中邑真輔 技の名は「ボマイェ」
安定した新日本プロレスに混沌をもたらす中邑真輔選手。
そのフィニッシュムーブとして現在多用する、
座り込んだ相手へのエグい顔面ひざ蹴りに「ボマイェ」と命名した。
どこかで聞きなじみのあるこの技名で、
中邑流ストロングスタイルを体現していく。
【ボマイェ(Boma ye)】
中邑真輔選手が使う、顔面への膝蹴り。“ケイオス”入りしてから多用していたが、
8月6日、
大阪府立体育会館大会 で改めて命名。
意味は新日本プロレス公式サイトによると「スワヒリ語でキル・ユー」。
日刊スポーツによると「バントゥー語でやつを殺せ」。
【ボンバイエ(BOM-BA-YE)】
モハメド・アリ伝記映画「アリ・ザ・グレーテスト」の主題歌「ALI BOM-BA-YE」に由来。
のちにアリは対戦したアントニオ猪木を称え、曲を贈り、猪木の代名詞となる。
スペルはザイール・キンシャサで行なわれたジョージ・フォアマン戦で
地元観客から繰り返し叫ばれた「ボマイェ(Boma Ye)」(意味は後述)を、
現地表記を知らない作詞者がアルファベットに書き起こしたことから来ている。
【ボマイェ(Boma Ye)】
ザイール(現コンゴ民主共和国)地区で使われているリンガラ語で
「やつを殺せ」「やっちまえ」の意味。ボンバイエの語源である。
【ンボマ(Mboma)】
カメルーン出身のプロサッカー選手、Henri Patrick Mboma。
発音しづらいとの理由で日本語表記は「エムボマ」。
1997年にJリーグのガンバ大阪に移籍し、浪速の黒豹と呼ばれ活躍。2005年引退。
【マッスルボマー(MUSCLE BOMBER)】
1993年7月にカプコンから発表されたプロレスを題材とするアーケードゲーム。
キャラクターデザインは北斗の拳の原哲夫。のちにスーパーファミコン用ソフトとしても移植された。
ということで、神の子の技名は、神・アントニオ猪木氏をさらに遡った所にあり。
スワヒリ語説、バントゥー語説、リンガラ語説など諸説ありますが、
ザイール・コンゴ地域では数百とも言われる様々な言語が入り乱れ、
仲介言語としてそれぞれ発達しているとのことですので、
本当の語源がどれになるのかは、ちょっとわからない。
ちなみにマッスルボマーのアストロ選手の元ネタはエル・ティニエブラスさんだと思うよ(大脱線)。
なお、この技の切れ味を増すためにと、中邑選手は今年6月から
神奈川・川崎市にある「
インスパイヤードモーション・キックボクシングスタジオ 」での練習を開始
WFCAムエタイ世界ライト級王者の桜井洋平選手、
そしてNJFKスーパーウェルター級1位の太陽照明選手を相手に日々スパーリング。
技のイメージはかつて総合のリングで対戦した「
イグナショフのヒザ蹴り 」だそう。
って苦汁をなめた技じゃないか。なかなか興味そそる部分ついてきます。
思えばリベンジマッチの立会人がボンバイエさんだった。
ユークス体制化となり、安定して安心してみられる新日本プロレスではありますが、
さすがは「プロレスの変態」とkamiproに表された中邑選手。
その中にあえて不安定で危うすぎて、それでも刺激のあった時代の陰を「悪」として注入する。
ケイオス(混沌)。それは軍団名ではなく、不確定要素の強い、状況の名前。
Posted by ryosijj at 01:00│
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詰まるところ、中邑さんが本当に目指しているものは何なのか・・・
本当に「ストロングスタイルの原点」そのものなのか・・・
まだまだ中邑さん本人にしかわからない秘めた思いがあるような気がします。
こうしていろいろと考えさせられているあたり、会場ではブーイングを飛ばしつつも気付けば中邑さんのプロレスに少しづつ引き込まれている自分がいるようです。
個人的にプロレス技の名前には、
・その技を想起させてくれるか
・語呂のよさや響きのよさ、言いやすさ
を求めてたりします。
こういった面だとドラゲー勢はしんどいですね。ゴライアスバードイーターはともかく、
ネジと橋なんて見なけりゃどんな形の技かなんてわからない(笑)
でも、仮にも正義の、子供達のヒーローたるレスラーが、技にデストロイっていれちゃうのはどうなのさ。
ボク桃太郎のなんなのさ。
そういえば最近は技名募集も企画されなくなっちゃいましたね。閃光魔術が最後でしょうか。
不思議と負の要素や暗さを感じるネーミングです。
中西さんならまんま「イグナショフ」と命名してそうだ。
●かわいいブタさんへ
わかりにくい現象を考えさせることもプロレスと説く中邑選手。
「?」だらけじゃそれもまたダメだけれど、
今の安定感ある新日本でのこういう提示は
いろいろ思いを巡らせることもでき面白いものです。
●トロピカリさんへ
「ボマイェ」はかち上げるイメージが「っぽい」かな。
走りこんで「ボマイェ」。
背後から「ボマイェ」。
>そういえば最近は技名募集も企画されなくなっちゃいましたね。閃光魔術が最後でしょうか。
NO LIMITの合体技、リミットレス・エボリューションがそうだったかな。
石狩選手(当時)のスクリューハイキックは結局どうなったんだろう…。
http://www.njpw.co.jp/result/index.php?COM=result_disp&SRNO=49&TKNO=6&MTCH_NUM=1&CRS_NO=0
●エンドさんへ
>中西さんならまんま「イグナショフ」と命名してそうだ。
マッケンロー、マナバウアーに続け!
この真っ正直さが中西選手らしい。ってマナバウアーは若干違うけど。
あらま、マッスルボマーとは懐かしい。
自分はスーパーマッスルボマーが格ゲー化してて好きでした。
アストロは確かにティニエブラスな感じですが、
なんか超能力的な感じで気味悪かった。
中邑はエルニーニョとか、英語以外を付けるのは良いと思うけど、
この膝は後藤的な和風な名前が合う気もしました。
シンプル系の技といえば、スライディングDの膝版(安易にスライディングニー)とか、
ヘッドスライディング版を田中に使ってほしいとか妄想を繰り広げています。
イノキボンバイエは日本中のチビっ子が「猪木ガンバーレ!」と空耳アワーでしたね。
ナカムラガンバーレ!
俺は別に「殺気」とか「ストロングスタイル」とかそういったこだわりはないんですよ。選手が客をアッと言わせる技、目を背けたくなるようなこの技を食らったら3カウントだわ的な技、そういった技を締めに持ってきて、それで飽きない攻防、その試合に至るまでの感情移入できるストーリー、こういうプロレスなら素直に勝者にも敗者にも拍手を送れる。
中邑、いいですねぇ〜。
色んな意味で最近の中邑は頑張ってるように感じます。デビューからアメリカ遠征するまでは本当に嫌いだったんですがw
ランドスライドはまだ「軽い」という印象のあるフィニッシュですが、この技だったら。
名前もいいですねw大阪ドームで猪木から張り手を食らった時を思い出しましたよw
インテリとか、出身大学を言われると、拒絶反応を示す真輔ではありますが、やはり、その欠片を感じざるを得ない技のネーミング。まあ、誰かさんを想像してしまいますが、良いでしょう(笑)
G1は、入場曲もサブコンに戻したので嬉しい♪やっぱり、この曲良いですし、真輔に、合っていますもの。
ボクシングは、やはり、そうですか。前回のツアーで、一瞬、そんな技を出した真輔。1ヶ月で、あそこまで、出来るのは、やはり、格闘センスはありますね。
会場人気やファンの声援が、少なかろうと、今の真輔は、関係ないでしょうね。自分の信じる道を進んでいるから。
応援しているファンは、たくさんいますよ。
天山に勝利後の中邑のコメントがいいですね。
「マジほんと、殺せばよかった」
自分はなかなか会場にもテレビも観戦できてないのですが、中邑の魂と姿勢が伝わります。
一流というのは言葉だけでもプロレスができるのだなぁーと思います。
ゾック、ゾックするやろっ!
初期のシャイニングウィザードはボマイェみたいな膝蹴りでしたよね?
危険だってことで現在の形に落ち着いたと思うのですが、そのへんどうなんだろう。
非常に説得力のある危ない技ですよね。
殺気のある戦いが『ストロングスタイル』とするならば
今の中邑にマッチした極め技だと思います。
プロレスに対するストイックな姿勢は共感できます。
かつてG1用の武器としてエルニーニョ、羅骭下といった技を習得したこともありました。
今回のボマイェは大きな武器になりそうですね。
乱発・乱用して価値を下げるような真似だけはやめてください。
ダメ・絶対!!
洋央紀選手との試合が正々堂々たる内容で非常によかった。また、洋央紀選手のコメントも潔くてまた非常によかった。
さて、ボマイェについて。私はすっかりポルトガル語かと予想していました。しかし、語源がアフリカ地域だったとは。あと、スワヒリ語でクマモトはすごい意味になるのです…。
中邑の残りのG1の相手は永田と中西。
中邑が全勝で決勝に行くのか、そうはさせないのか。
今年のG1、なんかおもろいぞー!
あと少しでG1完全制覇でしたが、9.27でG1決勝で敗れた真壁選手とのIWGPのベルトを掛けた再戦があります。
CHAOSを結成してからはファイトスタイルに殺気がみなぎっていて、他のCHAOS選手が凶器を使って攻撃する場面をよく目にしますが、中邑選手は自らの肉体を凶器にしている印象を受け、G1で猛威をふるった新必殺技ボマイェは象徴的だと思います。
G1後「転んだらまた立ち上がればいいんですよ」とコメントされてますが、雪辱を期す中邑選手の戦いぶりに注目したいです。