2006年02月

2006年02月28日

哭声(3)

この人の心はいまひどく傷ついている,そして激しく動揺しているのも間違いない.レスキューの中には傷つきやすい29と動揺する不安感の26が入っているので,まずこれから口の中に入れてみる.20滴ほどでは変化ない.

次に29を集中して入れてみる,10滴,以前にこの順番で劇的に効いた若い人がいたが,今回はまだはっきり変化ない.

何かの恐れにさいなまれている,それは正体不明の恐れだからなおのこと恐ろしいのだろう,対象のはっきりしない恐れに効く2を10滴入れてみた.するとわずかに叫び声が和らいだ.看護師さんに”泣き声軽くなったよねぇ”と聞いてみたが,賛同は得られない.しかしこの変化は効いてると確信した.

 



2006年02月24日

哭声(2)

お年寄りだけではなく,別の機会に痛々しいほど激しく泣く赤ん坊を見たときにも,なにか強いマイナス感情にさいなまれているんだろう,と感じた.そういうことを経験した後,ヒントをくれたのは予防接種に来る子供たちだった.

注射をしてケロッとしてる子も多いが,泣く子はもうスゴイ,まだ針を刺す前から烈火のごとく泣く,暴れる,逃げる.これだけ子供によって差があるのは,単に注射の痛みだけの問題ではなくて,やはりマイナス感情の多さが問題であり,特に恐れが強いのだろうと考えた.

週一回当直に行っている病院で,ある晩,当直室まで聞こえる叫び声が夜中まで続いていた.鬼の哭き声とでも言おうか,そのようなすさまじい叫び方である.ちょうど病棟から呼ばれたので,バッチフラワーを試してみた.

 

 

 



2006年02月16日

哭声(1)

外来ブース全体に恐怖におびえるような大声が響き渡る,処置室で90歳をこえる盲目の女性が車椅子の上で叫び続けているのだ.つきそってきたらしい介護施設の職員二人は疲れきって,なかばあきらめたように呆然としている.看護士に聞いてみると常連さんで,時々こういう風に大声で叫びだし,処置なしの状態になってしまうのだという.

叫ぶ人はたくさん見てきたが,この時ふと「こういう人はなぜこんなにも叫んでしまうのかいるのか」と,興味をもった.目の見えない世界の中で,恐ろしい夢にうなされているのだろうか,それともひどく傷ついているのだろうか?.

試しにレスキューレメディを20滴ほど口の中に入れてみたが,まったく効果ない,こんなに効かない人はめずらしい.長い人生でつらい記憶がこびりついているため,こんなにも効き目が悪いのだろうか.あまりにも効果がないので強く印象に残った.レスキューに含まれているもの以外のマイナス感情も癒す必要があったようだ.



2006年02月15日

副情報操作(3)

前回書いたように最初の質問で完全に治ってしまうことはまれで,実際には段階的に症状が治まっていくことが多い.

灰色のイメージをピンクや空色に変えてもらう→痛みは10から7に減る

とげとげの表面をつるつるで丸くしてもらう→7がさらに5まで減る

だんだん小さくして,米粒ぐらいにする→5がさらに2になる

重さをどんどん軽くする→2がゼロになる

そこでのこったイメージに風船をつけて,飛ばしてしまう

といった按配だ.

全員がうまくいくわけではないが,一回のセッションで長年の苦しみが完全になくなってしまうこともある.副作用は全くないので,チャンスがあればなるべくこういった治療があることをお話して,試してみるようにしている.私の場合は一種のサービスなので患者さんに経済的負担もない.



2006年02月09日

副情報操作(2)

副情報操作がもっともうまくいった例は以下のようになる.

 

老年男性,少し神経質な印象.軽い脳梗塞後にマヒ症状がほとんどなくなって外来通院をしている.訴えとしては,ここ数年両目のまわりが”痛がゆい”という.眼科,耳鼻科とも問題なし.神経学的にも異常なし.通常なら気のせいですよ”とか”とくに以上はありません”などと説明をして終わりになるところだ.

 

「イメージで治してしまう治療を試してみませんか?」などと言って,簡単に説明して,セッションに入る.目をつぶってもらい,リラックスを促す.呼吸の動きに注意して,なるべく合わせるようにする.

 

質問するのは色・形・重さ・手触りなど.この例では

 

「その”痛いがゆさ”に色があるとしたら,どんな色ですか?」と聞けば「濁った白から黄色」などと答えてくれた.

 

同じようにしてその他の副情報イメージを聴取してみると,痛みの大きさは3cm程度(両手で胸の前に大きさを示してもらっている),重さは2g,感触は木の表面のような感触,などとなる.

 

次にこの副情報イメージを,こちらが言葉を使って促しながら操作していく.まず「色をきれいな空色にして下さい」と言うと,この時点で痛みは消失した.次に形や手触りをまんまる・つるつるにしてもらい,大きさをどんどん小さくしていく,さらに重さを軽くしてもらうよう促す.最後に,その”痛がゆさ”に風船をつけてとなりの市へ飛ばし,セッション終了.

 

この方はここ4年間再発してない.



2006年02月08日

副情報操作(1)

いろいろ検査をしても原因の不明な痛みやしびれを訴える人はとても多い.そういう,いわば心が作っている症状にNLPNeuro-Linguistic Programing:神経言語プログラミング)のテクニックである副情報操作が効果的なことがある.

 

副情報とはある事柄に付随しているイメージである.例えば痛みがあるとすれば,患者の多くは赤や灰色などといったイメージをもっている.もし痛みがあるとすればどんなですか?,と聞けばトゲトゲであったり,ザラザラであったりなどというイメージのことが多い.このようなイメージのほうを変えることで,痛みの程度や質を変えてしまうのが副情報操作である.

 



2006年02月03日

感覚(7)

以前,25(愛する人のことが不安)は胸の真ん中に前のほうから突き刺さってくる感じ,と書いたが,昨日から飲んでいる8(自分本位の献身,強い執着,自己憐憫)も胸の真ん中でやや鋭さのある苦しみとして感じられた.

鋭い胸の痛さで感じられるマイナス感情はどんなものがあるだろうかと思い,バッチフラワーの分類表を見ながら選別してみた.

http://www.bachflowerassoc.com/sub2sub1rem.htm

すると38個のマイナス感情のうち,29(ささいなことでも傷つき,逃避する),8,25が胸に鋭く感じるマイナス感情で,あとは明らかに感触が違っていた.おもしろいのは,この三つの感情がいずれも29のサブグループになるということだ.やはり,いわゆる”胸が締め付けられるようにつらい”というのは29と深くかかわっているということになる.



2006年02月02日

感覚(6)

私は五感のうち体制感覚に敏感なので,言葉も感覚的な擬音が多い.マイナス感情のうち,恐れ・悩みのグループをどのように感じるかまとめてみるとそれが良く分かる.

35:ホワイトチェストナット.頭の中にブクブク,ポツポツとした雑念がわいてくる感じ.

20:ミムラス.頭の上のほうにキューっと突き刺さるように不安感がやってくる感じ.

26:ロック・ローズ.頭の下から胸の中にかけて軽くグラグラ揺れる感じ.

25:レッド・チェストナット.胸の真ん中に前のほうから突き刺さってくる感じ.

2:アスペン.胸の真ん中でボワァ〜ン,モヤモヤとした感じ.

NLPという学問では,言語的にものごとをとらえ,言語で考え,発信する人をAの人というが,どうやらそういう人が一番多いようだ,6〜7割ぐらいだろう.なのでしゃべるときもそうだが,特に文章を書くときはなるべく擬音を使わないように気をつけている.