検査妨害がもたらす 感染の爆発的拡大
植草一秀の『知られざる真実』 2020年3月25日 (水)

想定された事態が現実化する可能性が高まっている。
国内での爆発的感染拡大が発生する可能性が高まっている。

安倍内閣はPCR検査を封じ込めてきた。
世界各国が感染拡大防止のために検査の拡充を実行してきたなかで、安倍内閣だけはPCR検査封じ込めを実行してきた。

検査をして感染を確認しなければ感染者としてカウントする必要がない。
PCR検査利権とデータを独占するために検査の民間開放を阻止してきたとの

指摘もあるが、主因は感染者数隠ぺいであると考えられる。
日本におけるPCR検査は超狭き門である。

2月29日の記者会見で安倍首相は、
「かかりつけ医など、身近にいるお医者さんが必要と考える場合には、すべての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保いたします」
と述べたが、PCR検査はまったく拡充されていない。
記者会見の言葉に反して、安倍内閣はかかりつけ医の判断でPCR検査を受けることができる運用を認めていない。

PCR検査を受けるためには、まず、帰国者・接触者相談センターに電話で相談し、帰国者・接触者外来での診断を受ける許可を得ることが必要。
その上で、帰国者・接触者外来がPCR検査実施を判断した場合にのみ検査が実施される。

検査を行う基準は入院を要する肺炎の確定診断であり、軽症者には検査が実施されない。

日本には11万を超える医療機関が存在するが、帰国者・接触者外来は850しか存在しない。
しかも、その具体名は非公表である。

徹底的にPCR検査が妨害されてきた。
この結果として、確認された感染者数は少ない状況が続いてきた。

しかし、このことは感染者数が少ないことを意味しない。
軽症、無症状の感染者は完全に放置され、この感染者による感染拡大が放置されてきた。

感染拡大を防ぐには徹底的な検査実施が必要である。
早期に感染を確認して、感染者の行動を抑止して拡大を防ぐ。
同時に、高齢者や基礎疾患を持つ人の感染を早期に発見することが、重篤化を防ぐために必要不可欠だ。

しかし、安倍内閣は発表される感染者数を少なく見せるために、徹底的なPCR検査妨害を実行してきた。

確認感染者数が増えると医療崩壊が生じる。
検査の際に感染するリスクがある。
これがPCR検査を行わない口実として提示されてきた。

しかし、軽症者には自宅での療養を求め、検査の際には完全な防護体制を取ることを徹底すれば、この懸念を払拭できる。

要するに、PCR検査を抑制して公表感染者数を少なく見せることが優先されてきたのだ。

安倍内閣は2020年7月の東京五輪実施を強行するために、誤った対応をとり続けてきた。
学校を一斉休校させ、イベントを自粛させながら、東京、愛知、滋賀でのマラソンレースを強行。
聖火到着式や聖火レースも強行実施するスタンスを示してきた。

国民の生命と健康でなく、五輪だけを優先するという本末転倒、支離滅裂が示されてきた。

WHOがパンデミックを宣言したのは3月9日。
この時点で2020年五輪開催は絶望的だった。

それにもかかわらず、ひたすら五輪開催に突き進んだ安倍内閣の誤った対応がまずは糾弾されなければならない。

検査妨害が感染拡大の原因になることを主張し続けてきた。
その懸念がいよいよ現実化する兆候がはっきりと現れている。

東京での感染経路不明の感染者が急増し始めた。
安倍内閣の検査妨害スタンスは不変である。
そのなかで、感染者数が急増し始めた。

確認された感染経路不明の感染者は氷山の一角だ。
感染が急激に広がり始めている疑いが強い。

日本で感染急拡大が生じる場合、安倍内閣の即刻退場が強く求められる。
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