ある意味、メダルを取るよりも強烈な印象を残した浅田真央。 昨夜はガチで泣かされたなあ。 巷では、採点がおかしいという意見が多く出ているようやね。 キム・ヨナの点数に対しても韓国は大騒ぎのようで…… 俺、個人的にはこういう議論は、彼女たちの演技に水を差すだけで、 何のプラスにもならんと思うねんけど…… 問題になってるのはどうやら出来栄え点。 その名の通り、それぞれの技の出来栄えが良かった時に、 加点されるというルール。 それに対して演技構成点というのは、 事前に申請した演技内容の難度に対して与えられる得点。 浅田の演技構成66.34はもちろん、出場選手中ダントツ。 そりゃ、世界で一人しか出来ないトリプルアクセル飛んで、 なおかつ、全てのジャンプで3回転なんてこと、 他の選手に出来るはずがない。 もし、出来栄え点なんてモンがなければどうか? 浅田136.02 ソトニコワ135.84 キム・ヨナ134.99 浅田が一位である。しかも演技開始前にほぼ金が確定してしまう。 だってSPでコケてなかったら、恐ろしい点差になってた訳だから…… つまり競技としての魅力は大きくスポイルされてしまう恐れがあるということ。 そうなると、技の出来栄えの要素を増やし、 ただコケたコケなかった、だけの競技にならないようにしなければならない。 それが、今のフィギュアの採点方法な訳である。 しかもその採点基準は明確にされているから、 そこに不公平はないと思う。 金メダルのソトニコワと15歳のリプニツカヤ。 ロシアの二選手は自国開催のオリンピックに向けて、 恐らく現行採点制度で最も効率よく高得点が取れる演技を 時間をかけてじっくり準備してきたに違いない。 どうしても日本ではディスられることの多いキム・ヨナだが、 長い手足を存分に活かした演技の精度、見栄えはやっぱりスゴイ。 そしてそれは、現行の採点制度では高く評価される。 逆に、より難度の高い技に挑戦し、成功させることで 今の地位を築いた浅田にとって、 この採点基準は不利なこと間違いない。 浅田真央のスケート人生は、自らの技術を高めれば高めるほど、 フィギュアという競技をつまらなくしてしまい、 それを回避する為にルールが改正されるという ジレンマとの戦いの連続だった訳だ。 じゃあ、浅田はアホなのか? キム・ヨナみたいに、難度の低いジャンプにして、 確実性を上げればよかった?? 違う。 高い山を目指す者と、美しい山を目指す者。 ジュニアの時代から、二人の目指すスケートは違っていて、 にも関わらず、誰も追いつかない高みで 二人は孤独な、二人だけの戦いを 十年以上も続けて来た訳だ。 ルールという、かすかな風が、 それぞれ追い風と逆風になってしまったけれど、 ただ、それだけのこと。 浅田が演技を終えた瞬間の表情を見て、 キム・ヨナは胸にこみ上げるものがあったという。 常に世間の耳目に晒され、必要以上に煽られ、 二人だけの孤独な戦いを続けて来た二人。 結果だけ見れば、ふたりとも満足のいく結果では無かったかもしれんけど、 採点方法にケチをつけてみたって、彼女たちの価値は見えて来ないと思う。 奇しくも二人共最後の五輪を匂わせる発言をしている。 素晴らしいフィナーレやったと思うなあ。