きょうの潮流
首相の国会答弁が問題になっています。 
しんぶん赤旗 2024年12月7日(土)

 首相の国会答弁が問題になっています。ごまかす、はぐらかす、とぼける、あげくは偽りを重ねる。その中身のない答弁を「石破論法」と名付けるメディアも

▼国民から厳しい審判を突きつけられ少数与党となった国会。当初は野党とも真摯(しんし)に謙虚に議論したいと口にしていたのに、このありさまです。意見を聞くふりをして問題の解決には背を向ける。「熟議」が聞いてあきれます

首相として初めてのぞんだ5日の衆院予算委員会。自民党大敗の最大の要因となった「政治とカネ」について、反省の態度も変える姿勢も示しませんでした。政治改革の核心、企業・団体献金の禁止を迫られると企業献金は「国民の浄財」などと開き直って

▼共産党の田村智子委員長が非公認とした裏金議員候補への2千万円支給を追及すると、「それは日本語の読み方の問題」と言い訳にもならない答弁であざむく。独特の言い回しで論点をずらしていく姿には議場から失笑がもれるほど

▼昨日の参院予算委でも、自民党が多額の献金をうけとり政府が公共発注で還元する仕組みを明らかにした山添拓議員に対し、企業が悪で個人ならよいという論理にはまったくならないと。これまで自身の党の金権腐敗事件は「いくらでもあった」と認めながら

▼この発言は取り消しましたが、本音がぽろりと。財界とカネで結びついた政治は、自民党のぬきがたい本質であることを改めて。軍拡、原発、不要不急の大型開発―。それが多くの人びとのねがいと相反することも。