あすなろ親父 ヤマトの細道

センチュリー21柳和スタッフの林が様々な歴史の事柄を画像と共にご紹介するブログです♪

2019年05月

ポイズンⅣ(中国編)~その6~

「珍君、中国は今絶好調だけど10年以内にソ連の崩壊と同じようになるよ。」

 

「えっ?どういうことですか?共産党がなくなるってこと?」

「うん、中国は自由経済を取り入れたところで共産主義でなくなったんだ。自由経済はアメリカのドルの上に成り立ってるんだよ。日本が20年もデフレで苦しんでるのも金融を支配しているアメリカの策略なんだ。簡単に言うと日本の次に育てられているアメリカの家畜が中国なんだよ。」

 

「林さん、よくわかりません。中国、日本、追い越しました。次、アメリカ追い越しますよ。」

珍君にはアメリカの毒が理解できないようです。

 

中国大陸が世界の工場としてどれだけ汚れてもアメリカは痛くも痒くもありません。

中国国内から国外へとその力と毒が流れ始めたらアメリカは料理の準備に取り掛かります。

 

バブルの頃日本は、ジャパンアズナンバーワンと浮かれてアメリカの不動産を買い漁りました。その結果は失われた20年と言われる大不況でした。

頭の上ではしゃぎまわる国をアメリカは決して許しません。日本は叩き潰されました。

そして、500兆円という膨大なお金は、アメリカの支配する国際金融資本に流れて行ったのです。

 

『豚は育てて料理せよ。』これが合言葉です。

今中国はすくすくと育っています。

政治体制は共産主義、経済は自由主義、宗教は無神論、軍隊は国軍でなく共産党の私軍という怪物が永遠に続くはずがありません。

 

中国はアメリカの国債買い入れの罠にはまっています。

中国はアメリカの国債を担保にドル決裁をして貿易をしているのです。元ではありません。

元は江戸時代でいえば藩札みたいなものです。金と交換できなければ紙屑なのです。

(大石内蔵助はちゃんと交換して次の闘いに向かったんだから、男だよねえ。)

 

中国の全身をめぐっている血液はアメリカのお金なのです。

 
ドル

 金の裏付けの必要のないドルが世界を支配sています。

この猛毒に気づいたときはもう手遅れです。

アメリカはいつでもその引鉄を引くことができます。

 

『ドル封鎖』です。アメリカの緊急事態のときに大統領は命令を発することができます。

中国の3兆8千憶ドルの外貨準備高は一瞬で凍結し担保価値を失うのです。

自由主義陣営の経済はドルと連動しているため切り離すことはできません。

大統領令発令の瞬間、中国の心臓はストップ、心筋梗塞の突然死となるのです。

(おー怖っ!)

中国の国内に待っているのは反日暴動ではなく、反共暴動の嵐なのです。

 

「珍君、不動産買うなら上海じゃなく東京だよ。」

珍君は迷っています。チャン君は土地を買って家を建てました。

日本に帰化したリャン君は新築のマンションを値切って買いました。郭君は建て売りを買うと言ってました。

 

それからしばらくして珍君は日本に帰化したのでした。

(よかったあ。俺の話、理解できたんだ。)

 
生産人口
生産人口

 中国の繁栄のピークが近づいています・・・

今、日本は中国・韓国が捨てた元号を大切に継続し、令和と改元し、つぎの時代を開くべく新天皇とともに立ち上がりました。

平成の30年が過ぎ、ようやく毒が抜けてきたのです。(長かったなあ・・・)

 

中国はアメリカの経済封鎖の前になす術がありません。

毒の使い方はアメリカのほうが一枚も二枚も上手です。

アメリカが繰り出した関税カードの次の手は分かりませんが、ゲームは解かります。

 

ババ抜きです。

ババをつかむのはもちろん中国で決まり?

枯葉の札束を両手にもったタヌキのカードがババです。

 

全世界が固唾を呑んでテーブルの二人を見守っています。

ロシアのプーチンが秋田犬を連れて観戦に来ました。

 
プーチン

 「静かに観戦するんだぞ。」

司会者がマイクを握ります。「イッツ ア ショータイム!!」

 

トランプゲームが始まりました。

 

ポイズンⅣ(中国編)終わり

 

ポイズンⅣ(中国編)~その5~

平成232011年)311日、東日本大震災が起きました。

 

日本人なら絶対忘れることのできない未曾有の大災害です。

18,600人以上の命を奪ったマグニチュード9.0の大地震であり大津波でした。

人間の造った防波堤を、どす黒い海の波は軽々と乗り越えてすべてのものを沖へとさらっていったのでした。

東日本大震災

 世界中が驚愕した大津波でした・・・

東電福島原発の原子炉のメルトダウンによる大惨事は自然災害ではなく人災です。

その後の計画停電も人災です。その時の日本の指揮をとったのは民主党の菅首相でした。

その人災のつけは電気料金に跳ね返って全国民が負担することになったのです。

 

日本中が喪に服しました。

 

人災は今もフクシマを中心に継続中です。いつ終わるかもわかりません。汚染物質の捨て場も処理方法も確立されていません。

汚染エリアの作物は韓国では輸入禁止です。安全だという日本の声は伝わりません。

 

平成24(2012)秋、尖閣諸島の日本国政府による国営化に怒った大規模な反日デモが中国全土で起こり、中国に進出した日本企業への放火・投石・掠奪が相次ぎました。

反日暴動

 中国、怖いでーす。

大震災で弱り目の日本を容赦なく叩き潰す中国人の鬼の姿がテレビ映像で流れます。

日本人は中国の狂気をまざまざと見せつけられたのでした。

 

毒が吹き荒れます。その毒は海を渡って日本に迫ってきます。

 

沖縄は琉球と呼ばれた昔から朝貢国で、中国の一部だ。当然沖縄県の尖閣諸島は中国のものだという理屈です。昔、中国に朝貢していた国は全て中国の領土だというのです。

狂っています!

鳩山由紀夫

 親からお小遣いもらってましたー!ごめんなさーい。

菅直人

 原発反対でーす。


野田総理

 デフレ克服に消費税上げましょー!

鳩山首相が8ケ月、菅首相が15ケ月、野田首相が15ケ月担当した、国の領土・国民の命・国の誇りを守れない民主党政権を、国民は遂に見捨てたのでした。

 

平成242012年)の冬、総選挙の結果自民党が大勝しました。またまたビックリです!

 

まるで白黒が一瞬で変わるオセロゲームのようです。次に総選挙があったら自民党から野党連合にソックリひっくり返っちゃうの? 勘弁してよ。

『オセロゲーム選挙』が日本人にあっているのかどうかは、おおいに疑問です。

長期安定政策でないと、シオダ商会の不動産販売計画は狂ってしまうのです。

極端な金利の変動を不動産は敬遠するのです。

 
円高

 民主党政権で未曾有の円高に!


 

珍君は上海生まれです。十代で日本に働きに来ました。

 

苦労苦労の末、夜間大学を卒業しました。その頑張りにタヌキ親父も目をかけています。

今度宅建の試験を受けると言ってます。

珍君は正直者で働き者で勉強家です。(がんばれよ、珍君。)

今、修繕部にいます。川内ビルを引き渡した後の点検で珍君と会いました。

川内ビルは平成24年の冬に大幅値引きの末やっと売れたのでした。

タヌキの皮算用は見事に外れました。

 

「珍君、いつもお土産ありがとう。田舎はどうだった?」

珍君は毎年小正月になると1週間ほど上海の実家に帰省します。もう、20年も続けている年中行事です。

「林さん、上海も空気悪いです。帰ってくるとほっとしますね。」と笑います。

「珍君が爆竹鳴らしたからじゃないの?」と冗談を言います。

上海のスモッグ

  上海はスモッグに覆われていました。

「それもありますけど北京がひどいですね。北からスモッグが下りてくるんですよ。1日で顔が黒くなります。」

「毒ガスのなかで生活してるようなもんだ。」

 

「食べ物も気を付けないとおなか壊しますからね。中国、住むの、悪くなりました。あっ!お土産は大丈夫ですよ。」と言ってジャッキー・チェン似の珍君は頭をかきました。

 

珍君が言うには,安心安全な食べ物は共産党員でないと手に入らないそうです。

共産党はコネか、エリートでないと入党できません。

良心的なお店があっても、店員が出来心で調味料をすり替えてしまうことがあって、おなかを壊してしまうというのです。すり替えられた調味料は闇に消えていくそうです。

 

外資系の大手でも安心できません。

3本足の鶏を使っているという噂がネットで流れたそうです。

鶏

怪しい食べ物が出回っています。300人体制の検査官で日本は上陸阻止ができるのか?

中国人は、鶏は昔からなじみがありますが、牛肉をこねたハンバーグはなじみがありません。

怪しいものを売っている店というランク付けなのです。

「マクドナルドならあり得るネ。」というのが落ちです。

 

中国には毒があふれています。

 

食べ物・飲み物・空気・化学物質による河川、湖、海の汚れ・重金属による田畑の汚れ・核実験による砂塵の汚れ・遺伝子組み換え作物、動物の闇市場への流出・汚職贈賄・薬物汚染・偽札・偽物コピー商品の氾濫・コンピューターハッカー等、数え上げたらきりがありません。毒の見本市です。

ポイズンⅣ(中国編)~その6~に続く

ポイズンⅣ(中国編)~その4~

川内ビルは中国人にも見捨てられてしまいました。

 

デフレは深刻です。外食に使えるお金はワンコイン5百円以下になってしまいました。

大手デパートまでがワンコイン弁当を販売する始末です。

ワンコイン弁当
 これでワンコイン?デパ地下すげー!


食事が貧しくなると毒入り食品や事故米、期限切れ食材や食べ残しの使い回しが横行するようになります。生き残っていくためにはモラルは文字通り糞くらえとなり、地に落ちてしまいました。

(タヌキ親父の台湾料理屋、大丈夫だろうな?)ふっと不安がよぎります。

 

山内ビルの情報は表に出しません。直接買主を探そうという戦略です。

(毒入り不動産だもんなあ。)

1階店舗の賃貸料が年間414万円、仕入れと取得税と外部リフォームと諸雑費の合計が3千6百万円、表面利回りは11.5%ですから銀行借り入れのないこのビルは優良不動産なのです。長く所有していても全く問題はありません。

 

早く手放したい社長の腹の中はただ一つです。

 

『告知事項あり』だからです。タヌキ親父は商売上手ですが、いわくつきの物件を長く所有した試しがありません。1年が限度です。この物件を買ったのは亡くなったオーナーの奥さんが資産家で他に処分できる不動産を持っているからでした。

 

(早く処分しないと爆発するぞ・・・)

旧耐震で、鉄骨アスベスト造で、駐車場のない告知事項物件を、社長が決めた定価で、内緒で、早く売れというのです。恐ろしい話です。営業マン泣かせです。売れるのかしらん?

 

世の中は不景気の真っ只中でした。不動産を買った1年後には平均して1割の値下がりをするのです。商品として持てば持つほど不利になります。急がなくてはならないのです。

 

チャン君が昭島市内に住宅を建てた平成20年(2008年)は、北京オリンピックの年でした。絶好調の中国は高度経済成長期の日本と全く同じ道を歩んでいます。

平成22年(2010年)には上海で万博が開催されます。

日没のジャパンに対しライジング・チャイナです。

 

平成20年から平成245年間は世界も、日本も、自分も、激動の時代でした。

ライジング・チャン君が家を建てた平成20(2008)は北京オリンピックの年であり、アメリカ大統領の選挙の年でした。

アメリカは史上初の黒人大統領オバマを選出したのでした。

オバマ大統領

「ニイハオ!」中国寄りの大統領が誕生しました。

韓国では大阪府出身のイ・ミョンバクが第17代大統領に就任しました。

日本が待ち望んだ親日政府が誕生するのでしょうか?

 

そして同じ年の秋にあのとんでもない事件が発生したのです。

アメリカ発の金融事件リーマンショックです!

 

投資銀行リーマン・ブラザーズが史上最大の負債を抱え倒産したのでした。

全世界の株式市場は大暴落、その年の日本の株式は42%も値下がりしたのでした。

優良債権の中に劣化債権を混ぜて切り分け、全世界に販売したのです。

毒入り債権は世界中を病院送りにしたのでした。

 

中国はいち早く動き、56兆円にものぼる財政出動をして難を逃れました。

そしてその金の約70%が不動産に回りバブルを生む原動力となったのです。過剰流動性です。国内でお金が回っているうちは大丈夫です。外国の不動産を買いあさりだしたらバブルのはじける前兆です。バブルに浮かれた頃の日本がそうでした。大丈夫か?中国・・・

 

日本の円高は進み、1ドル90円前後を推移しています。

 

同じものを製造して売っていたら中国・韓国に絶対勝てません。人件費が違いすぎます。日本企業は中国へどんどん進出していき国内の空洞化が叫ばれました。仕事がなくなり土地が余るということです。別荘地と同じように工場用地もセイタカアワダチソウに占領されてしまうのでしょうか?

 

空洞化

 企業は自己防衛のため中国に進出していきました。

そしてついに日本に政権交代が起きました。ビックリ仰天です。

 

平成21830日、民主党が300議席を超える圧勝で自民党を下したのです。

不動産業にとって悪夢としか言えない円高デフレ政策を、民主党は選択しました。

国の借金を返すために国債を発行しないというのですから水道の蛇口を閉めるようなものです。国家予算を削るため国の事業は仕訳けされ、国民は物を買わず、大切にお金を貯めこみました。それが自分を守る術だからです。

不動産の価格は年平均1割のペースでどんどん下がっていきました。

 
チャイナ・ビュー

 チャイナ・ビュー 太平洋に出るのが中国の夢です。沖縄よこせ!


平成222010年)秋には沖縄県尖閣諸島を領海侵犯した中国の漁船が、海上保安庁の巡視船に体当り、その映像がネットに流されたのでした。

尖閣衝突

 東シナ海は俺のもんだ!どけっ! こわいです~

石原都知事が東京都で購入を検討し、中国共産党と日本は険悪なムードになっていきました。中国寄りの民主党政権には尖閣は任せておけんというのです。尖閣諸島が個人の所有ということもこの事件で初めて知ったのでした。

 

ポイズンⅣ(中国編)~その5~に続く

ポイズンⅣ(中国編)~その3~

中国の人口は公表で13憶人です。一人っ子政策に違反して生まれた子供は戸籍のない子供として国内に蠢いています。その数を入れると14憶人を超えているんじゃないかと言われています。とにかく共産党員8千万人と同じだけのやくざ者がいるというのですから恐ろしい国です。

誰も本当の人口を知りません。

 
中国人口

 どこまで本当の統計かはだれも知りません。


土地を取り上げられた農民がたどり着く先がやくざの世界なのです。彼らは共産党に怨みを抱いています。

安心安全の日本に家を建て、永住したくなるのはよくわかります。

中国は物騒すぎます!

 

コツコツとまじめに働いてきたチャン君たちにしたら、今の中国は砂上の繁栄にしか映りません。35年の住宅ローンを組むんだったら日本しかないのです。

 

国民党と共産党の戦いがあり、毛沢東の文化大革命があり、天安門事件があり、この先もどんな大事件があるかわかりません。とにかく、天朝(中国共産党)さまは信用がならないのです。

中国の不動産は一旦買ってしまうと逃げられませんが中国の株は売り逃げることができます。

 

「チャン君、今年のはじめに毒餃子事件があったよね。中国の食べ物は大丈夫なの?」

「中国、信用ないね、騙す人いる。いっぱいあるよ。怖いね。」

毒餃子

 品質管理を徹底しても人のやることです。中国撤退か?

要するに騙されないように自己防衛するしかないというのです。

訴えても業者は賄賂で役人と繋がっているから無駄だというのです。

 

何で中国人はこんな風になってしまったのでしょうか?

 

平成元年(1989年)の天安門事件から3年たった平成4年(1992年)のことです。日本はバブルの終焉を迎えていました。経済開放に舵を切った鄧小平は言いました。

『早いものから豊かになるが良い。』

日本は没落の道を辿り、中国は日の出を迎えたのでした。

 

先頭を切ったのは中国共産党一族のグループです。権力・利権・コネを持っていますから敵いません。共産党に縁のない者は手っ取り早く人を騙して儲けようとします。

ただで拾ったものを百倍で売るのです。

排水溝から掬った廃油を漉してビンに詰め替え、ラベルを貼って商品にするのがいい例です。

 

8千万人のやくざ者は、儲けるためには何でもやります。

人身売買、売春、誘拐、密入国、臓器売買、偽パスポート等、とにかく人を動かす商売が一番儲かります。勿論非合法です。

経済格差を利用してどんどん人が移動してきます。

 

日本が一番手っ取り早いんじゃねえのか?

 

その通り。日本人は人を疑うことを知りません。いまだに非武装中立で平和を叫ぶ政党があるくらいですから・・・(中国へ行って武器を捨てましょうと言ってこい!)

 
非武装中立論

平和を愛する諸国民で世界はあふれています・・・?


毒食品を食わされて初めて知るのです。悪人がこの世にいることに。

「こげん怖か人の居ると?」朴訥な日本人は仰天します。

いるのです。だから経済の自由化とは人の流れの自由化なのです。儲かるのです。

黄金の国ジパングは中国人の憧れの地なのです。

 

日本は門戸を開いてしまいました。政財界、学界もろ手を挙げて歓迎です。

『中国さ~ん。いらっしゃ~い♡』

14憶人の1%が移動するだけで1400万人になります。

ここは移民国家アメリカじゃありません。中国領土の22分の1の島国なんだよ。

毒入り食品よりも怖いのは民族の集団移動なのです。

 

「林君、銀行紹介の『小天』が今日の午後なんだが、川内ビルを見たいというから案内してきなさい。売値はもう伝えてあるから、決める気で行ってきなさい。頼んだよ!」目ん玉をギョロリと動かします。

 

小天の社長さんは30代のハンサムな青年です。

「出身はどちらですか?」

「上海です。」もう、十年以上日本にいるとのことです。日本語もペラペラです。

「うちの社長の経営してるお店に材料を卸してるって聞いたんですけど、失礼ですが毒入り食品が今、問題になっていますよね。」

「心配いりませんよ。確かに中国では毒入り食品が流通しています。だからそれを避けるノウハウがいるのです。私を信用してください。」と言って小天さんは屈託のない笑顔で答えるのでした。

(ほんまかいな?)自分は朴訥な日本人ではありません。

 

「あと少しでここの2階を見たいという人が来るんですよ。うちでは駐車場がないビルは検討していないんです。最低5台は付いてないと。その点駐車場がなくてもよいので駅近を探してるのが知り合いにいるんですよ。あっ、来た来た。」

小天さんが手を振って合図をします。

 

まっすぐ駅を降りて歩いてきます。ずんぐりむっくりの小脇にバッグを抱えた中年の男性です。小天さんに聞くと、東京に何店舗か中華料理の店を経営しているとのことです。

「こちら毛さん。モンゴルの出身なんだ。あっ、モンゴルと言っても南モンゴルね。中国の一部だよ。」

誇り高いチンギス・ハーンのモンゴルは、第二次大戦後、ソ連と中国共産党に半分こにされてしまったのです。民族分断です。

 
内モンゴル

誇り高きチンギス・ハーンのモンゴルはソ連と中国で半分こにされてしまいました。

毛さんを2階に案内します。一通り見て二人は隅っこで何か中国語で話をしています。

駅近だというのに人通りがありません。そんなことを話してるのかな?

「林さん、残念だけどここの場所だと設備投資に見合わないって言ってるんだ。ごめんなさいね。」

簡単にǸGが出てしまいました。

 

ポイズンⅣ(中国編)~その4~に続く

ポイズンⅣ(中国編)~その2~

オーナーの奥様は総合失調症と診断されました。

 

オーナーは立川の家から逃げ出し一人暮らしを始めたのです。病気がちだったオーナーは1年後妻よりも早く孤独死したのでした。財産があっても、学歴が高くても、それはそれは不幸な家族でした。

跡取りはいません。兄弟と相談して賃貸募集を止めて処分することに決定しました。そんなわけでシオダ商会で引き取ることになったのです。

 

路線価は1坪当たり約50万円ですから土地値で2千6百万円になります。

 

「いいでしょう。そっくりそのままオーナーチェンジで引き受けましょう。但し、測量はしっかりやってもらいますよ。ああ、測量はいつもうちで頼んでいる立川の先生にお願いしますから心配いらないですよ。」社長とオーナーの兄弟との話はすんなり決まったのでした。

 

オーナーが住んでいたビルはなんと、奥様の名義でした。

オーナーは妻の狂気から逃れることができずに妻のビルで取り殺されてしまったのでしょうか?

なんでも浮気がどうのこうので出刃包丁を振り上げ、追っかけ回したとか賃貸部で噂してたような気がします。

逃げたところが妻の所有する不動産じゃあ、生霊に取りつかれるのも仕方ありません。

 

とにかく買ってしまったものは販売しなくてはなりません。タヌキ親父はケチの付いたものを長く持つ気はないようです。

2階も3階も貸してだ、上りはいくらになるのかな?」目をギョロリとさせて聞きます。

「約800万円くらいになるんじゃないですか?」賃貸部で聞いたとおりに答えました。

 

「外周りと内装工事で確か2千万かかると言ってたな、これに仕入れと売りの手間を入れると5千万か。林君、7千万で売れるかね?」当初の話より1千万円値上がりしています。

「無理ですね。第一、借り手がいればとっくに埋まっていますよ。あの状態は十年以上空き室のままですね。それより社長、うちのグループの中国人コック、お金持ってそうですよ。」

 

「ああ、そういえばチャン君は林君が担当したんだよな。コック長がこのビルの北側のアパートに住んでたし、よく場所も知ってるからひとつ郭君に話してみるか。」コック長は郭君と言います。もう何十年と日本で暮らしています。

 
コック中国人

 郭君は一流の中国人コックさんです。



平成20年(2008年)12月、チャン君夫婦の家が完成しました。

 

自分たちで土地を見つけてきたので、土地の契約から大工さんの紹介と住宅ローンを自分が担当したのです。

チャン君家

  チャン君家を建てる!

とにかく中国人はまじめです。夫婦で働き、一人っ子を大学に進学させ、日本で永住しようと住宅まで購入するのです。ある中国人夫婦は日本が気に入って、とうとう帰化してしまいました。チャン君が土地を見つけた頃に,新築完成の売れ残りのマンションを値切って買ったのでした。あんたたち、日本人より立派だよ。

 

しばらくしてから社長のお呼びです。

 

「いやあ、林君、ダメだったよ。お金は持ってるんだが、古い建物には興味がないそうだ。

前に住んでたアパートにはノミや、ゴキブリや、ネズミがいたそうだからな、わかる気がするよ。チャン君みたいに土地を買って新築を建てるか、マンションの新築か、建て売りが希望だそうだ。そこで話は違うけんども、銀行からの情報なんだがね、うちの台湾料理屋に材料を卸している会社があるんだが、今、景気がいいそうで何でもビルを探してるそうなんだ。予算も8千万まで出せるというんだよ。うちのビルにピッタリだろ?銀行へ渡す資料を急いで作ってだな、融資課長に渡してきてもらえんか。」

 

チャン君にきいた話では中国は今景気が良くて不動産がガンガン値上がりしているというのです。日本のデフレによる不景気と正反対だというのです。

日本から企業がどんどん中国に進出して、そのあおりでに日本国内の空洞化問題が起きているくらいですから当然です。

 
中国

 全世界が赤色に染まる勢いです・・・

「中国で家を建てたらどうなの?」と聞いたことがあります。

チャン君は片言で言います。

「中国、ダメですね。不動産、国のもの。借りる、私ダメね。」と言って丸顔の小柄なチャン君は目をくるくるさせ、両手を拡げ、肩をすぼめるのでした。

 

中国は共産主義のため土地は国家のもので期間限定の借地権だというのです。

中国全土が国からの借りものです。農地もそうです。

国家権力によりただ同然で土地を収用されて、農地を手放した農民が都会になだれ込んでいるそうです。残った農民も借り物の土地に愛着が沸きません。豊かな農地を作り、次代に引き継ごうとする気持ちになりません。いつ国家に取り上げられるかわかりませんから。

 

「チャン君、じゃあ、そんなに高くなった不動産をだれが買うの?」

「お金、儲けた人、沢山いる。不動産買って、貸す。東京より高い。」

なんと今中国は高度経済成長期でまだまだ上がるというのです。

 
中国元

  中国はマネーゲームに突入しました。

チャン君たち中国人スタッフの間では中国株ブームだというのです。

金利は高いけど融通の利くお金が借りられるというのです。だからチャン君は住宅ローン金利にうるさかったんだ。 (シャドーバンキングのことだ!)納得です。

 

ポイズンⅣ(中国編)~その3~に続く




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