No Nukes 原発ゼロ

初代「No Nukes 原発ゼロ」 の後続版です。 政治・原発問題などを中心に、世の中の「気になる動き」をメモします。

地震・自然災害

神戸・東遊園地で追悼行事「1・17のつどい」 
遺族代表が行方不明の母親に「もう31年会えてないよ」
神戸新聞 2026/1/17 08:09
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阪神・淡路大震災1.17のつどいで、遺族代表として追悼の言葉を述べる佐藤悦子さん=17日午前5時51分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・中西幸大)

 神戸・三宮の東遊園地では、阪神・淡路大震災の追悼行事「1・17のつどい」が開かれた。灯籠約7千本の明かりで「つむぐ 1・17」の文字が浮かび上がった。

参列者は発生時刻の午前5時46分に黙とう。兵庫県加古川市の佐藤悦子さん(62)が遺族代表として「追悼のことば」を述べた。母正子さん=当時(65)=は震災による行方不明者3人のうちの1人で「お母ちゃんとの思い出を思い返すたび、当たり前に、一緒に過ごせる時間の大切さをあらためて知ったよ」などと話した。

 「追悼のことば」の要旨は以下の通り。

 お母ちゃんへ。

 どこにおるん?もう31年会えてないよ。

 加古川の私の家は倒れることもなくて、「実家もこれくらいやろう」って思ってしまったこと、今でも後悔してる。お昼すぎからテレビに映った神戸は知ってる街と思われへんかった。

 何回電話をかけてもつながらなくて「何してるんやろう?」ってちょっとイライラしたけど、避難してるって思っててん。助けに行かれへん時間だけが過ぎて、実家のアパートに行けたときには焼野原で。避難場所や病院も探したんやで。

 働き者のお母ちゃんやから、悪いことは起きひんって思ってた。そやから、いまも行方不明なんて信じられへん。実家の跡を掘り起こしてもらったけど、骨の欠片も見つからず。どうしていいか分からないまま、31年もたってしまった。

 お母ちゃんと私は「サヨナラのない別れ」。「お母さんはご健在ですか」と聞かれても「どうかな?死んでるかも」と答えることがある。そのたび、お母ちゃんがこの世にいない現実を思い知らされる。

 東日本大震災でも能登半島地震でも、家族を失った人、行方を探し続けてる人、心に深い傷を抱える人がたくさんいる。お母ちゃん、震災は揺れがおさまったら終わりじゃないよね?

 家族を探し続ける日々があり、大切な人に会いたいと思い続ける人がいること、知ってもらいたいよね?

 私もずっとお母ちゃんに会われへんまま。そんな痛みを、震災を経験した人たちと共有できたらと思う。みなさんの大切な人との時間を、大事にしてほしい。

 お母ちゃんとの思い出を思い返すたび、当たり前に、一緒に過ごせる時間の大切さをあらためて知ったよ。親孝行できなくてごめんね。天国にいると思うから、ゆっくりしてください。お母ちゃん、ありがとう。

首都直下地震 犠牲減らす対策さらに
朝日新聞 2025年12月22日 5時00分
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東日本大震災の発生当日、帰宅できない通勤客であふれる渋谷駅
=2011年3月11日夕、東京都渋谷区

 政府の有識者会議は首都直下地震の新たな被害想定を公表した。マグニチュード7級の地震が起きると、最悪で死者は約1万8千人にのぼる。12年前の想定と比べて約2割減ったが、10年間で半減という目標には届かなかった。

 約40万棟が全壊・焼失し、死者の3分の2は火災が原因。地震後の火災は、以前から指摘される都市の弱点だ。木造住宅密集地域を減らすとともに、狭い道の拡幅が効果的だが、費用も時間も要する。燃え広がらない街づくりのため、地域全体で防災力を高める取り組みを考えたい。

 街なかに人があふれれば消火活動を妨げる。人の滞留は群衆雪崩も誘発する。東日本大震災では首都圏で約515万人が帰宅困難となり、道路は大渋滞し、携帯電話もつながりにくくなった。迅速な救命活動のためにも、帰宅困難者の抑制は重要な課題だ。

 政府は東日本大震災の後、指針を作成。発災直後はむやみに帰宅せず、3日間は会社や外出先にとどまるよう企業や自治体に呼びかけた。ただ外国人旅行者の増加や、イベント開催時の対応など新たな課題も浮かび、内閣府は指針の改定作業を進める。

 問題は一時的な滞在施設の確保だ。東京都は学校などの公共施設のほか、民間ビルの会議室などを指定し、食料や水を準備してもらうよう、企業と協定を結んでいる。都内では約50万人分しか確保できておらず、都が想定する必要数の76%にとどまる。

 一層の協力を求めたいが、備蓄品の保管場所やコストの問題で二の足を踏む企業も多い。避難所と同様に補助対象と法律で明確に位置づけ、備蓄品の迅速な補填(ほてん)など公的な支援によって、協力しやすい環境を整えることも必要だ。

 帰宅困難は建物などに直接的な被害がなくても起こりうる。7月のロシア・カムチャツカ半島の地震では、津波警報で鉄道が運休し、神奈川県鎌倉市は外国人観光客らを議場などで受け入れた。職員は多言語での対応に苦慮した。8月には大阪・関西万博で、地下鉄のトラブルで多数の来場客が足止めされ、パビリオンが開放された一方で、情報の提供などに課題も残った。

 こうした最近の実例をふまえ、指針ではケースごとの取り組み案も示してほしい。企業側も防災リーダーを置いて緊急時の連絡方法を決めておき、3日分の備蓄や訓練など、やるべきことは多い。

 首都圏以外の都市も、いつ大きな揺れに襲われるかわからない。企業や家庭で、できる対策を積み重ね、備えを継続することが求められる。

下北半島の核施設
長周新聞 2025年12月16日
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 8日深夜に青森東方沖を震源とするM7・5、震度6強(八戸市)を記録する大きな地震が東北・北海道地方を襲った。震源が54㌔と深かったこともあるが規模としては大きく、気象庁は北海道から三陸沿岸にかけて後発地震への備えを呼びかけている。

 
 最大震度を記録した八戸といえば青森県の東側、岩手県寄りの地域であるが、そこから北東にまさかりのように突き出して陸奥湾の東側を囲い込むようにして伸びているのが下北半島である。

今回の地震でもっとも懸念されるのは、下北半島が国内でもよそに例のない軍事施設と核関連施設の集積地であり、場合によっては東日本大震災の際の福島第1原発事故の二の舞いにもなりかねない危険性を伴っていることだ。

 
 北海道と向かい合った下北半島の先端にはマグロ漁で名を馳せている大間町があり、そこでは電源開発がMOX燃料を燃やす予定で原子力発電所を建設中である。太平洋に面した下側の東通村にも東電と東北電の原子力発電所があり、むつ市には使用済み核燃料中間貯蔵施設がある。

そして半島の真ん中に位置する六カ所村の核燃料サイクル施設には、再処理工場、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、MOX燃料工場がある。
核燃料サイクルが破綻しているもとで、六カ所村の再処理工場のプールには全国の原発から使用済み核燃料が持ち込まれて満杯になっており、処理しきれないためむつ市に「中間貯蔵施設」をこしらえてしのいでいるのが実態だ。

「中間」とは名ばかりで、実際には行き場のない核ゴミの墓場なのである。それも満杯なものだから、山口県の上関に追加で中間貯蔵施設を建設しようというのである。
 

 自然環境の厳しい貧しい地域だったのに目を付けて、国策として核関連施設の建設を持ち込み、下北半島は戦後からこの方の原子力政策に振り回され、草刈り場と化した地域である。
そうして今や全国から持ち込まれた大量の使用済み核燃料が眠る場所となり、地震や津波によって万が一の出来事が起こった場合には、とり返しのつかない事態につながる危険性をはらんでいるのだ。
 

 気象庁の説明によると、今回の地震は日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定震源域に影響を与える場所で発生したもので、この地震の発生によって北海道の根室沖から東北地方の三陸沖にかけての巨大地震の想定震源域では、M8クラス以上の新たな大規模地震が発生する可能性が平常時と比べて相対的に高まっているという。
そして「想定されている最大クラスの津波を伴う巨大な地震が発生した場合、太平洋沿岸などの広い範囲で高い津波が到達する」と警戒を呼びかけている。まだまだ予断を許さない状態である。

 
 巨大地震が起こる度に身構えてしまうのは、福島第一原発の爆発事故という人類史上最悪の原子力災害を身をもって経験したからにほかならない。それはわずか14年前のことで、今もって汚染水を垂れ流し、デブリ回収など目処すら立たない状態である。

ところが一方では性懲りもなく原発の再稼働をやり、福島の二の舞いになっても知ったことかという政治が繰り返されている。福島事故の責任など誰一人問われることなく、逮捕されることもなく、東電にいたっては倒産するわけでもなく補償はすべて国におんぶに抱っこ。

すべてが有耶無耶のままに原子力村は息を吹き返し、巻き返しに出ているのである。地方に暮らす住民の生命や安全を犠牲にして――。


 青森における地震報道に際して、下北半島の核関連施設の危険性について触れるものは皆無である。

「ただちに影響はありません」と欺いて爆発事故まで至ったのが福島の前例であり、地震・津波の危険性に加えて、こうした施設の安全性がどうなっているのかもその都度注視すべきである。

武蔵坊五郎 

南海トラフ確率見直し 備えの重要性は変わらぬ
毎日新聞 2025/10/14 
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南海トラフ地震による津波の浸水を遅らせるため、高さ5メートルにかさ上げした堤防(左側)。かさ上げ前の堤防(右側)との違いが分かる=和歌山県串本町で2025年3月12日午後3時23分、安西李姫撮影

 いつか起きることに変わりはない。予測の数値に関わらず、必要な備えをしなければならない。

 政府の地震調査委員会が東海沖から九州沖を震源域とする南海トラフ地震の発生確率を見直した。
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主な海溝型地震の30年以内の発生確

 30年以内にマグニチュード(M)8~9クラスの巨大地震が起きる確率を「80%程度」から「60~90%程度以上」に変更した。別の算出方法による「20~50%」も併記した。

 南海トラフについては、地震による地盤の隆起も考慮に入れる手法で計算している。過去の記録の数値が不確かだとして、12年ぶりに計算方法を改良し、「60~90%程度以上」と幅を持たせた。

 ただ、この方法は確率が高く出る傾向があり、発生間隔から算出する通常の手法に基づく「20~50%」も示した。

 調査委は二つの方法について「科学的に優劣はつけられない」と説明する。一方、防災対策を着実に講じる観点からは、確率の高い方を強調すべきだと指摘した。

 しかし、2通りの数値が公表され、国民にとって分かりにくい形となった。防災対策を担う自治体からも戸惑いの声が上がる。

 地震発生のメカニズムは完全に解明されているわけではない。数値に幅が生じたことは、今の科学の限界を示しているといえる。

 そもそも、従来よりも低い確率が示されたからといって、警戒を緩めるべきではない。

 調査委は全国の地震の発生確率を評価しており、26%以上を最も警戒が必要なレベルと位置づけている。

 南海トラフ地震は90~150年程度の間隔で発生してきた。前回から約80年たっており、いつ起きてもおかしくない。

 国の被害想定では、死者が最大29万8000人、経済被害は最大292兆円に上る。耐震化や避難体制の整備などを加速すべきだ。

 1995年の阪神大震災、昨年の能登半島地震のように住民の想定を上回る甚大な被害をもたらすことも少なくない。

 国と専門家は、予測の不確実性を含めて説明を尽くす必要がある。自治体は対策を点検し、住民も日ごろから備えを進めることが求められる。数値に振り回されないことが肝要だ。

南海トラフ地震の発生確率「20~50%」
「60~90%以上」併記に 東京新聞報道で
「80%」の根拠が揺らぐ 政府の地震調査委員会
東京新聞 2025年9月26日 17時00分

 発生確率をまとめた長期評価を見直し、「20~50%」と「60~90%程度以上」と両論を併記した。

東京新聞の調査報道で、従来の確率の根拠とされていたデータの信用性が揺らぎ、不確実性を考慮した。ただ「疑わしきは行動せよ」という防災上のスローガンに従い、「60~90%程度以上」を強調した。(小沢慧一)

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◆「はっきりとした発生時期は示せないが、対策を」

 調査委はこれまで発生確率を前面に出してきたが、具体的な数字の独り歩きを防ぐため、今後は発生確率別に「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」のランク表記を推奨する。南海トラフ地震は、最も発生確率が高い「Ⅲ」とした。
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 委員長の平田直・東京大名誉教授は「地震活動も私たちの知識も不確実で、残念ながらはっきりとした発生時期は示せない。だがこれまで通り発生確率が非常に高いと考え、対策してほしい」と呼びかけた。

 見直しで焦点となったのは、南海トラフ地震の発生確率の算出のみで使われている「時間予測モデル」の妥当性。2001年に最初に発表された当初から、このモデルが使われている。

◆見直した「時間予測モデル」 データは1地点のみ

 1700年代以降の3回の地震による室津港(高知県室戸市)の隆起量と発生間隔を基に算出するモデルで、2013年評価では、30年以内の発生確率が「60~70%」とされた。地震が起きなければ毎年確率が上がり、2025年1月に「80%程度」となった。
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高知県立高知城歴史博物館に寄贈された久保野家の古文書
5=高知県立高知城歴史博物館で(小沢慧一撮影)

 だが、このモデルは室津港1点のデータに依拠し、地震学者から「科学的に問題がある」と批判されてきた。東京新聞と橋本学・京都大名誉教授らが共同で、室津港の隆起量を示す古文書を調べた結果、測量した場所や日時、計測器具の長さの単位が不明で、港自体も工事で掘り下げられている可能性が浮上した。データの信頼性が大きく揺らぎ、見直しにつながった。

◆他の全地域で使われるモデルでは「20~50%」

 今回の改定では、隆起量の誤差を考慮して確率を算出するために時間予測モデルに手を加えた結果、「60~90%程度以上」とした。

 南海トラフ以外の全地域の発生確率で使われている単純平均モデルで算出した「20~50%」も併記した。

 調査委は両モデルに科学的な優劣はないとしつつ、高い確率を強調した。2013年評価でも単純平均モデルでは「20%程度」だったが、防災意識の低下や予算獲得を懸念する意見があり、目立つ扱いにされなかった。

 南海トラフ地震 東海の駿河湾から九州の日向灘沖にかけた海底に伸びる溝状の地形(トラフ)に沿って起きるとされる巨大地震。内閣府は最大マグニチュード(M)9クラスの地震が発生した場合、31都府県764市町村が震度6以上か高さ3メートルの津波に見舞われ、最大29万8000人が死亡すると想定している。

地震調査委員会はM8クラスは100〜200年、M9クラスは数千年以上の周期で発生すると推定するが、次が最大クラスの可能性もゼロではないとしている。

 地震調査委員会 阪神・淡路大震災で地震の研究成果が国民に伝わっていなかった反省から設立した政府の特別機関「地震調査研究推進本部」の下部組織。地震学者を中心に19人で構成し、地震の発生確率などの予測をまとめる「長期評価」を検討する。

防災の日に考える 地震の備え、日ごろから
東京新聞 2025年9月1日 07時09分
東京新聞2023-07-28 085056
 この夏、二つの特徴的な地震が起きました。一つは鹿児島県トカラ列島で続く群発地震、もう一つは7月30日にロシア・カムチャツカ半島沖で発生したマグニチュード(M)8・8の巨大地震です。共通するのはなぜそんな地震が起こるのかよく分からないという点。いわば「謎の地震」なのです。

 トカラ列島の悪石島と小宝島の周辺海域では6月以来、震度1以上の地震が2千回以上も起きています。7月3日には悪石島で震度6弱の強い揺れが観測され、政府の地震調査委員会は臨時会合を開きました。

 地下のマグマなどの動きやプレートにかかる力と関係がありそうですが、観測データが少ないこともあり地震の仕組みはよく分からず、多くの委員が一致するような説明には至りませんでした。

 「委員会としては分からないというのが答え」。平田直委員長は記者会見で地震多発の原因について、こう述べています。

◆M9クラス地震の衝撃

 カムチャツカ沖の地震も地震学者を悩ませています。この海域では1952年にもM9の地震が発生しているからです。わずか73年前のことです。巨大地震の中でも特に規模の大きなM9クラスの地震が、同じ海域で、数十年の短期間で繰り返すとは考えられていなかったからです。
 東日本大震災のような日本海溝でのM9クラスの巨大地震は、500~600年程度の間隔、2004年にインド洋で起きたスマトラ沖地震(M9・1)も数百年に1度の地震と考えられています。巨大な地震はエネルギーの蓄積に時間がかかるからです。

 地震調査委員の一人は「M9級の地震を繰り返すようなエネルギーがいつ、どのように蓄積されたのかすぐには説明がつかない。多くの地震学者には衝撃だと思う」と話します。何か理解していないことがあるのではないか、との不安があるのだといいます。

 こうした「謎」に悩む一方、地震調査委員会は、日本国内の主な活断層が30年以内に地震を起こす確率を計算する「長期評価」を進め、強い揺れに襲われる全国各地の確率を示す「地震動予測地図」も公表しています。

 日本列島の南に位置する南海トラフで巨大地震発生の恐れが高まったと気象庁が判断した場合、注意を呼びかける「臨時情報」を出す仕組みになっています。

 ここで首をかしげる方もおられるでしょう。地震についてまだ分からないことがあるのに、予測や情報が出せるのだろうか、と。

 臨時情報が出た後、巨大地震が発生する確率は0・5%程度とされます。また、巨大地震の前に必ず臨時情報が出るわけでもありません。むしろ、臨時情報が出されず、突然、南海トラフ地震が起きる場合がほとんどだとも説明されています。

 臨時情報は「ほとんど当たらない」けれども、役に立つ可能性が少しでもあるなら出しておこう、という類いの情報なのです。

◆不確かさの説明足りぬ

 日本で近代的な地震観測が始まって150年あまり。密度の高い観測網が敷かれたのは阪神・淡路大震災の後で、まだ30年足らずです。100年単位あるいは千年単位という時間軸で繰り返す地震の全体像を理解するには、あまりにも短いのです。謎だらけなのは当たり前で、確度の高い情報は、残念ながら出しようがないのです。

 そうした不確かさと、不確かな情報をどう受け止めるべきかが十分に説明されていないことが問題でしょう。昨年8月、臨時情報が初めて出た際には、列車の運行制限や海水浴場の閉鎖など、過剰ともいえる自粛を招きました。

 発生に至る仕組みには謎が多いのですが、地震が起きたときに地盤がどう揺れるのか、どうすれば建物が壊れるのを防げるか、については理解が進んできました。

 発生時期は分からないにしても強い地震が起きれば、電気や水道などのインフラが使えなくなり、食料の流通も滞ることは明らかですので、確実にできることから備えておくことが大切です。

 食料や水の備蓄、家具の転倒防止のほか、自治体がつくる「揺れやすさマップ」などで自分の住む場所の揺れやすさを知ることも、備えにつながります。

 繰り返し言われてきたことですが、地震などの大規模災害には、いつ起こるか分からないという心構えで日ごろから備えておく。二つの地震はその大切さをあらためて思い出させてくれました。

津波到達予想時刻の「7分後」にアナウンス
万博協会が対応を陳謝
毎日新聞 によるストーリー
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大阪・関西万博のポスター=京都市西京区の阪急嵐山駅で、佐藤賢二郎撮影

 ロシア・カムチャツカ半島付近を震源とする地震で大阪府内に津波注意報が出たことについて、日本国際博覧会協会(万博協会)は30日、大阪・関西万博の会場内でアナウンスをしたのが午後0時7分で、府内への津波の到達予想時刻(正午)に間に合わなかったことを明らかにした。万博協会は「改善の余地があり、申し訳ない」と陳謝した。

 万博協会によると、30日午前9時40分、府内に津波注意報が出たのを受け、午前10時に石毛博行事務総長をトップとする災害対策本部を設置。約30分後に会議を開き、万博会場の地盤はかさ上げされ、予想される津波の高さ(1メートル)より8メートル高いことから、パビリオンやイベントは通常通り運営することを決めた。防災実施計画に沿って対応したという。

 しかし、地盤がかさ上げされていることや、通常通りに運営することについて、場内で放送したのは午後0時7分にずれ込んだ。万博協会は「大阪府や市と連携し、より安心に感じてもらうために調整し、結果的に遅くなった」と釈明した。

 万博会場への交通アクセスには影響が出た。午前10時半からは海抜ゼロメートル地点にある桟橋の使用を停止し、水上交通の運航を取りやめた。また避難指示が出た兵庫県尼崎市内の駐車場は午前10時20分以降、受け入れを取りやめ、シャトルバスの運行を停止した。【長沼辰哉】

関連するビデオ: 大阪万博で津波注意報の周知遅れる 情報提供は到達予想時刻のあと (テレ朝NEWS)

大阪関西万博で津波注意報の周知が遅れ、情報提供は到達予想時刻後でした。万博協会は正午過ぎに場内放送やアプリなどで注意報が発表されていることと、万博会場はかさ上げされていて津波の影響を受けないことから通常営業を続けることなどを来場者に伝えました。注意報の発表から2時間以上が経過したことについて、万博協会の幹部は。

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テレ朝NEWS
大阪万博で津波注意報の周知遅れる 情報提供は到達予想時刻のあと

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