「十年先もきっと 僕は





自分の事ばかり
誰かの幸せを願って歌えるのなんて
何百年先だ
修行が足りないな」
(アルバム「BOY」収録
ネズミハナビ/裸の君の笑顔をもう一度メチャクチャにしてやりたい)

十年、経った。
2020年のことなんて、
この唄を作ったとき、
本気で想像していなかった。

燃えるような激しい恋をして
自分で勝手に不安になって
壊して
切なくなって。
時には、
別れの後もずるずると逢い続けることもあった。
もう、
別の恋人が居るひとと、
どうしても、
お互い抑えられなくて、寝て。
そして、
二人して泣いて。
そういうこともあった。

こんな事、
立場上、書くべきじゃないのは、
じゅうぶん分かってる。
でも、書く。
かつて愛してくれた昔の恋人たち。
大好きにさせてくれた人たちのことは、
十年経った今でも、
素敵な子だったな、
最高にいい奴だったな、
って思っている。
相手は・・・
そう思ってない人の方が多いかもしれない、とは思うけれど、ね。笑
昔、
道ならぬ恋に悩む俺に、数少ない女友達が
「どんな時でも、
人を好きになるのは素敵なことだよ」
と言ってくれた。
この言葉には、
苦しい時に随分救って貰った。
大好きだったのにな。
何も、あげられなかったな。
辛い思いを随分させたよなあ。
こんな俺を、たとえ少しの間でも、
好きになってくれて本当にありがとう。
思い出すだけでも、
泣けてきてしまうような恋愛が、俺にだって、ある。
あるさ。

俺にはバンドで成功する才能は無いのかもしれない。
最近いつも不安になる。
・・・最近、ではない。
15年間、ずっと不安だよ。
そんな時こそ、
「君なら大丈夫だよ」
って、
思い出の中のあの子が、
言ってくれたりして。
やっぱ、
十年先も、
自分の事ばかりだな。
苦笑いで泣く。
そんな気分です。

そんな自分の事も愛せるといいですね。