February 26, 2011

吉田松陰

大佛次郎著「天皇の世紀」が文春文庫として再版された。
その第一巻は、明治維新の先駆者であった吉田松陰の生き様を扱っている。
どれほど遠方でもあっても自分の脚で歩くより他なかった時代に、北は青森から南は長崎まで、ひたすら実直に、何かに憑かれたように同憂の士を求めて歩き続けた青年。
獄に幽閉されながらも生来の純粋のものが、わずか三十歳の短い人生を通じて素朴に燃え続け、その生き様が一部の貧しい武士達に、否むしる貧しいが故に打算もなく倫理的に高貴な精神の持ち主達に、野火の如く点々と自然発火を誘いながら自分は燃え尽き灰となって地に鎮まっていった人生であった。

彼の遺書「留魂録」の文末に
「若し同志の中に、其の徴衷を憐れみ継紹の人あらば、乃ち後来の種子未だ絶えず・・・」とある。
まさに「一粒の種」であったのである。


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ryosuke_hara at 11:51│Comments(0)TrackBack(0)

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