あすなろ親父 ヤマトの細道

センチュリー21柳和スタッフの林が様々な歴史の事柄を画像と共にご紹介するブログです♪

縄文の暗号Ⅳ(動物言語学)~その3~

「いやあ、林君。君のアイディンティ探しは哺乳類を超えて、遂に鳥類にまで遡ってしまったネエ。それも15000万年前の恐竜時代の始祖鳥だというんだから。開いた口がふさがらないヨ。」

社長が立ち上がって冷蔵庫からお茶を2本取り出し1本を渡してくれました。ごくりと飲んで話を続けます。

「鳥類の研究が飛躍的に伸びたのが西暦2000年、21世紀に入ってからなんだ。それまでの地道な研究が一斉に開花したんだネ。それまでは間違ったメッセージが動物学界を覆っていたんだ。まさか、恐竜の子孫の鳥類がだよ。霊長類と同じ進化をしているなんて、誰も想像できなかったんだろうネエ。」


ボノ簿

霊長類のボノボ 鳥に劣るって?

『鳥は根本的に頭が悪い』というメッセージは、19世紀末のドイツの神経生物学者ルートヴィヒ・エディンガーにより広められたという。

『新皮質は知能の特別な座である。鳥は新皮質を持たない。従って鳥に知能はないに等しい。』このエディンガーの考え方は1990年代まで約100年間動物学者から支持されてきた。

この定説に反し、鳥の脳内のニューロンの配線を調べて哺乳類と比較し、鳥類は別の進化系だと証明したのがハーヴィー・カルテンの研究チームだった。

鳥類は3億年というとてつもなく長い別系統の進化の道のりを辿ってきたのだという。

分かりやすく言うと、哺乳類の脳はウインドウズで、鳥類の脳はアップルに似ているという。

処理方法が違っていても、どちらも同じ結果を引き出すのだと。

 

「ところで、縄文の話に戻ると縄文を色濃く語っているのは古事記と日本書紀になる。ホツマツタヱは別系統だからもう少し機が熟すのを待たなければならんネ。古事記の神代の時代に鳥に関するヒントが隠されているように感じるんだョ。最初に記紀に出てくるトリは何かわかるかネ?」

「もちろん。トリと云ったら天岩戸開きのニワトリでしょ?」自信をもって鶏のように胸を張ります。

天岩戸ナガ鳴き鳥

アマテラスを騙すんだ!「ケッコー」(OKってこと?)

「残念。正解はイザナギ・イザナミの国生みなんだ。イザナミは順調に国を生み、多くの神を生んだが最後に火の神を生んだところで陰部を大ヤケドしてそれがもとで死んでしまう。怒ったイザナギは神剣十拳剣(トツカノツルギ)でカグツチの首を切り落としてしまった。

その剣が天空の天の河を堰き止めるアメノヲハバリノカミだという。その子供が天岩戸開きをプロデュースした知恵の神オモイカネなんだ。」

「イザナギの神剣がどうして鳥に関係あるんですか?」

「アメノヲハバリは逆さになって天の河を堰き止めている。尾と羽を張っているのでヲハバリという。その川上にはカシオペアがある。カシオペアはアメノカク、鹿のことなんだ。アメノヲハバリは白鳥座のことなんだョ。」白鳥座は剣の形をしているぞ。

構造人類学の北沢方邦先生は云う。

海や、湖や、大河を横に渡るシカ舟に対し、天地を昇降するトリ舟。古代人は縄文の昔から天空にロマンを描いていたんだと。

 
白鳥座
白鳥座


「鳥はイザナギ・イザナミの国生みの時代から登場していたんだョ。」

二項対立。すっかり忘れていました。三歩歩くと忘れるトリ頭です。おっと。昔の知識で判断してはいけません。鳥類は人間に匹敵する脳構造を持っているのですから。

トリは焼き鳥にされるずーと前は、神として天上に祀り上げられていたのでした。

 

「シカと白鳥って、哺乳類と鳥類の二項対立ですね。」

今でこそトリは人間に焼き鳥にされますが、神話の時代には焼かれる前にカグツチの首をはねてたんだ。おまけにその鳥の子供が、知恵の神のオモイカネとは古代人観察が鋭すぎます。

 

「社長、やっぱし縄文人は何らかの方法でトリと会話してたんだ。きっとそうに決まってますよ。」

「林君も思い込みが激しい方だからなあ。神武天皇の東征の時の神の使者はカラスだった。そのカラスはサッカーのサムライブルーのエンブレムとなって今に引き継がれている。

カラスは勝利の預言者なんだ。」

ヤタガラス那智大社

那智大社のヤタガラス


サッカーも野球のように世界一になってもらいたいものです。

イザナギの神剣『十拳剣』を先祖に持つのなら10年以内が目標です。頼むヨ!大空を翔るサムライ戦士たち。

 

ハッと閃きました。

「社長見つけましたよ!」

「またまた、なんだネ。騒がしいヨ」

「東征の帰路、伊吹山で神の怒りにふれて亡くなったヤマトタケルは、白鳥になって西へ飛んでいった。西は9時の方向。9は不老不死の仙人になるための登竜門ですよ。」

「解釈が違うネ。トリが去っていなくなる。西はあの世のことなんだ。」

鳥(飛び)・猿(去る)・犬(居ぬ)・・・ホントだ!西の方角に見事に揃ってるじゃないか!

 

「林君、『初めに言葉ありき』じゃなく『初めに鳥の歌ありき』だヨ。」

 
トーテムポール

アメリカインディアンのトーテムポール


はるか20万年前、アフリカの大地でホモ・サピエンスは鳥の歌回線から刺激を受けて言語回線を完成させたんじゃなかろうか?

 
ホルス神

エジプト神話のホルス神 鳥頭です。



鳥は神だったって??

 

縄文の暗号Ⅳ(動物言語学)終わり

 

縄文の暗号Ⅳ(動物言語学)~その2~

「林君、小鳥の歌と、ヒトの言語の起源を調べている先生がいるヨ。」

えーっ!鈴木先生の外に鳥の言葉を調べている先生がいるって?


さえずり言語起源論

トリの言語回線を調べている先生がほかにもいた!

「驚くにはまだ早いヨ。世界には80の研究室で200人の先生がトリの言語を調べてるんだからネ。岡ノ谷先生は『ジュウシマツ』の歌を調べて人間の言語の起源に迫ろうとしているんだ。」ジュウシマツは複雑な歌を歌うという。その祖先のコシジロキンパラの歌は単純な歌だという。その違いは何か?ジュウシマツはペットとして飼いならされたのが今から261年前、1762年の江戸時代の九州の大名からだという。安政年間(1856年前後)に白色変異が出現、仲が良いのでジュウシマツと名付けられた。幸せを呼ぶ鳥として愛玩され、現在に至っているという。社長が話を続けます。「ジュウシマツ側から見れば天敵と食糧確保という生存を脅かす2大要因が失くなったことで、自分の遺伝子を残すことに全力を傾注することができるようになった。遺伝子の選択権はメスが握っている。ジュウシマツが歌を歌うと、より複雑な歌にメスが反応して巣作りを始めるというんだ。もっと複雑に、さらに複雑に、メスが気に入るように歌い、さえずることで必死にオスたちは競い合う。戦争がない平和な状態だと野外コンサートで盛り上がる人間とよーく似てるじゃないか。」

 
ジュウシマツ

ジュウシマツ


人間の男たちは遺伝子を残すため必死で腰を振り、楽器を男性シンボルとして振り回し、歌い、叫び、女たちにアピールするのです。鳥の社会では、それは、メスたちが伴侶を選ぶオスの品評会なのです。

 

岡ノ谷先生の結論は、鳥の歌、すなわちさえずりが、言語のもとになったと主張しています。先生は『さえずり言語起源論』として一冊の本にまとめたのでした。

 

鳥は言語回線を持ち、会話をしていた!近年、たくさんの鳥類学者が鳥類の謎に挑んでいます。舌切り雀や鶴の恩返しのおとぎ話は、全くの作り話じゃないのかも。

 
舌切り雀

鳥は親切にしてくれた人を覚えていて贈り物を運ぶという。


7万年前のグレートジャーニーの時代、人類拡散の手助けをしたのは鳥かもしれません。

「おーい!海の先に陸地は見えるかーい?」

「見えますよー!私たちに付いてきてくださーい!」

人類は脳を極限まで肥大化させ、鳥類は飛行のため脳を極小化させて進化してきた。

しかし、その脳の機能と発声器官は、ヒトとトリで驚くほどよく似ているのだという。

ヒトとトリは全く違う進化の過程を経て、言語と思考を手に入れたというのでしょうか?

ジュウシマツが文法のある歌を複雑化させたのは、ペットとして飼われるようになってからのわずかな期間のことだという。環境の激変が進化を促した!

同じことが、現生人類ホモ・サピエンスの20万年間のどこかのタイミングで、言語脳は急速に進化したんじゃなかろうか?わずか数十年、いや、もっと、もっと早く数年、一世代の間のことかもしれません。

 

オックスフォード大学で鳥類を研究するルーシー・アプリンのチームは集団生活をする野生のシジュウカラの数羽を捕えて実験をしました。餌箱に左開きと右開きのドアを取り付けて屋外に設置します。捕えたシジュウカラに餌の取り方を覚え込ませてから仲間のところに放したところ、実験用の餌場に仲間を連れてくるようになった。シジュウカラは左開きで覚えた集団と、右開きで覚えた集団とに分かれたという。そしてこの行動は世代を跨いで受け継がれたという。知識は集団で共有され、集団ごとに進化していくのだと。

 

グレートジャーニーでヨーロッパに向かったホモ・サピエンスは白人種となり、東に向かったのがモンゴロイドとなった。さらに集団は分化して部族ごとに独自の文化を共有していった。鳥と人類は同じような進化を続けているのです。

 

鏡に映る自分を認識する鳥は、さらに仲間を認識し、仲の良い同志で集まるのだという。

カササギ

ミラーテストで自己認識するカケス


一生ペアで添い遂げる鳥族もいれば浮気をする鳥族もいるという。せっせと集めて隠しておいた餌を盗んでいくずるい奴もいる。そんなこんなで鳥の社会は人間社会とそっくりだと研究者は驚嘆する。

鳥類は1400種、地球上に2000億から4000億羽もいるんだという。全ての種が賢いわけではないが、霊長類より賢い種の鳥もいるという。カラスの中にはフックをいとも簡単につくる個体もいるというから驚き。今のところフックを作ることができる動物は人間以外いないそうな。

自分を認識し、他者を認識し、餌を与える者を認識し、お礼に贈り物を持ってくる鳥もいるという。自分に危害を加えた者を認識し、何年も忘れず攻撃してくる鳥もいるというからビックリ!

こんなにも賢い鳥の思考は、目に見えない者、神を脳内で創造し認識するのだろうか?あると仮定すれば鳥の時代、1億3000年前から今日までの、どの時代のことだろうか?

 

初めに言葉ありき。

 

聖書の創成期のノアの箱舟から放たれたのはハトでした。7万年前、海から次の陸地へと導いたのはハトだったのかもしれません。そしてそれは、ホモ・サピエンスが神を創り出した頃と重なるのかも。

ハト

陸地を見つけたぞーって船に戻ってこないの?


それでは神は、具体的にいつ出現し、その痕跡はどこにあるのだろうか?

世界中に散らばる古代遺跡の中に眠っているのだろうか?最初の神はどんな姿をしていたんだろうか?

謎は深まるばかりです。

 

縄文の暗号Ⅳ(動物言語学)~その3~に続く

縄文の暗号Ⅳ(動物言語学)~その1~

「社長、見つけましたよ!」

「ああ林君か、この前の宿題の答えがもう解かったのネ。」

この前の宿題とは、縄文尺の35センチは何を根拠としているかという縄文の謎のことです。

 

「まだそこは棚上げ状態ですね。今度見つけたのは『人間以外に精神、こころはない』っていう話の続きですよ。精神科医の吉田脩二先生の『人間は言語回線を獲得したので精神(こころ)を獲得した』っていう奴ですよ。」

富士山③

山自体が神様なのか?


「人間以外の動植物にこころはあるネ。アミニズムでは動植物以外の日月星辰・地球上の岩や滝、山や海すべてに魂が宿ると考える。肉眼で見えるものと見えないものにも魂が有ると畏れたんだ。直接見たり聴いたりできなくても、確かにそこに在るという感覚、古代人は自然の一員だったんだヨ。すべてのものに魂、こころはあるんだ。ところで、何を見つけたって?」

 

「東京大学で動物言語学を開設するっていうんです。そこの准教授の鈴木先生がすごいんですよ。17年間の調査の結果シジュウカラの言語を発見して、さらに文法が有ることを証明したんです。単語を並べて言葉にして仲間同士で会話をしてるって。先生が見つけただけで200以上あるそうですよ。さらにシジュウカラの言葉を聞いた哺乳類のリスたちも天敵の襲来を予期して逃げる準備をするって言うんですよ。」

 
シジュウカラ

シジュウカラ


「驚くには当たらないネ。昔から言われていたことだョ。森全体は一つの生命体として日々会話をしてるんだ。大哲学者手塚治虫先生のジャングル大帝の世界だネ。会話の方法は動物植物の数だけある。木々は匂いで会話をする。ホタルは電気の点滅で会話をするし、コウモリは超音波で会話をする。ミツバチはダンスで仲間と会話をする。田んぼのカエルは無駄に鳴いているのかネ?」意思疎通の手段は無数にあると社長は云います。

ホタル

ホタルは何を話しているんだろう。


「その生き物たちの言語回線の証明を、今まで誰もやってこなかったんだ。精神科医の吉田脩二先生も鳥類の言語回線の話を知らないし。」

その本はハズレだよと社長は言い切ります。

 

吉田先生は人間の脳の大きさに着目していましたが、大きさだけでいえば象も、イルカも、クジラも人間よりはるかに大きいのです。4万年前に絶滅した旧人のネアンデルタール人は、現世人のホモ・サピエンスより脳容量は100ccも大きかったという。吉田先生の唱える『人間以外の動物に精神は存在しない』という仮説は、シジュウカラの言語回線の証明により無残にも崩れ去りました。人間は別格だというおごりが先生にはあったんだろうなあ。

奴隷狩り

キリストの教えを伝えるために黒人を暗黒の大陸から救出しました。


『白人は、有色人種とは明らかに別格だ。白人には有色人種を教え導かなくてはならない使命が有る。』という白人思想に通じています。この白人優越思想は現在も続いています。吉田先生の仮説は有色人種が動物に置き換わっただけです。

何千円もする本の中にはハズレもあるので気を付けてください。

 

とにかく、シジュウカラには言葉と文法の言語回線があった。それも体長14.5センチ・体重14グラムの小さな体の中に。脳の大きさに関係なく言語回線は鳥の脳内につくられているのです。

動物言語学者鈴木先生は云います。シジュウカラだけで17年もかかるので他の動物には手が回りません。誰も証明したことがない分野なので実証実験は手探りの段階ですと。

鈴木先生の情熱があれば、近い将来鳥と人間がポケトークで会話することも可能です。

 
動物語ヘッドホン

ドラえもんの動物語ヘッドホン


動物は、私とあなたの区別ができるのだろうか?さらに自分とは何だろうか?と考えることができるのだろうか?それができれば私という第一人称、あなたという第二人称、彼らという第三人称の外にすべてを超越した『神様』を創ることも可能です。神がこの世界を創ったのか?それとも生物が神を創ったのか?大問題です。

 

今から2300年前のギリシャの哲学者アリストテレスは云う。

動物に感情はあるが精神はないと。

アリストテレス

アリストテレス

このヨーロッパ最大の偉人は論理学・政治学・倫理学・天文学・物理学・生物学・動物学等あらゆる分野でヨーロッパ第一の先駆者として活躍したのでした。

その大哲学者が動物にこころはないという。

ヒトとサルのあいだ

ヒトとサルの間じゃなくヒトとトリを比べればよかったのに・・・

精神科医小林先生は、2300年も前の脳科学も遺伝子工学もない時代のアリストテレスの信奉者なのか?

言語回線を持つのは人間だけだと精神科医小林先生は間違ったメッセージを我々に発信したのでした。

 

神はいつからこの地球に出現したのだろうか?神は人間だけの専売特許なのか?

 

鳥の祖先は15000年前~16000年前のジュラ紀に生存した始祖鳥だという。始祖鳥は恐竜の仲間。12000万年~13000年前には羽毛の付いた原鳥類の化石が中国で大量に出土したのでした。

始祖鳥①

始祖鳥骨格


明らかに哺乳類と違う進化を遂げた爬虫類の仲間に言語回線があるのならば、人間と同じようにペラペラしゃべる生物が外にいてもおかしくありません。ただ、人間の耳には聴こえないだけかもしれない。

 

「林君、トルコやスペインに指笛や口笛で話をする部族がいるそうだヨ。山を越えた2キロ先の見えない人にも届くそうだ。集まれと合図すると数キロ先からぞろぞろと集まってくるという。縄文時代にこの指笛や口笛会話は列島にあったんじゃなかろうか?」

口笛会話

仲間同士の会話以外にトリも集められるのだろうか?


オオ!これなら姿が見えない夜間でも会話できるぞ!舟の上からも交信できます。

そして鳥との会話も。神武天皇東征の肩先に止まるヤタガラスの姿が浮かんできました。縄文時代、人間は鳥と会話をしてたんだろうか?

 

縄文の暗号Ⅳ(動物言語学)~その2~に続く




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