小池都政に隠蔽発覚
「コロナ感染予測文書」を破棄していた
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都民に警告を発することなく予測を黙殺(小池百合子都知事)
(C)日刊ゲンダイ

 都内の新型コロナウイルス感染者は、12日も200人を突破し206人だった。4日連続で200人を上回ってしまった。小池都政の無策によって、感染者がどんどん増えている状況だ。

 その小池都政が、感染者を予測した重大文書を破棄していたことが発覚した。感染予測を隠蔽しようとしたのは明らかだ。12日付の東京新聞がスクープしている。

 東京都が破棄したのは、3月中旬、厚労省クラスター対策班の押谷仁東北大教授が提出した2通の文書だ。押谷教授は、3月17、19、21日と3回にわたって感染者を予測した文書を都に提出している。ちょうど、3月20日から3連休があり、人の移動による感染拡大が心配されていた時期だった。東京都は、このうち17日と19日の文書を破棄しているのだ。

 押谷教授は17日の文書では、現状のままでは2週間後に都内の感染者は1万7000人に増えると予測。その後、都が提出した情報をもとに精査し、19日の文書では3000人と予測。さらに都と意見交換した後、21日の文書では320人と予測している。実際には、4月2~8日の感染者は777人と、320人の倍以上だった。

 しかし、小池知事は3連休中の感染拡大が懸念され、事前に感染予測まで受け取っていたのに、都民に警告を発することもなく予測を黙殺。連休が終わった23日(月)、ようやく「21日文書」だけを発表している。

午前中に安倍首相が、五輪延期を容認した直後だった。しかも、17日と19日の文書を破棄していたのだから悪質である。
都合の悪い公文書は捨てる

 4月以降、都内で感染者が爆発的に増えたのは、3月20日からの3連休に警戒が緩み、外出する人が増えたからだ。もし、連休前に小池知事が感染予測を明らかにし、外出自粛を要請していれば、感染拡大は防げた可能性がある。

 連休前に感染予測を公表しなかったのは、東京オリンピックが中止になるのを恐れたためだろう。中止論が高まっていたタイミングだった。この調子では、ほかにも重大な情報を隠蔽し、文書を破棄している可能性がある。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

「小池さんは、情報公開を一丁目一番地に掲げていたはずです。なのに、公文書を破棄とは呆れます。都合が悪い文書は破棄とは、安倍首相と同じ発想です。

公文書は都民の知的財産ですよ。捨てられたら、政策が正しかったのか後から検証もできない。文書が17日付なのも都合が悪かったのでしょう。連休の3日前に都民に警告することができたからです。感染者予測の破棄は、小池さんのコロナ対策を象徴しています」

 小池都政では、あっと言う間に感染者は300人を突破してしまいかねない。