2013年04月15日

「出たー! はさみわざー!」 草剛アナのプロレス実況

KUSANAGI「出たー! はさみわざー!」
年に1度のペースで放送されている特別番組「SMAP☆がんばりますっ!! 2013」が
2013年4月14日、テレビ朝日系24局ネットで放送された。
SMAP5人が毎回、体を張って挑戦するこの番組。
第5弾となる今回は、テレビ朝日新入社員として、テレビを作る裏方修業。
草剛さんはアナウンス部に配属され、プロレス実況に初挑戦した。
番組ではアナウンス部で、発声法、滑舌、アクセント、鼻濁音、表現力など、
アナウンサーとしての基礎研修を行なうところからスタート。
いまや「憧れの職業」にも数えられ、華やかに見えるアナウンサーは、技術のかたまり、表現の職人なのです。
早口言葉に挑戦する草剛アナウンサーの姿は、いつかの青いアナウンス特訓を思い起こさせましたゼアッ!
ニュース原稿読みに挑戦した草アナの最終目標は、新日本プロレスでのプロレス実況。
宮嶋泰子アナからスポーツ実況のセンスに太鼓判を押された後、いよいよ実況チャレンジへ。

場所は新木場1stリング。プロレス班担当として、野上慎平アナがレクチャーします。
原稿がない実況は、地道な下調べから。知識にないことはしゃべれません。
野上アナは取材をもとにした特製ノートを見せてくれます。
参考にした草アナも、担当試合に出場するプロレスラーへインタビュー。
必殺技は何か、どんなファイトが得意なのか。基本的なことから、試合への意気込み、パートナーとの関係性まで。
実況はときに選手の代弁者。コトバにするのに必要な、土台となる情報を集めるのです。

■棚橋弘至 & 真壁刀義 & 後藤洋央紀  vs 中邑真輔 & オカダ・カズチカ & YOSHI-HASHI
まずは野上アナが実況実践。プロレス実況の「スゴわざ」をポイントポイントで教えます。
(1)試合前はなるべく仰々しく煽ってみる。
(2)連打する技は雨に例えるとハマる。
(3)突然の場外乱闘はモニタリングよりも目視で実況。
(4)きれいに決まった技は語尾を十分に伸ばす。
(5)けしてどちらにも偏らず公平な実況を心掛ける。
(6)ダメージ中は思いを乗せると心に刺さる。
(7)パフォーマンスにはしっかり乗っかる。
(8)大技は最高の形容で表現。
(9)トップロープに登ったら大技を叫ぶ用意。
(10)勝敗後は必ず思いを入れて締める。

なるほどと思える古舘―辻―吉野―野上と受け継がれる絶叫系アナウンス・マル秘必携テクニック。
初めてプロレスを観た草アナは「野上さんも戦ってるんですね」と感想をいう。
そう、飯塚高史選手に襲われ半裸にされて、ときに金粉で塗りたくられて…
否、これらテクニックも大事だけれど、選手に気持ちをマイクに乗せて、
戦うようにコトバを編むのが一番大事なことなのです。さあ、草アナ。実践へ!

■KUSHIDA & BUSHI  vs 高橋広夢 & 渡辺高章
入場シーンに思いを込めすぎ、事前取材で用意していたフレーズを全部しゃべってしまう草アナ。
もうここからは、目の前のできごとをまっすぐしゃべっていくほかしかない。

「くっし!」「ぶっしドロップキック!」「ヤングライオン!」「ヤングライオン!」
「(チェーンレスリングを見て)関節を取り合ってるぞ! 技が早くて見えない!」
「ヤングライオン攻めているぞ! えびのようにまがっているぶっし!」
「これはなんだー! 2.9ー!! 2.9ー!!」
「高橋、ぶっしをリングに上げた!」「ヤングライオンつよーい!」

草アナは目の前のできごとを、連呼します。でもリズムは途切れない。
プロレス技の名前なんてわからない。でもそれでいいのです。
あるタレントさんが番組の企画でプロレス実況に挑戦した際、プロレスを知ってるがために、
のど元まで出ている技名が出てこなくってしどろもどろになり、
場をつなげようとするがあまり「さあ!」「おおっと!」と感嘆ばかりで反省しきりになっていました。

常に状況が動くから、プロレス実況はスポーツ実況の中でも非常に難しい。
頭でっかちになればなるほど、意識が実況にいかなくなる。
数少ないプロレス知識と、事前に集めた情報をもとに、草アナは続けます。
6.4メートル四方で起こるありのままに驚き、心躍り、メモ書きは握りしめて。汗ほとばしるヤングライオンに味方して。

「でたー! はさみわざー! ヤングライオンつよーい!」
「トップロープから、そっからキックー! ミサイルキック! はさみうちー!」
「まさかのヤングライオンが、先輩を追い詰めているー! 友情パワーが出ているぞー!」
「あぶなーい! ミッドナイトエクスプレース! 決まってしまったー! ざんねーん!」

メモ書きは右手に握りしめてクッチャクチャ。とっさに出てきたフィニッシュムーブは、
野上アナのレクチャーなのか、しっかり頭に入れていたのでしょう。
番組では「(5)けしてどちらにも偏らず公平な実況を心掛ける」を満たしていないとNGサインを出されてましたが、
気迫が命のヤングライオンの試合だもの。肩入れ感情移入は全然ありなんじゃないかなあ。

「なんか気持ちを伝えるってのが、一番大事だなって。達成感ありますね。」
草アナはほっとした表情で、この日の仕事を終えた感想をもらします。
喉は枯れ気味、興奮のあまり身は乗り出し、終盤にはモニター観ずにリングにまなざし。
口だけでなく、体全体でのアナウンス。試合の熱さ、伝わりましたよ!

アナウンス部部長からの評価は「状況判断能力は高く、実況アナの素質あり」。
「ただし根本的にかむ癖が抜けないため、42点」と辛口でしたが、プロレスファンとしての素質は100点でした。
ぜひまた、気持ちを伝えに、プロレス実況してください! そのときはぜひ、飯塚さんの試合もありで!



映らなかったところにもドラマはある。

【公式サイト】
テレビ朝日|SMAP がんばりますっ!! 2013
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この記事へのコメント
(9)トップロープに登ったら大技を叫ぶ用意
「おぉっと、何もせず降りた!ドラゴンリングインだぁーっ!」
老練の古参レスラーの試合でなくヤングライオンの試合を選んだ方もお手柄ですね。
Posted by TJS at 2013年04月15日 08:39
ドロップキック、ラリアット、ミッドナイトエクスプレス、
この三つだけ技名でてきましたね。ボストンクラブすらわからない。
しかし、おかしなフレーズ言いながらも途絶えさせないのはさすが。
偏りは青義軍ジャスティス野上もかなりのものなので無問題w。
他のメンバーのワイプがちょっと冷め気味な事以外はおもしろかった。

コーナー冒頭、アナウンス部に行った時に居た田畑アナ。
歴代のテレ朝ワープロ実況で一番好きなので、また聞きたいなぁ。
Posted by X at 2013年04月15日 08:41
野上アナは「ジャスティス」を名乗ってる時点で猛烈な肩入れを… というのは野暮ですかね(笑)。
いやあ、でも素敵な一夜でした! 声援もいっぱいありましたね!
Posted by マウンテン at 2013年04月15日 13:51
現場にいました、俺も。

確かにTVガイドの通り、草なぎさんの実況が聞こえて、
思わず笑いがこぼれてしまうって事が最初ありました。
ところが、途中からお客さんが草なぎさんに対抗意識を持ったのか、
草なぎさんの声が少しでも聞こえたら、それを掻き消すため、
どんどんボルテージがアップしていたのです。
だから試合の中盤からは、もう草なぎさんの声があまり聞こえなかった。
さすがに立ち上がった時は、お客さんのほぼ全員が一度は目を奪われたでしょうけど。

会場がヤングライオン推しだったので、草なぎさんもつられましたね。
エルボーや張り手の打ち合いで「おい!おい!」と客が叫び始めたら、
草なぎさんもつられて「おい!おい!」って言ってましたから。

草なぎさんも素晴らしかったですが、野上さんですよ。
この人はどうしても飯塚選手に襲われるのでヘタレなイメージがありますが、
飯塚さえいなければ、ちゃんと仕事が出来る人なんです。

映像の主役は草なぎさんだったけど、棚橋さんのマイクやエアギターの放送も見たいなぁ。
構成の都合上、「愛してま〜す!」の後に披露(いつもと逆)と記憶してますが。
主役や視点を変えるだけで、同じ出来事でも、
こんなにも印象って変わるのかと改めて気づかされました。
Posted by オールアクセプター at 2013年04月16日 00:55
●オールアクセプターさんへ
おお、羨ましい! 野上アナもテレビだけでは伝わらなかった現場の模様を更新してらっしゃいますね。
http://ameblo.jp/anapro/entry-11511608545.html

別の方のツイートでは、草なぎさんが思わず椅子の上に立った時、椅子を支えていたのが野上アナだったとか。
こういう小さな逸話に思わず胸が締め付けられてしまいます。
いいなあ、いいなあ。プロレスっていいですねえ。
Posted by 漁師JJ at 2013年04月16日 01:43