かっこちゃんが、宮ぷーの意思を確認するために
「あかさたなスキャン」という方法をとっておられたことは
もう皆さんご存知だと思います。
私も良平が意識障害に陥った時に
なんとか意思を確認したい!思いを汲んであげたい!
と思って作ったのが「あかさたな表」だったのです。
5年前のことでしたが、同じようなことをやっていたのですね。
CIMG2339
これ、ひどい字でしょ?(笑)
でもね、必死だったんです。

良平が言葉を使えなくなって、意志が伝えられず
ひどい震えもあって書くことももちろん出来ず、
「どうしよう!どうしたらいい?!考えろ私!」
と必死になっていたころのことでした。
まだ意識は落ちていないかった頃なので、
良平本人も言葉が伝わらないもどかしさに
泣いて泣いて苦しんでいました。
病院につきっきりで泊まり込んでいたので、
生協に行って(大学病院なので)「何か使えないか?」
と探し求めてきたのが、最初は「単語帳」
英単語などを覚えるために一枚ずつめくっていくアレです。
そこに、あ、い、う、え、お・・と一文字ずつ書いて
それをあかさたな別にして紐にずらっとくっつけて、
良平のベッドの両端から吊るして、
良平が手でめくりながら言葉を選べるようにと
そんな思いで、ベッドサイドで作りました。
でもこれは体の震えが酷くなって使えなくなり、
次に生協に走って買ってきたのが「色紙」
これに、あかさたな表を書いて、良平に
一文字ずつ読んで指し示しながら
瞬きやかすかな頷きで答えてもらうという方法です。
看護師さんやお医者様にも使ってもらいました。

最初にこれで意思表示した言葉は
「子供扱いしないで」というものでした。
 
これを作成した日、研修医の先生が最終日で
その先生に「ありがとうございました」と、
物凄く不明瞭で時間はかかったけれど言えたので、
「すごいね!良平、良く言えたね!偉い偉い!」と、
私は手を叩いて褒めました。
私は、お礼が言えたことを褒めたのではなく、
言葉を言えたことが嬉しくて褒めたのですが、
彼には「ありがとうが言えて偉かったね」と
子供扱いされたと感じたのです。
それを言いたいのですが上手に言うことが出来ず、
この表を使って1時間くらいかけて
上記した「子供扱いしないで」という言葉を伝えてくれたのです。

ああ、ごめんね良平!そうじゃないのよ。
ずっと言葉が出なかったのに、それが出たのが
嬉しかったし、すごいって思ったの。
回復の兆しのように思えたのよって、
私のその説明に、彼はやっと笑顔になって
納得してくれたのでした。
でも、あの時これがなかったら、彼の言葉は聞き取れず
彼の心に傷を残したままになってしまっていた・・・
それを考えると、今でも怖くなってしまいます。

そして、これに1時間かかったことを踏まえて
また私は生協に走って、こんなのも作りました。
CIMG2333

要求がすぐに通じないことももどかしい苦しさです。
彼がいつも気にしていたことを拾い上げて
番号でも指し示せるようにしてみました。
CIMG2334
「ベッドをあげて」「ベッドを下げて」「体だけ起きたい」
「パジャマのシワが気になる」「体のどこかに何かが
挟まっていて痛い」
CIMG2335

「体の向きを変えたい①窓側に②洗面台側に
③上向きに④向きはいいけどもっと端っこに寄せて」
CIMG2336
「右の腎臓が痛い」「左の腎臓が痛い」「痛み止めを打ちたい」
「痛みの度合い1・2・3・4・5・6・7・8・9・10」
CIMG2337
「手の指をそらして欲しい」「足の向きを変えたい」
「うがいがしたい」「歯に何かつまっている」
「つまようじ又は歯ブラシ」
CIMG2338
「おなかがすいた」「のどがかわいた」
「布団をはいで」「布団をかけて」
「タオルケットだけかけて」「ナースコールして」

もう必死にサクサク作ったので酷い字ですが(汗)
こんな感じで、良平独自の希望を思い出して
表にしてみました。
図解にした体の向きや体位などもありましたが、
今はどこかにいってしまって見つかりませんでした。

でも、これらも意識障害が進むに連れて
全く役に立たなくなってしまいました。
それでも、良平の思いをなんとか汲み取りたい!と
必死に考えることで、色々思いつくことが出来たし
実際に短い間でもそれが出来たので
無駄にはならなかったと思います。
逆に回復途中にある方々には使えるかも、
そう思って乗せてみました。
色紙とマジックペンと思いがあれば簡単に作れます

頑張れ良平!闘病記」←6年間の闘病記録です。
意識障害は2007年1月から始まりました。