January 2014

January 24, 2014

ジャーナリズムについて

半藤一利著「戦う石橋湛山」を読了。
彼の唱えた「小日本主義」とは「資本は牡丹餅、土地は重箱だ。入れる牡丹餅がなくて重箱だけを集むるは愚であろう。牡丹餅がたくさん出来れば、重箱は隣家から喜んで貸してくれる」。即ち日本の国策の基本は、「領土拡大より資本充実にある」との信念であった。
湛山の出版社は小さくとも、彼の言論主張に対して「輿論はかならず沸騰して従ってくれ、いずれ大勢となるであろう」との期待を裏切ったものは、 軍部と新聞論説の結託であり、特に朝日・毎日の大資本の新聞は 報道戦で機動力最新機械力で戦争ニュースで販売実績を挙げたのである。一部識者の間で「新聞社後援・関東軍主催・満州戦争」との揶揄したほどである。
司馬遼太郎が「魔物」とした「統帥権」も、発端は軍よりも新聞が創り上げたものであるし、国際連盟脱退も軍に先だっての世論を誘導したのは新聞であった。
政府権力側の四つの枠(教育、法体系、言論統制、情報の一元化)での締め付けに対して、国家の弾圧に対する抗議を付託されているのが、ジーャナリズムである。 その期待値として新聞雑誌の購入という対価を国民は払っている、マスコミはその支援で成り立っている、という使命感と自覚がジャーナリストには必要であろう。
国民の側からは、「言論の自由」についての「輿論と世論」の相違、「輿論パブリック・オピニオン」と「世論ポピュラー・センチメント」の相違への注視である。
「輿論に訴えも者」と「世論に阿る者」の相違。「言論の自由」について論ずる時、この論点を忘れてはならない。


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ryosuke_hara at 17:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

January 16, 2014

ジャーナリストの責任

昨年、蔵書を処分した際、昭和史関係のものは残した。その両者の対談である「そしてメディヤは日本を戦争に導いた」を読了。
この対談は,このたびの憲法改正案の提示や秘密保護法の制定の世相に「言論・出版の自由」への危機感を抱いたことが契機であるという。「国家権力の在り方を監視制限するジャーナリズムの健全さ自由闊達さこそが、国民の自由を支える根幹である」との指摘に異議はない。
日本のマスコミ特に新聞は、つい先日の終戦まで軍部と結託し戦争を扇動して実績を挙げてきたのである。戦後、【羹に懲りて膾を吹く】の類で一様に権力批判一点張りの姿勢であり、かってとは真逆の思想であってもその体質は変わっていない。まず社説や論説や記事に署名して責任を明らかにし、その社その人独自の見解を披瀝し国民に判断の材料を提供する姿勢を示すべきであろう。永くマスコミ界の長老格の両者ならば、このことへの指摘こそ出発点であるべきだろう、
これまでは、ジャーナリズムは発信する情報に関して精査し確認する「情報の送り手」としての責任を負っていた。現在はネット社会と言われる。いままでは「情報の受け手」であった個々人が、発信する情報の内容の真実性を精査することなく「情報の送り手」となる時代である。安易な自称ジャーナリストが横行することは憂うべき事態である。
ますますジャーナリズムの使命感と自覚を持たねばなるまい。


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ryosuke_hara at 09:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

January 06, 2014

登竜門

昨年末、学生時代に引き戻された。私が政治に興味を抱いていたのはその頃からである。当時の政治家を話題にした安藤俊裕著「政客列伝」に出会い正月中の読み物とした。トツプにはならなかったが、時として歴史を変えるほどの影響力を発揮した十人の政治家を取り上げている。
そのなかで、あらためて椎名悦三郎に興味を魅かれた。
外観・風貌・経歴からおよそ適任とは誰も思わなかった外務大臣に就任し、韓国との国交正常化 特に戦争賠償に代わる民間無償経済協力の規模などの基本条約の締結に尽力、また、日中国交回復による台湾との国交断絶の危機に際して、台湾政府と亜東関係協会方式による経済文化人的交流を堅持させた交渉、更に田中退陣後の「椎名裁定」により収拾させた手腕と、その後の「椎名の政治の近代化・浄化」への期待と「三木の世論迎合的政治の実態」とのギャップの苦悩など、飄逸とした人柄に几帳面で緻密な一面を観るからである。
読後、今の日本にこの様なしたたかさを持ち合わせた政治家がいるだろうか?今日の政治家の登竜門に狭さ、すなわち 日本の政党の組織の実態から観て我が国で小選挙区制度は適当なのか?また、ここに登場する政治家では、国会議員と地方議会議員を兼ねていた人材も居た。この仕組みを現在では、政令都市を選挙区とする県会議員の定数の配分に参考と出来ないか?と思った。


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ryosuke_hara at 22:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)