順天堂大は16日、がんの放射線治療や抗がん剤の副作用で不妊になる前に卵巣を摘出、凍結保存し、治療後に移植する治療を始めると発表した。乳がんや子宮頸(けい)がんなど15~44歳の10万人以上の患者が想定されるという。これまで凍結卵巣の移植は研究段階で、一般患者が治療を受けられるようになるのは国内初としている。

 学内の倫理委員会が12日、承認した。対象は、閉経前で卵巣機能に異常のない女性で、病気の種類を問わない。保護者が同意すれば未成年も受けられる。患者の自己負担は約70万円という。

 卵巣細胞を生存させたまま凍結することは技術的に難しく、治療法として確立していなかった。今回、07年に凍結技術を開発した加藤レディスクリニック(東京都新宿区)と協力し可能になった。

 治療前に2つある卵巣のうち1つを摘出、表面付近の組織を取り出し、液体窒素などで急速冷凍。がん治療後にもう一つの卵巣に移植する。同クリニックによると、米国では今年3月までに、この技術を使い姉妹間などで2例の卵巣組織移植が行われ、いずれも卵巣機能が回復したという。

 医学部の菊地盤(いわほ)准教授は「がん克服後に子供を持つという希望を持って治療に臨んでほしい」と話す。【斎藤広子】

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