沖縄大辞典

沖縄人のブログ主が沖縄の立場から、 沖縄の政治、文化、歴史、経済など アラカルトを語ります。 毎日、1記事更新です。

2018年11月


辺野古新基地建設を巡って県とも対立している悪役、沖縄防衛局
しかし、この防衛局がどんな仕事をしているか?
詳しく説明できる県民はあまりいないと思います。
そこで今回は、沖縄防衛局が何をしているのかを解説します。

沖縄防衛局



沖縄防衛局の主な業務


沖縄防衛局は嘉手納ロータリーに本部があります。
元々は那覇にあった施設が移転しました。

主な業務は、全国の米軍施設・区域(専用施設)の70%が集中し
日本の平和と安全の為に負担をかけている沖縄県の負担軽減の為に
在日米軍施設・区域の整理・統合・縮小に向けた
様々な取り組みをする事なんだそーです。

最近は、逆の事をしているようですが、お役人ですから
政治家がそうならどうしようもないでしょう。

沖縄防衛局の管内基地


沖縄防衛局が関係している施設は以下です。
沖縄防衛局




ほぼ全ての基地が入っていますし、
今、係争中のキャンプシュワーブも入ってます。


沖縄防衛局が行っている事


沖縄防衛局の仕事は以下の7業務です。


・防衛施設の取得と管理
防衛施設と周辺地域との調和を図るための施策
・在日米軍施設・区域の返還補償など
漁業などの補償
損害の賠償
・防衛施設の建設
駐留軍等労働者の労務管理

沖縄県民とも無縁ではない業務内容


沖縄県民で直接に防衛局に関係する事と言えば
損害賠償業務です。
というのも防衛局は在日米軍及び被用者(軍属)の行為などにより
被害を受けた方からの請求に対する損害賠償を行っているからです。

アメリカの尻ぬぐいをアメリカがやるのではなく
防衛局がやっているわけです。
また、被害を受けても請求しないと損害賠償をしてくれません。

ブログ主も6年前に
嘉手納空軍のパイロットが運転する車が
雨で
スリップして起こした玉つき事故に巻き込まれ
防衛局を通して、無事損害賠償を受ける事が出来ました。
ここでも防衛局に電話して被害を受けた事を
ちゃんと説明しないとダメと
何度も釘を刺されました。
ちなみに担当しているのは防衛局の管理部です。

もう一つ、駐留軍等労働者の労務管理は、
簡単に言うと軍雇用員の雇用を意味します。
沖縄県では9000名余りが働いてますが
この人たちに給料を払っているのが沖縄防衛局です。
漁業などの補償は大浦湾の漁師に
すでに補償はしたうんぬんで
県と揉めていますが、
これもこちらの業務に入ります。

防衛施設と周辺地域との調和を図るための施策
これなんかも長ったらしい名前ですが、
要は米軍基地が存在する上で
発生する騒音やら
環境破壊についての尻ぬぐいをする業務です。

この業務の一環で学校に防音の窓ガラスが入ったり、
河川改修や道路工事に補助が入ったり、
基地を受け入れている自治体に
レクリエーション施設を建てて
機嫌取ったりしているわけです。


沖縄防衛局のセクション


沖縄防衛局には以下の5つのセクションがあります。



総務部:総務、会計に係る事務の他、
人事、広報、建設工事の契約に関することを行っています。

企画部:防衛行政全般について
地方公共団体との政策的な調整、
防衛施設の設置・返還に係る
地元調整や
防衛施設周辺の障害防止・民生安定・
住宅防音の助成等に
関する事務を行っています。


調達部:防衛施設の建設に関する業務を行っています。

管理部:防衛施設用地の取得、財産の管理、
補償などの他、
在日米軍の構成員等による
事故等の
損害賠償に関する事務を行っています。

労務管理官:在日駐留軍従業員の
労務管理に関する業務を行っています。




イシハラマサミツのズバッ



関係ないようで、県民生活に突然関わってくる仕事をしている防衛局
そもそもがお役人で上からの命令を前には土台無理な話かも知れませんが、
本当に沖縄の基地負担軽減の為に仕事をして欲しいもんです。

石原





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成果を期待して下さい
と、笑顔で見送りの人々に手を振って訪米してから6日
玉城知事の奮闘は、思った通りの大惨敗で終った。
そもそも、最初からアメリカ側はとりつくシマもない状態だったのだ。



玉城知事


以下琉球新報記事引用

【ワシントン=座波幸代本紙特派員】
米首都ワシントンを訪問中の玉城デニー知事は
14日(日本時間15日)、
国務省のマーク・ナッパー副次官補代行、
国防総省のポール・ヴォスティ日本部長代行の両者と
国務省で会談した。

玉城知事は
米軍普天間飛行場移設に伴う
名護市辺野古の新基地建設に反対の意向を伝え、
県と日米両政府の3者協議を開催するよう要請した。
米側は「辺野古が唯一の解決策」と従来の見解を繰り返し、
3者協議についても明確な返答はなかった。
会談後、国務省は
「普天間飛行場の代替施設建設は
揺るぎないコミットメント(約束)」と声明を出し、
玉城知事と米政府関係者との初会談は平行線に終わった。

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-834897.html

引用終わり

次官補さえ出席しないお義理会談


このような交渉事で相手の本気度を測る方法は、
どの程度大物が出てくるかだ。
ところが、今回は酷かった。
せめて№3の次官補級との面談を求めた沖縄県サイドだが、
やってきたのは、副次官補代行、日本部長代行だった。
代行なんだから、どんな肩書の持ち主か不明だが
門前払いより少しマシという程度だ。

しかも、三者協議を訴える玉城知事に対し、
代行の皆さんは、一切理解を示す様子はなく
「辺野古が唯一の解決策」と繰り返した上に、
会談後にわざわざ
「普天間飛行場の代替施設建設は
揺るぎないコミットメント(約束)」と
声明を出すという徹底ぶりだった。

聞くだけは聞いたが、
アメリカの交渉相手は日本であり、
日本の行政機関の一つである沖縄県ではないという
冷淡さが目立った。

言うまでもない完全な失敗だったのだ。
アメリカの息子の主張など
パパアメリカは一切聞かなかった。
選挙のリップサービスなど
実際の交渉ではジョークにもならない。


国内問題を国外で訴える不思議


さて、アメリカが取りつくシマもないという事になると、
後は、従来通りの言い分を繰り返すしかなくなるようだ。

以下、琉球新報の記事を引用

会談後、玉城氏は記者団に対し
「辺野古が唯一と言っている限り、
暗礁に乗り上げた問題だ。
動かすためには、動かす立場にいる人たちが
話し合わないと船は動かない」と、
3者協議の必要性を重ねて主張した。

県民が選挙で何度も新基地建設に反対の民意を
示しているにもかかわらず、
日米両政府が一顧だにしない状況に
「県民は不満を高めている。
そういう状況にあっては、日米の安定的な同盟関係、
ましてや沖縄の基地負担軽減など、
県民の不安は払拭できない」と、

米側に警鐘を鳴らした。

 また、埋め立て予定地の一部が
軟弱地盤とされていることも説明。
地盤改良など、工法の変更には県知事の許可が必要であり
「工事の完成にはまだまだ時間がかかる」と伝えたが、
米政府側からのコメントはなかったという。
「日本と米国は双方がこの問題のおのおのの当事者であり、
責任者であることを忘れないでほしい」と、
米政府側に強く訴えた。
引用終わり

国防は国の専権事項なので、
3者協議というのは本来オカシイ
沖縄は国ではないからだ。
本来、この問題は
県から日本政府に働きかけて
辺野古新基地を止めてくれというのが筋で
それが出来れば、アメリカは強いてまで辺野古に固執しない。
ところが、日本政府に相手にされないからと
安易にアメリカに飛びつくという尻軽ぶりだ。

やはり、27年間の米軍統治による
宗主国意識が残っているのかも知れない。
「日本政府がイジメるんです、
パパ何とか言って下さい」
アメリカの息子、玉城知事が
それを演じるとは喜劇要素が強まったと言える。

軟弱地盤の問題や県民の不満も、
本来、日本政府に言う事であって、
アメリカに持って来られても困惑するだけだろう。
「アメリカの交渉相手は日本政府だから
不満があれば日本に言ってくれ」
それがアメリカの本音ではないか?

イシハラマサミツのズバッ!


沖縄県がアメリカに陳情しても
条約を結べるわけでもないし、
極端な話、全てが口約束という事にしかならない。
今回は、口約束さえ結べなかった、
予想を少しも裏切らない失敗だ。

自国政府を動かせないのに、
アメリカを動かせるというのが、
そもそも間違いで思い上がりだとしか言えない。

日本がダメならアメリカがある等と
腰のふらついた対応をする限り
何の成果も出せないだろう。

一番動かさないといけないのは、
沖縄県民の100倍はいる本土国民だが
こちらはピクリとも動かせないのだから、
永久に何も動かない。
日本は選挙で代表を選ぶのだから、
辺野古に関心がない有権者ばかりなら
何も動くわけはないのだ。

辺野古の基地が要らないなら、
アメリカの軍事力に頼らず、
自主防衛してまともな国になるしかない
それをスローガンにして本土に訴える
それしかない筈なのに
そこからは一生懸命に目を逸らすのだから
処置なしだ。
来年も訪米するだろうなデニー・・


石原








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玉城知事が強みと言い切るのは、自身のアイデンティティだ。
つまり、アメリカ人の父と沖縄人の母を持つ自分は
アメリカとの交渉に有利だというのだが
これは幾ら聞いても首を傾げるしかない強みである。

玉城知事



以下琉球新報引用

知事「父の国」での協議に意欲


玉城デニー知事は米海兵隊員だった父親と沖縄出身の母親との間に生まれ、
選挙期間中や就任後も、自らの出自を強みに米国との交渉に意欲や自信を見せてきた。
選挙戦では「私はアメリカの民主主義で育った父親を持っている。
ウチナーンチュはみんな民主主義を大事にします。
どうぞ皆さんの財産を持って帰ってくださいと話をしましょう」などと訴えてきた。

 また
「あなたの国(米国)の息子があなたの国に
民主主義の手続きで交渉しますと言えるのはデニーだけです」
「私の父親の国の民主主義の国にいるあなたは、
そのことを聞いていただけますねと言ったら逃げられない」とも強調してきた。
「デニー」の頭文字の(5)から始まる三つの政策を語り、
その一つである「ディプロマシー」、“自治体外交”も掲げた。

引用終わり


多民族国家で民族主義を標榜するのか?


玉城知事の言い分は、トンチンカンだと感じるのはブログ主だけだろうか?
そもそも、アメリカにはネイティブアメリカンを除けば、
アメリカ民族というものは存在しない。
今、アメリカを構成するアメリカ人の99%は、
イギリス清教徒革命の迫害を逃れてアメリカに渡ったピューリタンと
その後、アメリカが拡大する過程で世界中から入って来た移民の子孫である。
玉城知事の父親も、そんな移民の子孫の一人でしかない。

アメリカにおいてアメリカ人を決定するのは国籍であって、
先祖代々、アメリカに住んできたという血縁ではない。
そんな事を言い出せば、人種、宗教、民族、歴史、全てが違う
人種のモザイク国家、アメリカは一つに纏まる事は出来ない。
アメリカにおけるアメリカ人はアメリカ国籍を持っている事だ。
それ以外をアメリカ人の定義にすれば、アメリカは分裂するしかない。

そもそも玉城知事は、アメリカ人由来であるだけで、
アメリカで生まれたわけでも、アメリカ市民であった事もない。
自らの血をもってアメリカを強調するのは民族主義の価値観であって
アメリカでは理解されないだろう。

多民族国家における民主主義は特定の民族の利益を図るような民族主義と対立する。
玉城知事は、民主主義を唱えながら、自身のルーツを強調するという
民族主義を武器にアメリカに乗り込むというのだろうか?



外交に出自は関係ない・・



「あなたの国(米国)の息子があなたの国に
民主主義の手続きで交渉しますと言えるのはデニーだけです
私の父親の国の民主主義の国にいるあなたは、
そのことを聞いていただけますねと言ったら逃げられない」

選挙期間中の言葉とはいえ、上のコメントはあまりに非常識である。
玉城知事の父親がアメリカ人であっても、その事と交渉とは無関係だ。
「アメリカ人の血を引いているあたしが言うんだから言う事聞いてよ~」
そんなバカな理由で交渉が有利になる事はない。

これは、民主主義とはかけ離れた沖縄的な地縁、血縁の発想であり
玉城知事は顔形はともかく、精神的には完全に沖縄人だと言える。

玉城知事以前の歴代の沖縄県知事に
アメリカ人をルーツとする人は一人もいないが
では、彼らはアメリカと交渉する資格がないのだろうか?

もし、アメリカ政府がアメリカルーツだからという理由で、
玉城知事を優遇するようなら、それは
熟議を前提とする民主主義的ではないのだ。


イシハラマサミツのズバッ


玉城知事については、
そもそもアメリカについての認識が足りないと言うほかない。
もっとも、自分のルーツうんぬんの話を
アメリカ政府に向けて発言するとも思えないので、
沖縄の支持者に対するリップサービスかも知れない。
せめて、こんなトンチンカンな事をアメリカでは
発言しないで欲しいと思う

石原







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沖縄県知事に毎回恒例のアメリカ参りが
11月11日から16日の日程で行われる。
毎回、多額の費用をかけて、これという実りもなさそうな
アメリカ参り、我らが玉城デニー知事は、
一体、何をしにいくのだろうか?



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以下、琉球新報の記事を引用


11日から16日の日程で
就任後初の訪米要請行動を展開する玉城デニー知事の
激励会が
10日、那覇空港国内線ターミナルで催された。
市民や議員など約50人が駆け付け、
辺野古新基地反対の民意を米国社会に
直接伝える
玉城知事の訪米出発を後押しした。

玉城知事は
「南北首脳会談や米朝会談など
アジアは平和構築に向けた環境の醸成へと
向かっている。
情勢は変わりつつあり、平和をつくっていくために
沖縄は行動する」

と初訪米の意義や意気込みを述べた。

玉城知事は、11日に米国に向けて羽田空港を出発する。
現地時間11日~12日、ニューヨーク市、
同13日~15日に首都ワシントンを訪れる。
到着日の11日午後にニューヨーク大学で
県主催の講演会を開くほか、
①ワシントンでは、米国務省、国務次官補以上との
面会を要請している。

このほか安全保障政策に関わる有識者との面談、
現地の沖縄県人会との交流などを計画
沖縄に米軍基地が建設された歴史的経緯や
9月の県知事選で新基地反対を掲げて
過去最多得票崇を得た自身の初当選について説明する。

沖縄からの出発を見送るため
那覇空港に集まった支持者らを前に、玉城知事は、

「②中間選挙後という事もあって、
今回は政府の要人や議員に会うことよりも、
米国の県系人を中心に誇りある力を沖縄のために貸して欲しい
米国内でぜひ声を上げて欲しいという気持ちをつなげにいく」
と訪米の狙いを語った。

終始笑顔で
「これからの沖縄の可能性を
世界に広げるという私の壮大な夢を語っていきたい
楽しみにしていてください。頑張ります」
と自治体外交の成果に意欲を見せていた。

引用終わり



なんでこのタイミング?お役所仕事な訪米



いきなり、看板に偽りありなんだが、
①ワシントンでは、
米国務省、国務次官補以上との面会を要請している。とは
つまり、アメリカのお偉いさんとの会談の目途は
現状では、ついていないという事だ。

そして、その理由は玉城知事がコメントしている。

②中間選挙後という事もあって、
今回は政府の要人や議員に会うことよりも、
米国の県系人を中心に誇りある力を
沖縄のために貸して欲しい

おいおい、何というグダグダ、、
それじゃあただの
沖縄県とアメリカ沖縄県系人との交流会じゃないか?
玉城知事訪米へ出発、新基地反対直接訴える?
この琉球新報のタイトルは羊頭狗肉だろう。

訪米の目的は辺野古新基地阻止にあるのなら、
アメリカ政府の高官と会談しないと
無意味なんじゃあないか?

そもそも中間選挙の前後の忙しい時期に、
わざわざ訪米する意味って何なの?
前もって中間選挙の日取りはわかっている筈なのに
どうして今の時期なんだ??

まだ、当選のご祝儀ムードがある間に
アメリカ行っておこうよという事か?
全くもって意味不明だ、どうして今の時期なのか?


渡米費用だって無料ではない筈である
沖縄県知事恒例だからと、
物見遊山感覚で
アメリカに行かれてはたまらないぞ。
本当に辺野古新基地反対を訴えるつもりなら、
アメリカの政情が落ち着くのを待つべきで
政府がダメなら民間交流メインでというのは
飽きれた惰性訪米だ。


野党は玉城知事訪米の費用対効果を追求すべし


そもそも、公費を使って知事が訪米することに
どんな効果があるのか?
こんなに頻繁に知事が訪米するのは沖縄だけである。
俺は、本来の目的を離れて知事のご褒美と化している
そんな臭いがしてならない。

沖縄県は子供の貧困率が全国平均の2倍もある、
この問題は子供だけの問題ではない
親の世代の所得が低い、
非正規雇用で収入が低いという事情もあるだろう。

このような足元の問題を置いて、
アメリカ政府の高官にもあえないような
物見遊山的な訪米を優先しないといけない理由は何か?

翁長知事の時の特別旅費は、検索してもなかなか出ないが
下記の個人ブログによると、
随行員6名で旅費だけで500万円越え、
需用費、使用料、役務費、委託料を含めると、
667万円にもなるようだ。
沖縄県民の平均年収の2倍弱が僅か数日で費やされる。

参考:https://kyugo.exblog.jp/24835561/


県政野党には、是非今回の訪米の費用対効果を追求して欲しい。
強調するが、訪米が悪いというのではない、
その訪米に知事が費やす時間と予算が
見合っているとは
どうしても思えないからである。
納得がいく説明を県民の一人として求めたい。

イシハラマサミツのスバッ


大山鳴動鼠一匹、前任の翁長知事の時も、
訪米、訪米でバルーンを上げて、
これという成果もなかった。
玉城県知事には、
それもこれも、すべて県民の税金であるという
認識を持って欲しいという気持ちで言いたい
「ヘイ!デニーyouは何しにアメリカへ?」




石原

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東京、玉城デニー知事は9日、
都内の日本外国特派員協会で会見し
辺野古新基地建設について
「過大な米軍基地を減らして議論するならともかく
機能強化の基地を造る事は絶対に認められない」と
改めて建設工事をやめて
辺野古移設計画を見直すように求めた。


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その上で政府の強硬姿勢には、
「知事選で当選という形で改めて示された
県民の民意を踏みにじるものと言わざるを得ない」と批判した。

さらに日米地位協定には「運用改善では不十分だ。
日本の航空法の国内法適用など
日本が自国の主権を確立させる必要がある」とのべ、

抜本的な見直しを求める姿勢を強調した。   


憲法に触れず日米地位協定改訂を言う空虚さ



相変わらず、玉城知事の言葉は空疎である。
基地負担の過重さを訴え、県民の民意を無視して
辺野古新基地を造るのは反対というのはブログ主も同意だ。

しかし、その後の日米地位協定についての認識の甘さは、
ため息しか出てこないお粗末さである。

日米地位協定は、
日本国憲法の上位にあり日本政府が決して触れられない。
その大きな理由は、在日米軍が日本を防衛しているという事実であり
その為に日本政府は戦力不保持の憲法9条を押し頂き
のほほんと73年暮らしている。

だから、地位協定の改定を言うなら憲法改正に触れないといけない。
その中で9条を撤廃して本当に独立して国を守れない限り、
地位協定の改定など絵に描いた餅である。

そんな事も分からないで言っているなら、
玉城知事は前任の翁長知事同様
日本政府にとっては、扱いやすいキャラクターだろう。


親米保守とほぼ変わらない安全保障観


基地問題に対する基本姿勢として
「日本とアメリカの安全保障体制を認める立場で、
沖縄にある全ての基地の即時閉鎖。撤去は求めていない」と強調し、
その上で米軍基地集中を「異常としか言いようがない」と訴えた。


少し前まで沖縄でも米軍基地、
即時閉鎖、撤去が県民世論だった

瀬長亀次郎も、
「一坪の土地、一握りの土も
アメリカのものではない」と叫んで
圧倒的な人気を集めたのである。

それが米軍基地の全撤去を示すものである事は
議論の余地はない。
ブログ主はカメジローが嫌いだが、この点には賛成だ。
ナショナリズムが漲るスローガンではないか・・

もちろん自前の武力なしにアメリカを追い出すなど
空疎なスローガンに過ぎない。
しかし、一方で米軍基地の即時撤去・閉鎖を求めず、
日米の安全保障を認めるというのは
さて、沖縄アイデンティティに合致するのだろうか?

即時撤去閉鎖を求めないなら、
じゃあ、どの程度返還されればいいのか?
日本全体の何パーセントなら沖縄は引き受けられるのか?
具体的な数字は何も言わないのだ。

それでは、つまり、
辺野古新基地反対、
普天間基地の県外・国外移転以外は、
既存の米軍基地については
現状維持と暗に言っているとしか捉えられない。

なんともはや、懐かしい風景だろうか
玉城知事は新しい沖縄のニューリーダーどころか、
亡くなった翁長前知事のイズムをそのまま受け継いだ
ファントム翁長でしかない。

その前に、
日本が自国の主権を確立する必要がある
と言っておいて、
舌の根も乾かない間に、
安保容認、米軍基地容認と言い出す・・
他国の軍隊に国防を委ねた主権など
有り得ると考えているのか?

そんな玉城知事は、
融和と和解がお好きのようだが、
私は危険な米軍基地とも仲良く共存します
そのような考えなのだろうか?


イシハラマサミツのズバッ



辺野古新基地は、日本の安全保障に関連するのだから、
玉城知事にも、日本全体を考えた提言をして欲しいものだ。
どうせ俺は関係ないからと、憲法にも安保にも踏み込まず、
日米地位協定改訂にに触れるなど無責任の極みだし

辺野古新基地以外の米軍基地については
現状維持としか取れない発言は
最大限、沖縄の保守政治家に接近したとしか言えない。
沖縄の革新政党は死んだと宣言するしかないだろう。

あまり故人を引き合いに出したくないが、
瀬長亀次郎は、草場の陰で泣いていると思うぞ


石原


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琉球国、500年の王都首里城、
幾多の栄光と挫折を見下ろしてきた首里城には、
実は、あって当然のあれが無かったのです。

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首里城にはトイレが無かった!



首里城に存在しないもの、それはトイレでした。
数百人が仕事をしている首里城にトイレがないとは意外です。
一体、催してきた時にはどうしていたのでしょうか?
実は、琉球には仕事中に大小便をするのは宜しくないという
今では考えられない倫理観が存在していたそうで
その為にトイレという空間はどこにも存在していないのです。


いざという時には、小便筒、糞箱



そうは言っても、王府の役人だって人間です。
お腹を壊す事もあれば、おしっこをしたい時もあります。
そんな緊急時にはどうしていたのかというと、
ちょっと、仕事場から姿を隠して、小便筒や糞箱で用を足し
また、何食わぬ顔をして持ち場に戻ってきていました。

大内原の敷地に排せつ物を捨てる穴が掘られた



首里城は、夜になると見張り番以外の役人は帰宅します。
しかし、王様やその家族は、ずっと首里城に居住しているわけです。
その排泄はどうしていたのでしょうか?

実は、王様やその家族も小便筒や糞箱で用を足していました。
そして、その排せつ物は大内原の敷地内に深い穴を掘って捨てていました。
ここは、トイレというより、色々な廃棄物を捨てる穴だったようで、
井戸のように深く掘り、一生分の排せつ物を捨てていました。
たまたま、国王や王妃が長生きすると、一つの穴では足りず、
もう一つ、穴を掘るような事もあったようです。

江戸城にはトイレがあった



同時代の江戸城には、トイレがありました。
これも深く穴を掘り、一生使うという点は首里城と同じですが、
ちゃんときんかくしと座った時につかむ棒がついていました。
つまり、首里城とは違い、江戸城に勤める武士はここで直接用を足したのです。

しかし、畳敷きだった将軍や御台所のトイレと違い、一般のトイレは
石敷きですべりやすく、おまけに照明もありませんでした。
九百石取りの旗本、松下伝七郎は、12代将軍徳川家慶から酒を大量に飲まされ
ベロンベロンの泥酔状態でトイレに行き、そこで足を滑らせて
糞壷に頭から突っ込み、溺死したという話があります。

イシハラマサミツの感想




そう言えば、フランスのベルサイユ宮殿にも、
部屋は700以上あるのにトイレは1個もないそうです。
なので、当時のベルサイユの住人たちは、
尿瓶や糞壷で用を足していました。

なんだ琉球国と同じか、と思ってはいけません。
元々、狩猟民の彼らは、琉球人のように、
その糞便を遠くまで持っていき
処理するなどという悠長なことはしません。

豪華な階段の下や廊下の隅っこに、
人がいない時を見計らいポイと捨てていたのです。

石原








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普天間基地から移設が進んでいる辺野古新基地
しかし、これに対して、辺野古の基地は新基地ではない
移転するだけだという声があります。
新しく基地を造るのと移設するだけでは両者の認識に
相当なズレがありますね。
では、真実はどうなのでしょうか?


どうして新基地ではないと言い張るのか?



辺野古に新しく出来る基地を代替施設だと言う人は、
つまり、辺野古の施設が普天間の延長線上であり
新しい基地負担ではないと主張したい人々です。
基地が移動するだけだから、新しい基地負担ではないと
強弁したいだけなんですね。
では、それは本当なのかを次で検証しましょう。

辺野古新基地にある新しい機能

辺野古新基地



実は、辺野古の新基地には、
普天間基地にはない機能があります。

その第一には、護岸があります。

ただの護岸ではなく、全長183・5メートルの
船舶が係留できる仕様です。
183メートルというのは駆逐艦レベルが停泊できます。

これは軍港機能が新しく付属したと言えます。

また航空機の燃料を補給するタンカー用の桟橋も
設置されています。

これは船舶係留を前提にしないと置く意味ないので
明らかに普天間基地にはない新機能でしょう。

新しい機能が付けばそれは新商品



例えば掃除機を修理に出して、乾燥機の機能が新しくついたら
それは、掃除機が元通りに帰って来たとは言わないでしょう。
新機能が搭載された新商品という事だと思います。
ですので、辺野古の施設を普天間基地の移転だと強弁するのは
相当に苦しいでしょう。

そして、辺野古新基地を認める事は、
復帰後、新しい基地の建設は認めなかった沖縄県が
新しい基地を造らせてしまうという大きな分岐点です。
だから、一生懸命、これは新基地ではないと
強弁する人がいるわけです。


イシハラマサミツのズバッ




辺野古は新基地ではない代替施設だというのは耳障りがいいですが
それは、基地の性質から見ると無理があるというか嘘です。
基地に賛成でも反対でも人それぞれですが、辺野古の新基地を
ちゃんと見据えた方がいいと思います。



石原



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春秋左氏伝というのは、儒教の経典である
四書五経の五経、書、礼、楽、易、春秋の中の
春秋の解説書です。
琉球でも、当然、四書五経は学んでいたので
史書にはそれに影響を受けたテンプレ表現が見られます。



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具志川王子朝盈の故事



具志川王子朝盈は、尚質王代の摂政ですが、
この人が崇元寺の前で琉球屈指の傾城となった真壁按司加那志を
目撃した時の故事が記録されています。

それによると、ある日、朝盈の輿が崇元寺を通る時に、
田舎風の木綿を来た若い女とすれ違いました。
朝盈は、
その女が通るのを見てさらに振り返って後姿を見ました。

これに対し、従者は朝盈が聖人にあるまじく好色だと噂しましたが
朝盈は、
「そうではない、あの女は魔性で高位に就けばきっと

国を傾けるだろうと思ってみたのだ」と反論したのです。

しかし、ただ女性を二度見しただけで
どうして好色という事になるのか?
ここでは何とも説明されていません。



女性を二度見する事を見逆(むか)えて之を送ると言う




実は、女性を一度見て、さらに後姿を見るというのは、
「見逆えて之を送る」と言い、それ自体が助平のテンプレ表現です。

これは、冒頭に紹介した春秋左氏伝に登場する故事で

魯の桓公元年(紀元前710年)宋の大宰、華父督(かほとく)が、
路上で孔父嘉(こうしか)の妻に一目ぼれし

「目、逆えて之を送る。」
曰く
「美にして艶なり」

と言った事が元なのです。

この華父督は欲望のままに孔父嘉を殺害してその妻を奪い
それを咎めた君主まで殺害してしまいました。
孔父嘉が孔子の六代前の先祖である事から、
この故事は有名になり、目逆えて之を送るとは、
女好きのド助平のテンプレになったのです。


イシハラマサミツの感想



もちろん、具志川王子の故事を書いた史家も、
具志川王子の従者も、ほかならぬ具志川王子も、
この「見逆えて之を送る」を春秋の故事だと知っていたわけで
だからこそ、
「好色で見たのではない、
あれは傾城の美女で魔物である」と王子も弁解したのです。
つまり、春秋を読んでいないと分からない
漢籍に根差したテンプレ表現なんですね。


石原





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大人になると、気になる事でも人に聞けない事が多くなります。
名護市の辺野古の海の埋め立て訴訟も、
そんな分かりにくい事の一つです。
辺野古の埋め立てってこの間県が負けたんじゃないの?
なんで負けたのにまた裁判とか言っているの?
そう思っても今さら聞けない沖縄県民の為に簡単に
辺野古訴訟を
ざっくりと解説します。


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意外?戦争反対とは関係ない辺野古埋め立て訴訟の争点



まず第一に、辺野古埋め立てを巡る訴訟は
戦争とか基地を問題として争われているわけではありません。
何故なら基地を置いたりどかしたりするのは
国の専権事項なので、
れをそのまま裁判に持ち込んでも、
裁判所に辺野古の新基地設置が、妥当か否かなんて
裁判官には、わかりようがないからです。
多分持ち込んでも却下されるでしょう。

従って現在争われている県と国の争点は、
あくまで辺野古に建設される施設が
適法に建設されているかどうか?
という話になります。

戦争に使われる基地だから
沖縄県は反対という訴訟ではそもそもないわけです。

辺野古埋め立てに関係する2つの法令


辺野古の訴訟の発端は、
2013年の3月に防衛局が辺野古埋め立ての承認を
当時の仲井真弘多知事に求めた時に始まります。

防衛局(民間でも)が公有水面を埋め立てて
新基地(施設)を造るには
県知事の許可を得る必要があるからです。

これを定めているのは
公有水面埋め立て法と言います。

また、基地は海を埋め立てて行われるので、
基地を造る事で起きる
環境破壊の度合いを
最小限に食い止めないといけません。
ですので、基地の建設で発生する
環境被害について考えないといけません。

そして、公共工事を行う事で
環境に回復不可能な被害を与える時には
工事そのものを回避する必要が生じてきます。

これを環境アセスメント法といい
40ヘクタール以上の埋め立てに適用されます。
辺野古埋め立てはの訴訟は、大きく見て
この二つの法律に関することなのです。


当初は辺野古の新基地に反対していた仲井真知事ですが、
2013年の12月に突然、前言を翻し
公有水面埋め立て法に則って
埋め立てに許可を出し、
防衛局が出した環境アセスメント法による調査報告にも
辺野古の自然に深刻な影響をもたらすものではない事が
証明されたとして
許可を出したのです。

承認取り消しとは?


しかし、仲井真知事の変節と取れる対応に
県内では批判が相次ぎ、2014年11月の県知事選挙では、
辺野古新基地建設阻止を掲げる
(故)翁長雄志知事が
現職の仲井真知事を破って当選し、
2015年10月13日に、前知事の辺野古埋め立て承認は
法律的に問題があるので
取り消すとして承認取り消しを行います。

当然、防衛局は前知事の承認は有効と主張して
主張は平行線になり、
沖縄県は訴訟に訴える事になります。
裁判は県と国が争う形になりましたが、
最高裁で
「承認に問題がないのに取り消したのは違法」
という判決が出ました。

こうして、翁長知事の取り消しは無効になり
埋め立て工事は継続する事になったのです。


承認撤回とは何?


こうして、工事を止められなくなった翁長知事は
今度は承認撤回のカードを考えます。
撤回と取り消しの違いは、取り消しは工事の開始までに遡って
法律の効力を無効とする事で、完全に無かった事にする方法。
一方で撤回とは、法律の効果を将来に向けて無効にする事です。

どうして、取り消しと撤回という二つの手段があるのかと言うと
工事の途中で許可を出した時には分からなかった新たな問題が出現し
工事を取りやめたり、工事のやり方を変えたりする
必要が出てくるからです。

実際に辺野古埋め立てでは、防衛局の言い分に反して、
辺野古の地盤に脆い部分が見つかってきました。
これは、仲井真元知事が許可を出した時には
分からなかった事なので
辺野古新基地の埋め立て工事は一度ストップして、
もう一度、環境アセスメントをやり直そうという事です。

翁長知事が最後の切り札、承認撤回に踏み切った大きな理由は、
2017年の8月から防衛局が海を囲い込む護岸の建設を開始して、
その一部を埋め立て土砂の投入を始めたからでした。

土砂が入ってしまうと、もう現状回復は不可能になり、
工事を止めにくくなるので、
はやく承認撤回をという声が大きくなり
それに対して2018年の7月に撤回措置を取る事を明言した
翁長知事ですが
同年の8月8日に膵臓がんで逝去しました。


イシハラマサミツのスバッ


その後、翁長雄志知事の後任を巡り、
玉城デニー候補と佐喜真淳候補が
県知事選挙を争い、
翁長知事の遺志を継ぐとした玉城デニー候補が当選し
公約通り、辺野古新基地埋め立て工事の許可の撤回を行いました。
そして、工事の差し止めを行い防衛局は
一時、工事をストップしましたが
国は国土交通省に差し止めの解除を要請し、
国土交通省は解除を決定、
また工事は再開しました。

これにより、今後再び、防衛局と沖縄県で
辺野古新基地埋め立て工事の承認撤回が違法か適法かの
法廷闘争が行われる事になります。


石原


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