今回、「面白いとは何だろ」といろいろ考えてみたのですが、まずは「これが面白いと思わせる」作家の意気込みみたいなものが必要なのかなと。
もちろん殆どのクリエイターの方が、その一点をめがけて試行錯誤を繰り返しているのですが、「人を驚かす時には、静かに後ろから忍び寄る」とか「気持ちの余裕のあるときの方が笑える」「飛び上がる前には力を貯める」みたいな日常的な「あたりまえ」な作法を作品でも確実にやりとげる事が必要なんだろうと。
また、「雰囲気を作る」という作業も大切に思えます。別の言い方をすれば「空気を作る」でしょうか。始まりのロゴから、音楽、テンポ、編集等々が、すべて「その作品を面白くする」一点に向かうというのが意気込みなんだと。
まぁ「意気込みだ!」とはいっても、押し付けがましいコンテンツは不快感とさえなることもありますし、個人的には脱力系で面白い物を作れるクリエイターの人を大変うらやましく思ったりします。ただ脱力系コンテンツであっても、「ゆるいですよ〜」という雰囲気を大切にしていると思います。
作る空気にかんしていえば、「これはどんな作品なんだろう」という観客にとっては「0」のステップから、「面白かった」というステップまでに引き上げていかなければいけないので、「共有できる雰囲気や記号」を用いてゆく必要もあるかと思います。ある程度、「たのしそう」かっこよさそう」「怖そう」などどいう雰囲気作りには既存の作品の影響が出るのは、「しかたがない」というよりは、こちらの作品に入り込んでもらうために、まずは作品の方が歩み寄ってゆく「必然」なのかもしれないと思います。
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