「珍君、中国は今絶好調だけど10年以内にソ連の崩壊と同じようになるよ。」
「えっ?どういうことですか?共産党がなくなるってこと?」
「うん、中国は自由経済を取り入れたところで共産主義でなくなったんだ。自由経済はアメリカのドルの上に成り立ってるんだよ。日本が20年もデフレで苦しんでるのも金融を支配しているアメリカの策略なんだ。簡単に言うと日本の次に育てられているアメリカの家畜が中国なんだよ。」
「林さん、よくわかりません。中国、日本、追い越しました。次、アメリカ追い越しますよ。」
珍君にはアメリカの毒が理解できないようです。
中国大陸が世界の工場としてどれだけ汚れてもアメリカは痛くも痒くもありません。
中国国内から国外へとその力と毒が流れ始めたらアメリカは料理の準備に取り掛かります。
バブルの頃日本は、ジャパンアズナンバーワンと浮かれてアメリカの不動産を買い漁りました。その結果は失われた20年と言われる大不況でした。
頭の上ではしゃぎまわる国をアメリカは決して許しません。日本は叩き潰されました。
そして、500兆円という膨大なお金は、アメリカの支配する国際金融資本に流れて行ったのです。
『豚は育てて料理せよ。』これが合言葉です。
今中国はすくすくと育っています。
政治体制は共産主義、経済は自由主義、宗教は無神論、軍隊は国軍でなく共産党の私軍という怪物が永遠に続くはずがありません。
中国はアメリカの国債買い入れの罠にはまっています。
中国はアメリカの国債を担保にドル決裁をして貿易をしているのです。元ではありません。
元は江戸時代でいえば藩札みたいなものです。金と交換できなければ紙屑なのです。
(大石内蔵助はちゃんと交換して次の闘いに向かったんだから、男だよねえ。)
中国の全身をめぐっている血液はアメリカのお金なのです。
金の裏付けの必要のないドルが世界を支配sています。
この猛毒に気づいたときはもう手遅れです。
アメリカはいつでもその引鉄を引くことができます。
『ドル封鎖』です。アメリカの緊急事態のときに大統領は命令を発することができます。
中国の3兆8千憶ドルの外貨準備高は一瞬で凍結し担保価値を失うのです。
自由主義陣営の経済はドルと連動しているため切り離すことはできません。
大統領令発令の瞬間、中国の心臓はストップ、心筋梗塞の突然死となるのです。
(おー怖っ!)
中国の国内に待っているのは反日暴動ではなく、反共暴動の嵐なのです。
「珍君、不動産買うなら上海じゃなく東京だよ。」
珍君は迷っています。チャン君は土地を買って家を建てました。
日本に帰化したリャン君は新築のマンションを値切って買いました。郭君は建て売りを買うと言ってました。
それからしばらくして珍君は日本に帰化したのでした。
(よかったあ。俺の話、理解できたんだ。)
中国の繁栄のピークが近づいています・・・
今、日本は中国・韓国が捨てた元号を大切に継続し、令和と改元し、つぎの時代を開くべく新天皇とともに立ち上がりました。
平成の30年が過ぎ、ようやく毒が抜けてきたのです。(長かったなあ・・・)
中国はアメリカの経済封鎖の前になす術がありません。
毒の使い方はアメリカのほうが一枚も二枚も上手です。
アメリカが繰り出した関税カードの次の手は分かりませんが、ゲームは解かります。
ババ抜きです。
ババをつかむのはもちろん中国で決まり?
枯葉の札束を両手にもったタヌキのカードがババです。
全世界が固唾を呑んでテーブルの二人を見守っています。
ロシアのプーチンが秋田犬を連れて観戦に来ました。
「静かに観戦するんだぞ。」
司会者がマイクを握ります。「イッツ ア ショータイム!!」
トランプゲームが始まりました。
ポイズンⅣ(中国編)終わり