菅首相長男接待 山田広報官辞任 
菅首相「やむを得ないと判断」衆院予算委で説明
毎日新聞 2021/3/1 11:41
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山田真貴子内閣広報官=国会内で2021年2月25日、竹内幹撮影

 山田真貴子・内閣広報官(60)が1日、辞任した。菅義偉首相の長男正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」側から1人当たり7万円超の接待を受けており、与野党から批判が出ていた。

事実上の引責辞任とみられる。山田氏は体調不良の理由で2月28日に入院した。

 加藤勝信官房長官は1日の衆院予算委員会の集中審議で、山田氏が28日夕に体調不良により病院を受診し、2週間程度の入院が必要との診断を受けて入院したと明らかにしたうえで「(山田氏)本人から職務の遂行を続けることが難しいと、杉田和博官房副長官に辞意が伝えられた。首相はやむを得ないものと判断した」と述べた。

 山田氏は1日に辞職願を提出し、政府は持ち回りの閣議で辞任を認めた。山田氏は同日の予算委に出席する予定だったが欠席した。加藤氏は「予算委の審議に迷惑をかけて大変申し訳ない」と陳謝した。首相も予算委で「杉田副長官から私に報告があり、そういう状況であれば(辞任は)やむを得ないと判断した」と述べた。

 山田氏は総務審議官だった2019年11月、1人当たり飲食代7万4203円に上る接待を東北新社側から受けた。正剛氏や同社の二宮清隆社長(当時)らが同席していた。

総務省は2月24日、同省幹部らが東北新社側から接待を受けた問題で、職員11人を処分。既に同省を退職し、処分対象とならない山田氏は給与1カ月分の10分の6を自主返納すると申し出た。


キャプチャ.PNG--222衆院予算委員会で山田真貴子内閣広報官の辞任について説明し一礼する加藤勝信官房長官(左)。右端は菅義偉首相=国会内で2021年3月1日午前9時31分、竹内幹撮影

 山田氏は25日の衆院予算委に出席し「公務員の信用を損なうことになったことを深く反省している」と謝罪したが、辞任する考えはないと強調。首相も山田氏を続投させる考えを示していた。

 首相は26日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の一部解除決定に合わせた記者会見をせず、首相官邸で記者が囲む「ぶら下がり」取材を行った。首相会見では山田氏が司会を務めていることから、野党は「山田氏隠し」ではないかと批判。首相は「山田広報官のことはまったく関係ない」と否定していた。

 山田氏は総務省出身で、第2次安倍政権では首相秘書官を務めたほか、菅政権発足時の20年9月、女性初の内閣広報官に就任していた。【佐野格、宮原健太】