2006年08月23日
ダンス(4)
神経学的にも丁寧に診察を進める.ゆっくりと静かに,簡単な動作をさせることで気持ちやしゃべるペースが落ち着いてくる.詳しく診察しても,やはり神経学的異常はない.
ほかの病院で繰り返し採血や腹部の検査,頭のMRIも行われており,異常は指摘されていない.当院で追加する検査もない.紹介してきた麻酔科の先生は神経内科の病気の有無を聞いているのだが,該当するものはないし,今後もそちらの医院で診察するようなので,これで外来を終わりにしてご返事を書こうと思った.重症な神経症の患者を持つのは大変なストレスなので,無理して抱え込むことはない.
”精神的なものが原因ですね,神経内科の病気ではないようですよ”そういうふうに言って,診察を終了しようとした,すると,”でも,以前のようにダンスがしたいんです”とおっしゃる.
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