すべてが変わる。山本代表は「決めるのは、この国に生きる人々なんです」と結んだ。